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不妊治療はいつから始めればいい?自分に合う病院選びのポイントは?

2020年3月9日

不妊治療はいつから始めればいいの?

避妊をせずに定期的に性交渉をしていても、1年以上妊娠がない場合は、不妊症の可能性があります。
アメリカの生殖医学会では、35歳以上の女性で6か月の不妊期間が経った場合、検査を受けることができるとされていますが、不妊期間が1年未満でも以下の条件に該当する場合は、産婦人科の受診が推奨されます。

女性側

生理に関する異常がある場合

生理周期・月経の量、生理期間など、生理に関することに異常が認められる場合は、不妊症の可能性があります。また、排卵のトラブル、子宮内腔の変形、子宮内膜症などの病気の恐れもあるため、生理に伴う異常がある場合は一度医療機関で診てもらいましょう。

性病(性感染症)や骨盤腹膜炎にかかったことがある場合

性病(性感染症)や骨盤腹膜炎の既住歴がある人の場合は、卵管のトラブルにより不妊症になるリスクが高まる恐れがあります。そのため、過去にこれらの病気にかかったことがあることに加え、6か月の不妊期間のある人は医療機関を受診しましょう。 腹部の手術後に腹膜炎やイレウスを患ったことのある場合は、とくに注意が必要となります。

以前に子宮筋腫や子宮内膜症を指摘されたことがある場合

健康診断等で、過去に子宮筋腫や子宮内膜症を指摘されたことのある人は、放置していると不妊症の原因となる恐れがあるため、早期治療が望まれます。 とくに、チョコレート嚢腫がある場合は卵子の老化が予想以上に進行している可能性があるため、注意が必要です。

40歳以上の場合

加齢に伴い卵子の老化が進行すると、妊娠が可能な卵子が作られにくくなるため、自然妊娠のみならず体外受精でも妊娠する確率が低くなってしまいます。 そのため特に不妊のリスク因子がない場合でも、40歳以上の人は産婦人科の受診がすすめられます。

男性側

子供の頃の病気治療がある

過去に以下のような病気の既住歴がある場合は、男性不妊の可能性があり、本人の自覚症状なしに精子の産生力の低下、精子を運搬する管の詰まり、精子の数の減少などが起こっている場合があります。

  • 鼠径ヘルニアや停留睾丸の手術を受けたことがある
  • おたふく風邪の後に睾丸炎を起こしたことがある
  • がんの治療を受けたことがある

糖尿病である

糖尿病は不妊の原因となることがあり、軽度の場合は勃起障害や射精障害、重度の場合は精巣での精子の産生力の低下などが起こる可能性があります。

不妊治療を受ける前に準備しておくといいものは?

女性側

基礎体温は、体の状態やホルモンの状態を把握する上で重要な情報です。産婦人科に行く際に、基礎体温を記録したものを持っていくようにしましょう。

男性側

男性側はとくに準備するものはありませんが、男性の不妊治療では通常精液検査を受けることから始まります。
精液検査は、不妊専門クリニックや泌尿器科を受診した際に採精室にてマスターベーション法で採取する方法と、家で採取したものを専用容器に入れて持参する方法の2通りがあります。

自分にぴったりの不妊治療を受けられる病院選びのコツは?

病院を選ぶときは、以下のことを確認することをおすすめします。

婦人科か不妊専門

年齢が若く、避妊期間が短いという場合は、お住まいの近くにある婦人科を受診するというのもいいでしょう。30代後半や40代の人の場合は、不妊原因の特定後すぐに治療を受けられるため、不妊専門の医療機関が推奨されます。 また、赤ちゃんの姿を見るのが辛いという場合は、婦人科よりも不妊専門の病院・クリニックをおすすめします。

大きな病院か小規模のクリニックか

大学病院や総合病院のような大きな病院では、複数名の医師が担当を受け持つ場合が多いです。コミュニケーションに不安がある、ひとりの医師に担当して欲しいという場合は、担当医制の病院または1人の医師が診察をしているクリニックをおすすめします。

通院の利便性

自宅から病院までの距離、職場から病院までの交通機関、所要時間、駐車場の有無、費用など、通院のしやすさも病院選びの際の重要なポイントとなるため、それぞれチェックしておくようにしましょう。

評判・口コミ

気になる病院やクリニックの特徴や治療方針などを、本や雑誌、インターネットなどを見て参考にしましょう。インターネットで調べる際には、複数の気になるキーワードを重ねて検索してみると調べやすくなります。

勉強会、講習会

最近は、不妊治療を行っているクリニックの多くで、勉強会や講習会が行われています。 それらに参加すると、妊娠や不妊、治療に関する様々な問題の説明や、個人的な質問への回答などがもらえるため、気になるクリニックで講習が行われている場合は何件か参加してみるのもいいでしょう。

直接話す

最終的には直接医師と会い、会話を通してから判断することが重要となります。 悔いのない治療を受けることが大切のため、納得のいく先生に会えるまで探すことが大切です。

不妊治療で受診するときは、女性だけ・男性だけでも、夫婦2人でも問題ありません。
ただし女性だけで受診する場合は、パートナーの男性に早めに精液検査を受けてもらうようにしましょう。

おわりに:不妊症の疑いがある場合は早期受診を

不妊症の判断基準として、避妊をせずに定期的に性交渉をしていても、1年以上妊娠がない場合は、不妊症の可能性があるとされています。また、生理に関する異常がある、性感染症や骨盤腹膜炎の既住歴がある、子宮筋腫や子宮内膜症を指摘されたことがある、40歳以上のいずれかに該当する場合は早めの受診が推奨されます。
また、男性側も子供の頃に特定病気の治療歴がある場合や、糖尿病を患っている場合は不妊の原因となることがあるため、該当する方は一度病院で検査を受けましょう。

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