妊娠
ダウン症の特徴について−赤ちゃんの場合、大人の場合
2019年7月11日
ダウン症の赤ちゃんの症状は
顔や身体の特徴
- 頭や鼻が小さい
- 眼尻が上がっている
- 身体が柔らかい
- 筋力が乏しい
- 低身長
- 肥満傾向
睡眠の特徴
- 疲れやすい
- よく眠る
- 睡眠時無呼吸症候群の傾向がある(1時間に5回以上呼吸が止まる症状)
合併症
- 先天性白内障
- 屈折異常(近視、遠視、乱視)
- 目の異常症状(斜視など)
- 難聴
- 心疾患
- 先天性の消化器異常(食道閉鎖、十二指腸閉鎖、ヒルシュスプルング病など)
その他
- 運動機能の低下(歩行が困難など)
- 言語能力の発達の遅れ
- うつ病(青年期以降)
- アルツハイマー病(40歳以降)
ダウン症の子が大人になったときの症状は
退行と鬱症状
30〜40代になると
- 突然泣き出す
- 動作緩慢
- 発話の減少
- 接触を嫌がる
- 頑固になる
- パニック症状
- 幻聴・幻覚
- 独り言
- 急激な体重の減少
などの「退行現象」が起こることがあります。
このような症状が現れる時は、本人が環境の変化に戸惑っている可能性があります。本人が納得するまで時間をかけて話をするようにしましょう。
急に大声で泣き出す
現在置かれている状況にストレスや恐怖感を抱いている場合、言葉にできずに大声で泣きだしてしまうことがあります。
また、過去の出来事を思い出して泣いている場合には、理由を尋ねて、それは現在起きていることではないことを説明してあげましょう。
無気力
年齢が上がるとともに作業時間が増え、仕事内容に遅れが生じたり、同僚や上司からそのことを指摘されると、モチベーションの低下やストレスが起こり、引きこもりになるケースもあります。
本人や周囲の人達が、本人の生きがいや楽しみを見つけることが大切です。
独り言
家の内外を問わず、独り言を言う事が多く、幻聴や幻覚なのではないかと疑うのは早計です。ダウン症の人達は豊かな空想性を持っており、独り言が多くてもあまり心配する必要はありません。
ただし、「あいつが悪い」「あれは私のせいじゃない」など心的な感情を繰り返す場合には、心配事やストレスを抱えている事があるので、本人に尋ねてみましょう。
チック症状
歯ぎしり・独り言・手をもみ合わせる・唸る・体を前後に揺らす・顔を撫でる・奇妙な顔をする・喉や頰を鳴らす・手をひらひらさせるなどの行動はチック現象と呼ばれるものです。
これらの反復行動は、楽しい・満足・興奮・ストレス・動揺・不安などの気持ちの現れとされています。
自傷行為
子供の頃から、自傷行為により不安解消をしてきた人は、大人になっても自傷行為を続ける傾向があります。自傷行為は、家庭内の不和や暴力などが原因となる事が多いようです。
米国の臨床結果によると、自傷行為を始めた時に、顎や頭のかわりに手を叩くように促したり、気持ちを声に出す練習をすると、自傷行為改善に効果があるとされています。
おわりに:異常に気がついた時は声をかけてあげましょう
ダウン症の赤ちゃんには、顔や身体的なものの他に、睡眠や合併症などにも特徴があります。
大人のダウン症の特徴としては、無気力や独り言、チック症状、自傷行為などの精神的な面での特徴が現れる傾向があります。
周囲の人が異常に気づいた場合は、本人に事情を尋ねてあげるようにしましょう。話をすることで困り事や心配事が改善する可能性があります。