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ヘルペスが赤ちゃんにうつることはある?

2022年8月31日

口唇ヘルペスって赤ちゃんにもうつるの?

新生児は免疫力がまだ弱いため、口唇ヘルペスに感染してしまった場合、ごくまれに重症化することがあります。お母さんが抗体を持ってる場合は赤ちゃんに遺伝し、生後6か月ごろまでは発症しても軽い症状でおさまることもありますが、注意が必要です。

また、感染による病気が原因で赤ちゃんが母乳を飲まなくなると、脱水症状を引き起こすこともあるため危険です。もしこのような症状が起こった時は、ヘルペスウイルスに感染している可能性があります。

新生児ヘルペスの症状

生後2~7日に、「ミルクを飲む力が弱くなっている」、「活動力の低下」、「呼吸がいつもと違う」、「口の中や周りが赤い」といった症状がある場合は、新生児ヘルペスに罹患している可能性があります。
さらに症状が悪化すると、肝機能障害、呼吸障害、黄疸などの症状が起こります。また、脳症が原因で後遺症が残る可能性もあり、放置すると死に至ることもあるので注意が必要です。

ヘルペス性歯肉口内炎

高熱が続き、唇や口内、のどやのどの奥に水疱、赤い腫れ、出血などが見られる場合、ヘルペス性歯肉口内炎の可能性があります。
口内の痛みが原因で、思うように水分補給ができず、脱水症状にならないよう気をつけましょう。

口唇ヘルペスの赤ちゃんへの感染を防ぐには?

ヘルペス発症中はウイルス感染の対策が必要です。発症しているときは、抗体を持っていない人(特に赤ちゃん)に感染しないように、以下のことに気をつける必要があります。

  • シーツ、タオル、食器などは分け、洗剤でよく洗い完全に乾かす
  • マスクをつける。また、使ったマスクはこまめに新しいものに交換し、他の人が触れないようすぐに捨てる
  • 患部にさわらない、水ぶくれをつぶさない
  • 手洗いを徹底する
  • 手洗い後はもちろん、こまめに消毒用アルコールで手を除菌する
  • キスやほおずりを絶対にしない、顔を近づけ過ぎない

日頃から健康的な生活を心がけることが大切

そもそもお母さんが口唇ヘルペスを発症しなければ赤ちゃんに感染させてしまうことはほぼないので、日ごろからお母さんが健康に気を配り、免疫力を高める必要があります。

  • 栄養バランスのとれた食事を摂る
  • 疲れやストレスをためないようにする
  • 胃腸の調子を整える
  • 体力維持向上のための適度な運動を心がける
  • 強い紫外線を浴びる際の日焼け止め対策

妊娠中や産後のお母さんは特に注意が必要!

妊娠中や産後は免疫機能が低下することに加え、ストレスがかかりやすく、ホルモンバランスも乱れるため、口唇ヘルペスを発症する確率が高くなります。

しかしもし、口唇ヘルペスに感染してしまった場合でも、赤ちゃんにあげる母乳からの感染などはないため、胎児への直接的な影響はありません。ただし、新生児ヘルペスなどの心配はあるため、くれぐれも赤ちゃんの扱いには気をつける必要があります。

この点から、赤ちゃんをお世話する際は「手洗い」と「マスク」をするようにしましょう。また、口唇ヘルペスは妊娠中や授乳中でも薬での治療はできますが、できれば出産前に完治しておくのが一番ですので、感染した場合は早めに病院に行くようにしましょう。

口唇ヘルペスはタオルでうつる?

口唇ヘルペスは、キスなどの直接接触によって感染するのはもちろんですが、間接的な接触にも注意が必要です。ヘルペスウイルスは感染力の強いウイルスなので、感染者が使ったタオルやグラスを共有することでウイルスが感染しまうことがあります。感染を防ぐために、身の回りの日用品の衛生管理や、その使い方にも気を配りましょう。

口唇ヘルペスはかさぶたでもうつる?

ヘルペスウイルスがうつる可能性がある期間については、「かさぶたが自然に剥がれるまでになったら感染の可能性はほぼ無い」と考えて良いでしょう。

口唇ヘルペスは、発症後に水ぶくれができ、それが増殖する期間が一番ウイルス活動が活発になるとされています。その後、水ぶくれがただれ、かさぶたになっていくとともにウイルス活動は徐々に治まっていきますが、かさぶたが完全に乾く状態の前はまだその奥でウイルスは活動を継続しています。また、この時期に何らかの理由でかさぶたが剥がれ直接・間接的に接触すると、それが感染経路となる可能性があります。そのため、かさぶたになり始めても、しばらくは様子を見るようにしましょう。

おわりに:まずはお母さんが口唇ヘルペスを予防することから

口唇ヘルペスが感染した場合でも、赤ちゃんが重症化するのはごくまれですが、油断は禁物です。赤ちゃんにとって最も身近にいるお母さんが口唇ヘルペスを発症しないためにも、日頃から体調には気をつけるようにしましょう、また、何か赤ちゃんの変化に気づいたときは、まずはかかりつけの医師に相談するようにしましょう。

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