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冬太りや止まらない食欲…原因は「冬季うつ」!?

2025年1月29日

冬になると太る原因は?

夏場はそこまで太ることはないのに、冬になると毎年太ってしまう――その原因として、一般的に下記のことが挙げられます。

イベントが多い

毎年12~1月は忘年会にクリスマス、お正月、新年会など、家族や友達、同僚とご馳走を食べるイベントが一気にやってきます。こうしたイベントに伴う食べ物は塩分や油分、糖質が多く、さらにお酒を飲む機会も増えるため、うまくセーブしないと体重や体脂肪の増加につながります。

冬場は肉や魚の脂肪分が増える

同じ肉や魚でも、夏よりも冬のほうが多く脂肪分を含む傾向にあります。これは動物が寒さに備えて脂肪を蓄えているためで、肉や魚に限らず牛乳も同じです。

運動量の減少

寒い冬は、なかなか外出する気にならず、家にひきこもりがちな人も少なくありません。ただ、インドアな生活を続けていると必然的に運動不足になり、筋肉量が減って基礎代謝が落ちることで、夏と変わらない食事量でも太りやすくなります。

血行不良

寒さから血行不良になると、酸素や栄養素がうまく体内に行き渡らず、内臓機能や基礎代謝が低下し、太りやすくなります。また栄養素がうまく行き渡らないと脂肪を燃焼しにくい体になり、余分な栄養素を脂肪として蓄積しやすくなってしまいます。

冬太りだけでなく、うつ症状も見られるなら「冬季うつ」の可能性も

冬太りの多くは、上記に挙げた事柄が原因です。ただし、太るだけでなく、下記のような症状が毎年冬に起こるという場合は、単なる冬太りではなく「冬季うつ」の可能性があります。

  • 食欲がコントロールできない(特に炭水化物)
  • 睡眠時間が増え、朝なかなか起きられない
  • 業務効率が低下し、物事に集中できない
  • わけもなく気分が落ち込む、イライラする
  • 疲れやすい

冬季うつだと太りやすかったり、食欲が増えたりするのはなぜ?

冬季うつが冬太りや食欲増加を招く理由は、「セロトニン」の不足です。

セロトニンは不安感の軽減や気分のコントロール、さらに食欲のコントロールも司る脳内の神経伝達物質です。このセロトニンは、日光に当たった時間によって分泌量が調整されるという特徴があります。つまり、日照時間の短い冬はセロトニンが分泌量が減るため、食欲を抑えるのが難しくなってしまうのではないかと考えられています。

また、セロトニンは、必須アミノ酸の一種「トリプトファン」が脳に運ばれることで生成されます。トリプトファンは体内で作ることのできない物質で、食事からでしか取り入れることができません。このトリプトファンを多く含むのは、お肉や赤身の魚、大豆などのタンパク質、ナッツ類で、さらにトリプトファンの吸収をサポートするのが炭水化物やバナナなどのビタミンB6です。

このことから、冬季うつになるとトリプトファンの吸収を促進する食べ物を体が欲するために、炭水化物を食べたがるようになるのでは、とも考えられています。

おわりに:太るだけでなく、抑うつ症状も見られるなら「冬季うつ」を疑おう

「冬太り」というのは一般的な言葉ですが、冬になると太るだけでなく、過眠や気分の落ち込みなどの症状も見られる場合は、原因として「冬季うつ」が潜んでいる可能性があります。ご紹介した症状で悩んでいるようでしたら、心療内科や精神科などの専門外来を受診しましょう。

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