妊活
セカンドオピニオンを受ける意味って?具体的な手順は?
2023年6月28日
セカンドオピニオンとは?
病気治療に関して重大な決断をするときに、患者とその家族が納得して決断を下せるよう、主治医以外の医師に意見を求めることを「セカンドオピニオン」といいます。これまでの診断・治療の経緯や、現在の患者の状態を説明したうえで、これから決断しようとしている治療選択などについて、他院の医師に意見を求められる制度です。
なお、セカンドオピニオンは他院の医師から「意見のみ」をもらえるものであり、転院や主治医を変更するなどして、治療を受ける病院や医師を変えることではありません。
セカンドオピニオンは、あくまでも他院の医師から意見を聞くのが目的であり、病気に対する治療や転院のために行うものではないと、きちんと理解しておきましょう。
セカンドオピニオンを受ける意味は?
患者やその家族がセカンドオピニオンを受けるメリットとしては、以下があります。
- セカンドオピニオンのメリット
-
- 主治医が考える最善の治療法以外の、治療の選択肢を知ることができる
- 別の立場の医師から意見をもらうことで、治療法の比較検討ができるようになる
- これまでに一度も提示されなかった、新たな治療法と出会える可能性がある
特に、患者や家族のなかで以下のような不満がある場合は、セカンドオピニオンを受けに他院に行くことを推奨します。
セカンドオピニオンを受けたほうがいいのは、どんなとき?
- 主治医から病気や治療についての説明を受けたが、よく理解できない
- 主治医から病気や治療についての説明を受けたが、納得できない
- 主治医にわかりやすい再説明を求めたが、応じてもらえない
- 主治医の説明には不明点や疑問点が多く、このまま治療するのは不安だ
- 主治医の説明は理解できたが、決断のために他の医師の意見も聞いてみたい
主治医からの説明で十分に納得できていて、安心して治療に臨めるという場合であれば、わざわざセカンドオピニオンを受けに行く必要はありません。状況や気持ちに従い、セカンドオピニオンを受けたいかどうかを話し合って決めると良いでしょう。
セカンドオピニオンの流れは?
ここからは、セカンドオピニオンを受けることを決めてから、受け終わるまでの具体的な流れをご紹介していきます。
現在の主治医に、診療情報提供書などの資料を準備してもらう
主治医に対してセカンドオピニオンを受けたい旨を伝え、そのために必要な資料として、以下の内容がわかる診療情報提供書を用意してもらってください。
- どのような検査に基づき、病気が診断されたか
- 病気の診断から今日までの、治療や検査の記録
- 病気の現状と、今後主治医が予定している治療内容
なお、セカンドオピニオンを求める医師に提出すべき書類の名前や内容は、病院によって異なるケースが多いので、注意しましょう。
セカンドオピニオンを提供してくれる病院や医師を探す
インターネットや患者団体の相談窓口、主治医や担当してくれている看護師など、あらゆる方面から患者の病気に対してセカンドオピニオンをくれる医療機関を探しましょう。
なお、セカンドオピニオンを提供してくれる病院がみつかったら、受診予約とともにどのような資料が必要か確認するようにしましょう。
聞きたいことを準備し、セカンドオピニオン外来を受診する
主治医に用意してもらった情報提供書と、患者と家族自身が聞きたい内容をまとめたメモを持って、予約した日時にセカンドオピニオン外来を受診します。
診察には患者本人だけが来院すれば問題ありませんが、聞き漏らしを減らすためにも、病状を理解している家族や知人と一緒に受診することをおすすめします。
セカンドオピニオンを受けたうえで、主治医と話し合う
外部の医師からセカンドオピニオンを受けて、患者と家族がどのような治療を選択したいのか、そのときの気持ちをもともとの主治医に伝えてください。
もし、セカンドオピニオンを受けて大幅な治療方針の変更や転院を希望する場合は、その旨を医師に伝えて、手続きを進めてもらいましょう。
おわりに:セカンドオピニオンには治療の選択肢を広げたり、患者と家族が納得して決断するのを助ける意味合いがある
セカンドオピニオンは、主治医が提示する治療の方針・方法に疑問や不安があるときに、他院の医師から第2の意見をもらえる制度です。主治医に資料を用意してもらい、自分たちでセカンドオピニオン外来などのある医療機関を探して受診することで、セカンドオピニオンを受けることができます。セカンドオピニオンは、患者さんが医師から提案された治療の実施を検討するための助けとなりますので、必要に応じて積極的に利用していきましょう。