妊娠
円形脱毛症の治し方を知って症状を改善しよう!
2023年2月8日
円形脱毛症の治し方1:頭皮をマッサージしよう
円形脱毛症の原因ははっきりしていないので、マッサージが円形脱毛症を直接改善するわけではありませんが、頭皮マッサージをすることで頭皮の血流が促され、症状が緩和する可能性があります。マッサージは以下のように行うのがコツです。
- 耳の周辺に両手の指を置き、頭皮を頭頂部に近づけるように押し上げます。このとき、爪を立てないように、ゆっくりと持ち上げてください。
- 両手の指を頭皮全体を覆うように広げ、左右と前後にそれぞれ頭皮全体を7往復させてください。
また、下記のようなツボを押すことで頭皮の血流が改善する可能性があります。
- 百会
- 頭頂部より少し後ろ側にある窪みで、頭部の水分代謝を良くする効果があります。
- 風池
- 耳の後ろにある生え際辺りの窪みで、頭部の血行を良くする効果があります。
- 天柱
- 風池より数センチ後ろにあるツボで、緊張状態(ストレスなど)を緩和する効果があります。
どのツボも1日数回ほど押す程度で十分なので、押しすぎないように注意しましょう。
円形脱毛症の治し方2:シャンプーの仕方を見直そう
間違った方法でシャンプーすると、頭皮にダメージを与えてしまう原因になります。傷ついた頭皮を守るためにも、以下のような手順で正しくシャンプーをしましょう。
- 頭皮や髪に汚れが残っていると、シャンプーの効果が得られなくなってしまうので、シャンプーをつける前に、シャワーで髪を洗い流すようにしましょう。
- シャンプーをつける際は、しっかりと手で泡立ててから頭皮につけるようにしましょう。原液をそのままつけると頭皮にダメージを与えてしまいます。
- 髪を洗う際には、指の腹を使って洗うようにしましょう。爪を使って洗うと頭皮を傷つけてしまうので注意しましょう。
- 洗い終わった後は、しっかりとシャワーで洗い流しましょう。少しでもシャンプーが頭皮に残っていると、かぶれやフケの原因となってしまいます。
- タオルではなく、ドライヤーを使用して乾かすようにしましょう。頭皮や髪を濡れたまま放置しておくと、細菌が活発化してかゆみやフケの原因となります。
円形脱毛症の治し方3:食生活を改善しよう
髪の毛に必要な栄養素のほとんどは食事から供給されており、中でもタンパク質、ビタミンB、亜鉛の3つは髪の毛の健康に欠かせない栄養素となっています。
ただし、食事はバランスよくとることが基本なので、これらの3つの栄養だけに偏らないようにしましょう。普段の食生活で足りない栄養素を補うことが大切です。
髪に必要な栄養素を多く含む食品
- 亜鉛
- 生牡蠣、レバー、チーズ、煮干し、大豆など
- タンパク質
- 肉類、魚類など
- ビタミンB
- 乳製品など
女性の円形脱毛症の治し方は?
女性の円形脱毛症の原因
女性の円形脱毛症の原因ははっきりわかっていませんが、以下のようなことが理由で起こると考えられています。
- 自己免疫疾患
- 細菌やウイルスから体を守る働きのある自己免疫に異常が生じて、自分の体を攻撃するようになる状態を、自己免疫疾患といいます。
自己免疫疾患により、毛乳頭や毛母細胞などの髪の成長や発毛に欠かせない部分が攻撃されると、円形脱毛症となります。 - 精神的ストレス
- 精神的ストレスにより交感神経の働きが過剰になると、呼吸が浅くなったり心拍数や血圧の上昇が起こります。
それにより頭部の血行が悪くなると、頭皮や髪の毛が栄養不足になり、髪の毛が抜けやすくなります。また、ストレスは自己免疫疾患を引き起こす原因にもなるため、注意が必要です。 - 内分泌異常
- 女性ホルモンの減少やホルモンバランスの乱れにより、円形脱毛症が起こることがあります。特に妊娠中は女性ホルモンが著しく減少するため、抜け毛が増えやすくなります。
- アトピーの影響
- アトピー性円形脱毛症の発症原因ははっきりとはわかっていないのですが、アトピー性皮膚炎の合併症や自己免疫疾患、ストレスなどによる影響で発症すると考えられています。
- 遺伝の可能性
- イギリスの科学雑誌ネイチャーは、遺伝子細胞である「ULBP3」には毛母細胞や毛乳頭部分を攻撃するよう促す働きがあり、これにより円形脱毛症が起こることがあると発表しています。
女性の円形脱毛症を改善・治す方法
円形脱毛症を根本的に治療する方法は、未だ見つかっていないため、塗り薬・内服薬・注射などによる対症療法が基本となります。
セファラチン
植物から抽出された成分で作られており、アレルギーの抑制作用や血行促進作用があります。円形脱毛症を引き起こす原因となるアトピー症状の改善効果や、血行を促進することにより頭部に栄養が行き届きやすくなり、髪の成長や育毛を助ける効果があります。
ただし副作用として、胃の不快感、食欲不振、アナフィラキシーショックなどが起こることがあります。
ステロイド
比較的症状の軽い自己免疫疾患の場合に処方されます。外部からの治療になるため、重症の場合は効果が得られないことが多いです、そのため症状の重い人には、内服薬の数十倍のステロイドを点滴で投与します。
ステロイドバルス療法
症状の重い人に使用される薬のため改善効果は高いのですが、長期間服用を継続すると副作用として、満月様顔貌(顔が満月のように膨らむ)や糖尿病などが起こることがあります。
PUVA療法
リンパ球の過剰な働きを抑えるために、紫外線を照射する治療法です。全身治療を受ける必要のある患者さんに適用されますが、紫外線を照射するため、子供への使用はできません。また、副作用として肌にダメージが残る可能性があります。
局所免疫療法
アレルギーを引き起こす薬剤を塗り、意図的に炎症を起こさせる治療法で、炎症が起きることにより免疫反応が活発になり、自己免疫疾患を抑える作用が期待されます。そして抜け毛を引き起こす自己免疫疾患を改善することにより、発毛を促す効果が期待できます。
ただし、炎症による負荷が強くなりすぎると、中毒症状やアナフィラキシーショックが起こる可能性があるので、注意が必要です。
雪状炭酸圧低療法
患部にドライアイスを棒状に固めたものを当てる治療法です。ただし、何度も行うことで肌にダメージが残ることがありあます。
生活面ではどうしたらいい?
病院で行う治療と並行して、普段の生活でも髪や頭皮に良い習慣を取り入れることが大切になります。
- 緑黄色野菜を中心としたバランスの良い食事をする
- ウォーキングやジョギングなどの軽めの運動を行う
- 頭皮の血行を良くするためにマッサージをする
- 早寝早起きを心がけ、質の高い睡眠を取る
おわりに:円形脱毛症対策には、日頃の生活習慣の改善も大切
円形脱毛症を改善するためには、シャンプー方法や食生活の見直しや、頭皮マッサージを行うことが効果的とされており、病院で行う治療法では塗り薬・内服薬・注射などによる対症療法が基本となります。また、治療と並行して適度な運動や質の良い睡眠などの習慣を取り入れることで、髪や頭皮にも良い影響を与えることができます。