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禁酒のメリットと飲酒のリスク。禁酒を成功させるために知っておこう

2024年3月20日

禁酒や減酒にはどんなメリットがある?

日常的にお酒を飲んでいる人が禁酒や減酒をすると、様々な体調の変化が現れます。
まず、アルコールを処理する働きをする肝臓への負担が減少することで、検査上の肝機能の改善が見られます。肝臓に過度な負担がかかることで生じる倦怠感などがなくなり、日中の活動性が上昇するといった効果も期待できるでしょう。

また、就寝前のアルコールは良質な睡眠を妨げることがあり、慢性的な寝不足に陥る可能性がありますので、禁酒や減酒をすることで深い睡眠を得ることができます。
さらに、アルコール自体にカロリーがある上に、アルコールには食欲増進効果があり、過度な飲酒は肥満や高脂血症などの生活習慣病につながる可能性があります。禁酒や減酒を行うことで、これらの生活習慣病を予防・改善する効果も得られます。

このように、日常的な飲酒を控えることで様々な体調の改善を得ることができるのです。

飲酒のリスク ― こんな症状があるときは禁酒をするべきサインかも・・・

飲酒のリスクには下記のようなものがあります。思い当たることがあるなら、お酒の量を見直す必要があるかもしれません。

お酒の健康効果は高くない

普段から、1週間に14単位※以上の飲酒をしていると、健康上のリスクが高まります。
近年、定期的な飲酒が健康にもたらす影響について、新たな研究結果が発表されて、飲酒といくつかの病気(がんなど)との関連性が示されています。
かつて、適度のアルコールが心臓によい効果を与えるといわれていましたが、これが見直され、適度な飲酒による健康効果は、考えられていたほど効果が高くないということが明らかになっています。
※14単位…平均的なアルコール度数のビールを3リットル、または度数の弱いワインを小さなグラスで10杯分に相当します。

また、飲酒を要因としたもので、次のようなリスクも考えられます。

気分

大量の飲酒とうつ病との間には強いつながりがあり、二日酔いで不安になったり落ち込んだりすることもたびたび起こります。もしすでに不安や悲しみを感じているなら、飲酒はこれを悪化させる可能性があります。

睡眠

飲酒は睡眠に影響します。すぐに眠くなって寝る人もいますが、睡眠パターンを乱し、深く眠れないことがあります。

行動

飲酒は判断力と行動力に影響を及ぼします。酔っているとき、無意味にまたは攻撃的に行動することがあるかもしれません。記憶喪失は、飲酒中や長期にわたって大量に酒を飲む人にとって問題となるものです。

心臓

長期にわたる飲酒は、心臓肥大になる可能性があります。肥大した心臓は完全に元に戻すことができない深刻な状態になってしまいます。

免疫系

通常の飲酒でも、免疫システムに影響を与えることがあります。飲酒量が多い人はより多くの感染症にかかる可能性が高まります。

飲酒量の目安と大量飲酒のリスク

ほぼ毎日飲酒する場合、アルコールからの健康リスクを抑えるために次のようなことに気をつけてください。

  • 男女とも1週間あたり14単位以上飲まないようにする
  • 週に14単位以上飲んでいるなら、お酒を飲まない期間を3日以上空ける
  • 飲酒量を減らしたい場合は、週に数日お酒を飲まない日を作ってみる

妊娠中、もしくはその可能性がある場合、赤ちゃんへのリスクを最小限に抑えるために、アルコールを一切摂取しないことです。

「無害な」飲酒レベルはない

1週間にお酒を飲む量が14単位以下の場合は、リスクが低い飲酒といえます。ただ、健康に影響を及ぼさない飲酒は存在しないので、「無害」というより「低リスク」というほうが適切です。 普段から週に14単位以上のお酒を飲んでいる場合、10~20年後に発症する可能性がある病気として、以下のものが挙げられます。

  • 口、喉および胸のがん
  • 脳卒中
  • 心臓病
  • 肝臓疾患
  • 脳損傷
  • 神経系の損傷

アルコールが健康に及ぼす影響は、どれくらいの量を飲んでいるかに左右されます。飲酒量が少ないほど、健康リスクが低くなります。

大量飲酒のリスク

一度に大量に、速いペースで飲んでしまうと、次のようなリスクが高まってしまいます。

  • 事故にあってケガをする。場合によっては死につながる
  • 危険な状況を誤って判断する
  • みさかいがなくなって無防備なセックスをしてしまう

対処法

飲み過ぎを予防するために、お酒の席では以下のことに気をつけましょう。

  • 飲酒量を制限する
  • もっとゆっくり飲む
  • 食べ物と一緒に飲む
  • 水(またはノンアルコールの飲み物)とお酒を交互に飲む

禁酒するときは離脱症状に注意しよう!

禁酒をすると離脱症状といわれる「禁断症状」が現れる場合があります。離脱症状は一時的なものではありますが、我慢できない程ひどい症状が現れることもあります。
禁酒を始めて以下のような症状が出たときは治療が必要な場合がありますので、医師に相談しましょう。

  • 起床後の不安感
  • 発汗やふるえ
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 幻覚
  • 発作

禁酒を成功させるために地域の支援制度の利用を

禁酒を成功させるためには長い期間が必要です。お酒の誘惑を断ち切ったり、離脱症状を耐えるためには、適切なサポートを得ることが重要です。家族や友人だけでは支えきれないことも多いでしょう。
お住まいの地域での支援施設がないか、かかりつけの医師に相談してみましょう。

おわりに:飲酒には多少なりともリスクがある。調子が悪い場合は飲酒量を見直そう

飲酒には少なからずリスクがあり、どんなにお酒が強い人であってもその人の許容量を超えて飲んでしまえば、体や心に不具合が起こってしまいます。この記事のなかで飲酒のリスクを紹介していきましたが、飲酒量をコントロールできずにお酒を飲み続けていれば、上記のようなトラブルが起こる可能性があるのです。
お酒を飲んでいる人で、もし上記のような症状に心当たりがあるようなら、すぐに禁酒や減酒を始めましょう。

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