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妊娠中に風邪を引いちゃった!葛根湯を飲んでも大丈夫?

2019年4月30日

妊娠中の風邪、葛根湯で治しても大丈夫?

頭痛や熱っぽさ、背中がゾクゾクするといった「もしかして、風邪を引いちゃったかも…」と思う症状が出てきたとき、葛根湯を飲んで悪化を食い止めた経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。もしくは、「風邪の引きはじめに葛根湯が効く」と聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、葛根湯は風邪の初期症状に効果がある漢方ですが、妊娠中は服用しないほうがよいといわれています。これは、葛根湯に発汗を促す働きを持つ麻黄(マオウ)という成分が含まれているためです。

漢方医学では、妊娠中は、体が虚証(きょしょう:体力・気力が衰えている状態。顔色が悪かったり、疲れやすかったりする)になっていると考えられているため、発汗、下痢、利尿といった状態にならないようにする必要がある、といわれています。
しかし、妊娠中に麻黄を含む漢方を服用すると発汗作用が促されてしまうので、服用しないほうがよいのです。

風邪に効く特効薬はないため、あえて薬を飲まなくても、無理をせず、体を温める食事を摂ったり、早めに寝たりして過ごしているうちに少しずつ症状がよくなります。でも、症状がひどくて日常生活に影響が出ているようでしたら、かかりつけの産婦人科医に相談して、妊娠中にも服用できる漢方がないかを相談してみてください(ちなみに、一般的には香蘇散、参蘇飲、麦門冬湯などが症状にあわせて処方されることが多いです)。

妊娠中に服用しないほうがいい漢方は?

上記で紹介した葛根湯以外にも、以下の成分を含む漢方薬は妊娠中に服用しないほうがよい、とされています。

  • 附子(ぶし:利尿作用がある)
  • 桃仁(とうじん:子宮収縮作用がある)
  • 大黄(だいおう:下痢を引き起こす働きがある)

上記成分を含むものでなければ、妊娠中でも服用して問題ないといわれています。ただし、妊娠中の服用について安全性が確立されているわけではありません。もし、妊娠中の体調不良を改善するために漢方を服用したいときは、まずはかかりつけの産婦人科医に相談しましょう。

おわりに:妊娠中に服用しないほうがいい漢方もある!

漢方も薬なので、西洋の薬と同じく、妊娠中に服用しないほうがよいものもあります。特に、風邪を引いたときに勧められる葛根湯には、妊娠中に服用を控えたほうがよい成分が含まれています。「漢方だから大丈夫」と安易に考えず、服用する前に必ず主治医に相談してください。

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