子育て
子供の夏風邪にはどんな特徴があるの?対処法や通園・通学時期は?
2024年8月7日
子供の夏風邪の特徴は?
子供がかかる夏風邪の特徴として、以下が挙げられます。
- 手のひらや足の裏、口の中に痛みやかゆみを伴わない米粒大の発疹ができる
- 強い痛みを伴う口内炎ができることもあるが、発熱しない場合も多い
- 口やのどの奥にぷくっとした赤い水疱ができ、2日ほど40度近い熱が出る
- 合計で1週間ほどぐったりする、原因不明の不機嫌、頭痛、嘔吐、発熱が現れる
- 3~5日間高熱が続き、のどの痛みや目の充血、目やになどの症状が一緒に出る
子供の夏風邪は、大人と比べると症状の現れ方が多様で、必ずしも咳や頭痛、鼻水や発熱症状を伴うとは限りません。
子供が夏風邪にかかってしまう原因は?
子供の夏風邪の原因となるウイルスは、そのほとんどが「アデノウイルス」と「エンテロウイルス」と呼称されるものです。
アデノは「のど」、エンテロは「腸」という意味で、それぞれ感染して人体に侵入した後、のどと腸で増殖して血液を介して移動し、夏風邪を発症させます。アデノウイルス、エンテロウイルスのどちらも数十種類の型があるため、感染するウイルスによって症状の現れ方が異なり、かつ、繰り返し感染・発症することがあるのです。
子供の夏風邪の原因となるアデノウイルスとエンテロウイルスの主な感染経路として、以下の4つが考えられます。
- 飛沫感染(感染者の咳やくしゃみ)
- 接触感染(感染者の水泡に接触したり、タオルを共有することで体液に触れてしまう)
- 経口感染(感染者の唾液のついたおもちゃを舐める、便に触れるなど)
- 粘膜感染(感染者が使ったプールに入る)
子供は大人が気づかないうちに、ほかの子供と濃厚に接触していることもよくあります。夏風邪の一種であるプール熱が幼稚園・保育園や学校で爆発的に集団感染を起こすことがあるのは、子供同士で感染が広がりやすいためと言われています。
夏風邪にかかってしまったときの対処法は?
以下のような症状が子供に見られたら、夏風邪を発症している恐れがあります。
- 熱はないが不機嫌になる、いつもよりよだれが多い、飲食をしなくなる
- 口の中や手足に発疹ができる、または発熱がある
- その他ぐったりしているなど、子供に普段と違う様子がみられる
上記に当てはまる場合はすぐに小児科を受診し、医師の指示を仰いでください。
夏風邪の診断をもらった場合、医師の指示に従い自宅で療養させるとともに、できるだけ早く子供が通う幼稚園や保育園、学校に一報を入れます。こうすることで、子供が通う幼稚園や保育園、学校でのその後の夏風邪の感染拡大を防ぐことができ、他の子供を守ることにつながります。
学校や幼稚園、保育園はいつから通える?
子供が夏風邪にかかってしまった場合、どのくらいで幼稚園や保育園、学校に再び通えるようになるのでしょうか。以下に夏風邪の種類ごとに、子供が再び幼稚園、保育園、学校に通えるようになる日数の目安をまとめてご紹介していきます。
手足口病の場合
- 全身状態が良ければ、通園・通学しても良いとされる
- 熱がなく発疹も落ち着いていて、医師からの許可があれば大丈夫と判断して良い
ヘルパンギーナの場合
- 全身状態が良ければ、通園・通学しても良いとされる
- 熱が下がり、本人が元気で機嫌が良く食事も摂れるようなら、大丈夫と判断して良い
プール熱の場合
- 医師から診断を受けた時点から、園や学校への出席は停止となる
- 主な症状がなくなった後、2日を経過するまでは通園・通学してはいけない
- 必ず医師の判断を待ってから、通園・通学を再開させる
上記はあくまで目安であり、園や学校によっては独自のルールを設定している場合もあります。通園・通学の再開は自己判断せず、医師もしくは園・学校の指示に従ってください。
おわりに:子供の夏風邪の症状は特徴的。医師の診断を受け、症状が落ち着いてから通園・通学の再開を
子供がかかる夏風邪の症状は、典型的な発熱や咳、鼻水ではなく、手足や口内の発疹や短期間の高熱など、特徴的であることが多いです。いずれも数十種類あるアデノウイルスやエンテロウイルスによるもので、感染・発症を繰り返しやすいことでも知られています。子供に夏風邪が疑われる症状が出たら、必ず医師の診断を受けたうえで通っている園や学校に連絡を入れて、症状が落ち着くまで通園・通学は控えさせましょう。