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ヘルパンギーナになったとき、登園や登校の再開には決まりがあるの?

2019年7月23日

ヘルパンギーナはどんな病気?

ヘルパンギーナは夏風邪の一種で、4歳以下の乳幼児が多く発症します。症状としては、38度以上の高熱と合わせて、口腔の奥の口蓋垂(のどちんこ)あたりに小さな水疱のような発疹がたくさんできます。
また、高熱が原因で痙攣を引き起こしたり、まれに心筋炎や無菌性髄膜炎を合併したりすることがあります。

ヘルパンギーナはウイルス性の感染症で咳やくしゃみを通じて飛沫感染したり、発疹のつぶれた内容物が粘膜に付いたりして感染が広がります。
おもな原因となるのはコクサッキーA群ウイルスですが、エコーウイルスやエンテロウイルス、コクサッキーB群ウイルスがヘルパンギーナを発症させることもあります。

ヘルパンギーナの治療方法は?

ヘルパンギーナの原因となるウイスルに対する抗ウイルス薬は存在しないため、ヘルパンギーナの治療は諸症状を和らげる対処療法が主体となります。

のどの痛みに対する鎮痛薬や発熱に対する解熱剤などが用いられ、のどや口の中の痛みで十分な水分が摂れないときには脱水症を防ぐために点滴治療が行われることもありますので、療養中は脱水症にならないよう注意し、こまめに水分を補給するようにしましょう。

また、口やのどの痛みが強い時は、スポイトで水分を流し込む、粘膜に刺激の少ないとろみのある水分を摂取させるなどの対策を行い、ぐったりしている・目が落ちくぼんでいる・大泉門が陥没している(乳児の場合)などの脱水症状が見られる場合にはなるべく早めに病院に受診しましょう。

ヘルパンギーナになったとき、登園・登校はいつからできるの?

ヘルパンギーナは、幼稚園や保育園を含む未成年者教育機関(学校)で感染が広がりやすい「学校感染症」に指定されており、ヘルパンギーナにかかった子供を保護者が休ませない場合、学校保健安全法19条により、園長は出席停止命令を出すことができます。

ヘルパンギーナは治ったように見えても、ウイルスはまだ潜伏し続けていることがあります。

文部科学省が定める法令上は「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで」(学校保健安全法施行規則19条3号)休ませなければなりませんが、ヘルパンギーナの原因ウイルスは、体内に1カ月ほど居座って感染力を維持します。

本来はその潜伏期間を終えなければ「感染のおそれがない」とはいえませんが、ヘルパンギーナで1カ月も休園することは現実的ではありません。そのため、熱が下がれば、飛沫感染を予防するマスクの着用を条件に登園させても構わないといわれています。

ヘルパンギーナを感染しない、感染させないためにできる対策は?

ヘルパンギーナは飛沫感染・接触感染によって感染が拡がっていきます。
ヘルパンギーナに感染しないためには、流行期には手洗いや手指消毒を徹底し、マスクの着用を心がけるようにしましょう。

また、乳幼児の場合にはよだれのついたおもちゃなどから感染することもあるため、感染者が触ったおもちゃなどはしっかり消毒し、食器の使いまわしや飲み物の回し飲みなども控えるようにしましょう。

ヘルパンギーナの感染を拡げないためには、感染者自身も手洗いなどを徹底し、人と接するときはマスクを着用するようにしましょう。

おわりに:発症者だけでなく、看病する側も感染防止に努めよう

ヘルパンギーナは乳幼児がかかる確率が圧倒的に高いですが、まれにヘルパンギーナにかかった子供を看病していた親が発症することもあります。感染が広がらないように、看病のときや投稿再開時は十分な対策をとりましょう。

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