出産
遺伝でダウン症の子供が生まれる確率はどのくらい?
2022年5月18日
遺伝でダウン症の子が生まれる確率は?
「転座型」における発症率
21番目の染色体のうちの1本の一部が、他の染色体(13番、14番、15番、21番、22番)の一部と入れ替わること(転座)により発症するダウン症を「転座型」と言います。
転座型はダウン症全体の3-5%にあたり、そのうちの半分が親の転座染色体保因(遺伝)により起こるとされています。また、このような家系には、保因者の先祖・兄弟などに同じタイプの保因者がいる可能性があります。
ただし転座の保因者である可能性自体がそもそも低いことから、親からの遺伝によるダウン症の割合はダウン症全体の2%ほどであると考えられています。ダウン症は、精子や卵子、受精卵の分裂により起こるものが多く、遺伝が原因のダウン症はより稀です。
兄弟でダウン症になることは?
ダウン症の原因となるような転座を両親が持っている場合、ダウン症の子が生まれる確率は10%程度と言われています。(保因者が父親の場合はもう少し低いとされています。)
第2子がダウン症となる確率は、第1子の時と同じです。
もちろん、転座の保因者であっても高齢出産によるリスク上昇は変わりません。例えば、一般の人でも妊娠時の年齢が45歳以上になると、30分の1の確率でダウン症の子供が生まれます。また、第二子を出産する場合も、妊娠する年齢が高くなるので、ダウン症児が生まれる確率が上がります。
転座を持っているかどうか、家族の病歴から転座によるダウン症が起こるのではないか心配だという人は、事前に必ず医師に相談してください。専門家の話をよく聞き、必要な検査を受けるようにしましょう。
おわりに:家族歴から遺伝が心配な場合はまず病院へ相談に行こう
ダウン症は、精子や卵子、受精卵の分裂により起こるものが多く、遺伝によるダウン症の発症率はダウン症全体の2%ほどであると考えられています。家族にダウン症がいて、自身の染色体も不安という方は、必ず病院へ相談に行きましょう。人によって必要な検査、行うべき時期は違います。自己判断のみで検査の有無の決めるのではなく、まずは医師に相談してください。