子育て
女の子の思春期とは ― 体と心の変化となりやすい病気
2025年1月29日
女の子思春期が始まる年齢とは
女の子の思春期は、一般的には男の子よりも早い8歳から11歳の間で始まるとされていますが、成長と変化のスピードには個人差があり、人によって異なります。思春期に胸が急に成長する子もいれば、ゆっくりと成長する子もいます。また、初潮の時期もそれぞれ全く違うものです。
もしタイミングが他の女の子と違っていたとしても、過剰に不安になる必要はありません。家族や友人、先生など信頼する人と話してみることが大切です。
お子さんが戸惑っているようなら、やさしく手を差し伸べてあげましょう。
思春期に起こる体の変化
思春期の女の子に起こる体の変化は以下のとおりです。
背が高くなる
身長が高くなります。なかには急激に成長する女の子もいます。
胸や腰が大きくなる
胸と腰が大きくなります。このとき、かゆみや不快感を感じるかもしれませんが、これは正常なことで、しばらくすると治まります。
体毛が生える
毛が腋や腟の周りに生えてきます。上唇などに毛が生えてくることがありますが、正常なことなので不安にならいようにしましょう。
生理が始まる
生理は、思春期のある時点で始まります。生理の前または生理期間中には生理痛が起きることもあります。
腟分泌物が出始める
腟が腟分泌物(液体)を生成することがあります。これは正常なことであり、膣を清潔で健康的に保つために必要なものです。分泌物は無色または白色です。緑色や黄色で臭いがする場合は、感染症の可能性があるので、医師に相談してください。
ニキビと発汗
ホルモンにより、発汗やニキビができることがありますが、衛生状態が良好であれば、過剰に不安に感じる必要はありません。ただし本人が気にしているとき、ニキビの量が多いと感じるときは、皮膚科を受診するのもおすすめです。
思春期の精神状態の変化
思春期は、子供にとって精神的に大変な時期でもあります。体型の変化、ニキビ、体臭に悩まされたり、自意識が強くなる時期です。
思春期は、新たな心情や感情が発達して、楽しい時期でもあります。しかし、感情の波の急激な変化によって、以下のような精神的な状態に陥ることがあります。
- 原因不明の情緒不安定
- 自尊心が低い
- 攻撃的になる
- ゆううつになる
女の子の思春期に多い病気とは
思春期には男女ともに様々な体の不調が現れますが、女の子の場合には月経に向けて女性ホルモンのバランスが大きく変化してくる時期でもあるため、男の子よりも不調が現れやすくなります。
一般的に女の子によく見られる症状としては、ホルモンバランスの変化などで自律神経が乱れることで起こる自律性低血圧症や、情緒が不安定になりやすいために生じる過敏性腸症候群などが挙げられます。
また、美意識への目覚めが生じると、体形に対する認識が歪んで極端な痩せ願望が生まれたり、周囲との軋轢が生じて不登校や抑うつ気分など心的な障害を生じることも少なくありません。
思春期によくみられる症状の大半は一過性のものであり、多くは成長するにつれて徐々に改善していきます。体調不良を訴える子に対して、不必要な追求や責めなどは症状を悪化させることもありますので、適度な距離感を保って見守ってあげるとよいでしょう。
ただし、症状がひどいときには治療が必要となることもありますので、然るべき医療機関を受診するようにしましょう。
おわりに:思春期の変化に不安を感じないようにサポートしてあげよう
思春期は本人にとってもさまざまな変化のある時期ですが、その保護者や家族も、接し方などに悩む時期になります。
特に女の子はデリケートです。子供のことを理解し、尊重する態度を見せることで、「子供も私のことをちゃんと見てくれている」ということを感じてもらえるでしょう。また、子供も親のことをしっかり見ています。こんな大人になりたい! と思わせるようないい大人の見本を見せてあげるようにしてください。