妊活
妊娠と年齢の関係は!? 高齢出産の可能性を考える
2019年5月1日
妊娠と年齢の関係は?
女性にとって、妊娠する可能性が年齢とともに下がることはとても残念なことです。しかし、人間の生殖機能の問題なので仕方ないといえるのかもしれません。年齢と妊娠の可能性についてみていきましょう。
年齢が生殖能力に与える影響は?
特に女性にとっては、妊娠が成立する可能性について年齢が重要な項目の1つになります。現代では、妊娠する年齢が遅くなってきています。しかし、生殖能力は年齢が上がれば上がるほど低くなるので、妊娠の計画を立てる場合は考慮した方がよいでしょう。
女性も男性も、最も生殖機能が発達しているのは20代の前半です。しかし、女性の方が、年齢の影響を受けやすいのです。これは、35歳以降に顕著にみられます。女性では、35歳頃から卵巣から排出される卵子の質が落ちてしまいます。
女性が35歳以上になると、体外受精などの不妊治療を行っても妊娠できる確率が低くなってしまいます。また、妊娠したとしても、流産してしまう可能性も高くなります。
女性が子供をつくる年齢は?
先ほどの記述にもあるとおり、女性は35歳を過ぎると妊娠するのが難しくなる、というのが一般的な認識です。ところが最新の研究によれば、生殖能力が衰える時期はこれよりも後である可能性が示唆されています。
女性は35歳を過ぎると急激に生殖能力が衰えるというのは本当なのでしょうか。
オランダの研究者らが、時代の異なる5万8000人の女性に対し調査を行い、何歳の時に最後の子供を産んでいるのかを記録していきました。
歴史的に(避妊が自由に選択できるようになるよりも前の時代に)女性がどのくらいの年齢で最後の妊娠をしているのかを調べれば、生殖能力が自然に衰える時期がわかるだろう、というのが研究者らの理論でした。
20代の人は98%の確率で人生のうちに少なくとももう1人の子供を産むことができることを発見しました。25歳の女性が新たに妊娠する可能性は95%以上といい、この年齢の生殖能力は依然として高いことがわかります。
研究の結果では、女性の生殖能力は30歳から38歳にかけて緩やかに衰えていくことがわかりました。
女性が再び妊娠する確率は30歳で93%、35歳では88%、38歳では80%でした。このあと生殖能力が急速に衰え始めます。41歳の女性がもう1度妊娠する可能性は50%まで落ち、45歳で更に10%まで下がるという結果でした。そして年齢が50歳に近づくにつれ、女性が妊娠する可能性はほぼなくなっていきます。
この結果は、避妊や不妊治療が行われるようになった現代にも当てはまるものです。20代や30代の女性に比べれば、40歳を超える女性が自然に妊娠することは困難といえます。しかしこの結果は、生殖能力が本当に低下するのは40歳を過ぎてからだということを示すものでもあります。
これは、子供を欲する30代の女性を後押ししています。このデータによれば、38歳の女性でさえ不妊治療を用いずに妊娠する可能性が80%もあるのです。これは家族を作ろうと思っている、或いは家族を増やしたいと思っている30代の女性にとって良い知らせに違いありません。
もちろん、35歳過ぎの女性が相対的に妊娠しやすいとはいえ、高齢出産とみなされているのは事実です。これは若い年代と比べて、妊娠が多少危険であるからです。母親は子癇前症、妊娠糖尿病など妊娠関連の合併症に直面する可能性があります。
幸い、健康な状態で妊娠し、食事と運動に注意しつつ医師の勧める検査を全て受けていれば、若い女性と何ら変わらぬ妊娠生活が送れるはずです。
おわりに:35歳以上でも妊娠の可能性はある
20代から30代前半の女性は妊娠に絶好の年齢層です。しかし、35歳以上で子供をつくろうと考えている女性も、今回の記事にある研究結果をみれば、希望があることがおわかりになるでしょう。