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おしるしから陣痛への流れは?破水が起こるのはいつ?

2019年5月8日

おしるしとは?

おしるしは医学用語でいう産徴のことで、血が混じったおりものが出てくることです。これは異常な反応ではなく、出産の準備が始まったことをお知らせしてくれる徴(しるし)であり、赤ちゃんが徐々に下りてきているサインになります。

おしるしは、出産のときに赤ちゃんが通れるように子宮の入り口が広がっていくことで起こります。なぜ血が出るのかというと、もともとくっついている子宮の壁と卵膜(胎児を包んでいる膜)が、子宮の入り口が広がる際に剥がれるためです。また、子宮口の蓋になっていた粘液栓(ゼリー状の塊)も、このとき一緒に出てきます。

おしるしから陣痛までの流れは?

一般的には、おしるしが来てから数日から一週間で陣痛がやって来ます。おしるしが来ているときにも、前駆陣痛といって不規則な痛みが伴うことがあります。しかし、これは分娩のための陣痛とは異なります。

1時間に6回以上規則的に起こるものが陣痛であり、これが始まると分娩開始となります。陣痛の方が前駆陣痛より強いことも目安になります。

おしるしと破水の違いは?順番はどっちが先?

子宮の中で、赤ちゃんは卵膜と呼ばれる薄い膜に包まれています。この卵膜の中は羊水で満たされていますが、分娩時には卵膜が破れて赤ちゃんが出てくるため、羊水は分娩に伴って排出されます。このように卵膜が破れて羊水が流出することを「破水」といいます。

一方、おしるしは、分娩が近づくにつれて子宮口が開いてきたり、収縮が始まることで子宮に付着している卵膜の一部が剥がれて生じる出血のことです。多くは子宮頸管から分泌される粘液とともに排出されるため、粘り気が強い薄紅~茶色の出血となります。

通常の分娩では、まずおしるしが見られ、続いて陣痛が生じ、子宮口が全開大になる頃に破水が起こります。しかし、これらの順序は人によって異なり、おしるしがないまま陣痛が起こる場合や、おしるし・陣痛が起きていない段階で破水が生じる人もいます。
特に破水が先に生じるケースは、そのまま陣痛が始まらずに分娩に至らないと子宮内に細菌が侵入してしまう恐れがあるため、陣痛促進剤を使用して分娩を誘発することが多いです。

おしるし後、陣痛がこない場合は?

おしるしの後にどれくらいで陣痛が来るかは、人によって異なります。おしるしがないままに陣痛が来る方もいますし、おしるしが来てから一週間以上経ってから陣痛が来る方もいます。

こんなときのおしるしには要注意!

おしるしが来る時期は、妊娠37週から42週未満の正産期が正常とされています。ここから外れると、いずれの時期でも注意が必要です。まず37週未満でおしるしが来た場合は、すぐに産婦人科へ向かいましょう。早産へ繋がる可能性があります。お腹の中で十分に成長しないままに生まれてしまうと、様々な弊害があります。特に34週未満だと合併症のリスクが高まります。次に、42週以上経っているのにおしるしも陣痛も来ない場合は過期産となります。無事に生まれて来ることが多いですが、合併症のリスクは高くなります。担当医と経過を見ましょう。

おわりに:おしるしには個人差がある、不安がある場合は担当医に相談しよう

おしるしは、色や量などに個人差があるので、正常かどうかの判断が難しいかもしれません。また、おしるしから陣痛までの期間やおしるしが来る時期も人によって違います。妊娠37週から42週未満であれば正常とされていますが、これよりも早かったり遅かったりする場合は注意が必要です。特に37週未満でおしるしが来た場合は早産などのリスクがあるので、すぐに産婦人科を受診してください。その他、何かしら不安に思うことがあった場合は、担当医に相談しましょう。

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