妊活
ストレスは不妊治療にどんな影響を及ぼすの?おすすめの解消法は?
2024年7月3日
ストレスが不妊治療に与える影響は?
妊娠と関係の深い卵胞ホルモンと黄体ホルモンは、脳下垂体からの指令で分泌されます。この脳下垂体はストレスに弱い器官であり、ストレスが溜まると正常に機能しなくなってしまうことがあります。その結果、卵胞ホルモンと黄体ホルモンのバランスが乱れてしまうことがあるのです。
卵胞ホルモンと黄体ホルモンのバランスが乱れると、生理不順や排卵障害、不正出血などが起こり、不妊治療に悪影響が出る可能性があります。
男性もストレスに注意!
不妊の原因の約半数程度は、男性不妊であり、性機能障害(射精が困難になる症状)や精液性状低下(精液中の精子の数や運動率の低下)、ストレスなどが原因として挙げられます。
精子の質の低下や性欲の低下は、睡眠不足、疲労、仕事や人間関係のストレスなどよっても起こることがあります。また、妊娠しやすいタイミングにこだわり過ぎたり、「子供を作らなきゃ」というプレッシャーが強くなりすぎることで、うまく勃起できなくなったり、腟内でうまく射精できなくなってしまうこともあるようです。
女性だけでなく、男性もリラックスして妊活や不妊治療に臨める環境を作りましょう。
ストレスを避けるため、不妊治療中に仕事はしないほうがいい?
不妊治療は長い期間が必要になることが多いです。
その間、病院が混んでいる場合は長時間待たされることになったり、治療費の捻出に思い悩んだりなど、ストレスを感じることもあるでしょう。
仕事で多忙な人の場合は、十分な通院時間がとれなかったり、無理をして通院時間を確保することで疲れが溜まってしまうこともあると思います。
もしお仕事を休める環境にあるなら、無理のない範囲で休みをとることをおすすめします。
ただ、必ずしもお仕事を休めるわけではないでしょうし、辞めることができる環境にある人も少ないのではないでしょうか。いつも妊娠のことを考えてもんもんと過ごすよりも、外に出てお仕事をしている方が気が紛れてリラックスできる可能性もあります。
不妊相談センターなど、不妊治療と仕事の両立について相談にのってくれる機関もありますので、悩みを抱え込む前に一度相談してみましょう。
不妊治療中におすすめのストレス解消法は?
不妊治療中は、気持ちを切り替えるためにも、自分なりのストレスの発散方法を身につけておくことが大切です。
以下のような習慣を取り入れてみてください。
美味しい・楽しい食事
栄養バランスを考えた食事も大切ですが、あまり気を使い過ぎるとストレスも大きくなりがちです。好きな物を適度に取り入れ、美味しい食事を楽しむ時間をとってください。
パートナーや友人と外食したり、料理好きな人は自分で料理することもストレス解消に役立つでしょう。
運動
適度な運動はストレス解消だけでなく、血行改善することで冷えが解消しやすくなったり、自律神経が整うことでホルモンバランスが整いやすくなる効果が期待できます。
ただし、過度な運動は逆効果です。楽しいと思える運動で、少し息が切れる程度を目安にしましょう。
良質な睡眠
体の回復には睡眠が必要であり、脳や自律神経の回復にも睡眠は必須です。疲労した心身を休ませるためにも、睡眠をしっかりととるようにしましょう。
自分のための時間
美容院やネイルサロンに行っておしゃれを楽しんだり、マッサージや整体で体の疲労を解消することも、ストレス発散や気分転換に有効です。パートナーや家族との時間も大切ですが、自分自身のために「気をつかわない時間」も作ってあげましょう。
アロマテラピー
アロマテラピーでは、香りをかぐことにより自律神経を整えることが期待できます。
中でも特に、カモミール・ローズ・ラベンダー・ペパーミントなどの香りはストレス解消に有効とされているためおすすめです。
不満を溜めこまない
不満は溜めこまず、適度に発散することが大切です。不安や怒り、イライラをパートナーに伝えることが難しい場合は、ノートに書き出してみましょう。
妊活・不妊治療を少し休んでみる
不妊治療をお休みしたら自然に妊娠したというケースもあります。「子供を作らなければ」というプレッシャーを感じ続けることで、逆に妊娠し難くなってしまうこともあります。
不妊治療を続けることに疲れを感じているなら、少しお休みしてみるのもいいでしょう。
おわりに:自分なりのストレス解消法を見つけましょう
ホルモンの司令塔である脳下垂体はストレスに弱い器官です。そのため、ストレスが溜まると、卵胞ホルモンと黄体ホルモンのバランスが乱れて、妊活に悪影響が出ることがあります。
不妊治療は長い期間を必要とすることが多く、不安で思い悩んでしまったり、仕事との両立がうまくいかないことでストレスを抱えてしまうことも少なくありません。ストレス発散の方法を見つけることはもちろんですが、支援制度や支援機関なども利用しながら、無理なく治療が続けられる環境を作っていくようにしてください。