子育て
LGBTのカミングアウトについて知っておきたいこと
2024年11月13日
LGBTとカミングアウトするのは勇気が必要なことも
LGBTであることを周りの人に話すことを「カミングアウト」ともいいます。カミングアウトは自分の気持ちに正直になることを大切だとし、「カミングアウトすべき」と考える人は多いです。
多くのLGBTの人はカミングアウトにあたって、「相手がどんな反応をするんだろう」「拒絶されるのが怖い」などと不安や恐怖を抱いています。自分の性的指向を話してしまったら、周りの人の接し方が変わってしまうおそれもあるため、勇気が必要となることが少なくありません。しかし、カミングアウトすることで自分らしく生きやすくアンリ、人生が変わったり、長期的な信頼関係を維持できる可能性があります。カミングアウトによって、「自分が思っていることを周りにオープンにできるようになってホッとした」という人は多いです。
しかし、誰にカミングアウトするかという点は、その人の考え次第といえます。LGBTを受け入れられる人もいれば、そうでない人も存在するからです。異性愛者の人たちはLGBTに偏見を持っている場合もあるので、拒絶されるリスクがあったり、あるいは過去にLGBTに関して悪口を言っていたのを聞いたりした場合も。まずは同じLGBTの人など理解が得られそうな人たちの中で、感情を共有するところから始める人も多いでしょう。
カミングアウトのタイミングは?
カミングアウトのタイミングとして、これが正解ということは特にありません。本人の心の準備ができたタイミングでカミングアウトを検討するのもいいでしょう。ただ、聞き手に心の余裕がないときにカミングアウトをすると、思わぬ拒絶を受けたり、傷つくようなことを言われたりする恐れがありますよね。カミングアウトは本人はもちろんですが、聞き手の気持ちも大切です。
なお、いきなりカミングアウトをするのが怖い場合は、普段の何気ない会話の中で、少しずつ探りを入れてみるのもおすすめです。そこでLGBTに対して相手がどういう反応をするか見て、カミングアウトすべきかしないほうがいいか、判断するのも一つの手です。
親にLGBTをカミングアウトするときのポイント
子供からLGBTであることをカミングアウトされた親は、少なからずショックを受けることが多いです。「そんな話は聞きたくない」と拒絶したり、LGBTの話題に触れることを避けたり、自分自身の育て方を責めたりなど、いろいろな反応をすることが多いでしょう。さまざまな感情を経てからは、子どもを尊重してサポートすることもあれば、なかなか受け入れられないこともあります。
子供が親にカミングアウトをするときは、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 自身がLGBTであることにためらいがないか
- 同性愛についての知識や正しい情報源があるか
- 親以外にサポートしてくれる人がいるか
- 家族の精神状態は安定しているか
- 経済的に自立しているか
- 親はある程度柔軟な道徳観を持っているか
- 言われたのではなく、自身の希望でカミングアウトをするのか
- 親が受容できるまで根気よく待てるか
子供にLGBTをカミングアウトされたらどうする?
子供からLGBTであることをカミングアウトされた場合、親としてどんな対応をするのが望ましいのでしょうか。
先述の通り、カミングアウトにあたっては大きな不安を抱えるものです。その勇気にまずは感謝を伝えてみましょう。そして、カミングアウトに対して素直にどんな印象を受けたのか伝えましょう。正直な反応をしたほうが、相手もリラックスしやすくなります。あとは、子供の気持ちや考えを理解するために質問をしたり、子供の話にしっかりと耳を傾けてください。LGBTについて理解しようという対応ができれば、きっと友人の方も安心が深まるかと思います。
おわりに:LGBTのカミングアウトは、状況や自分の気持ちから総合的に判断を
以前に比べ、近年はLGBTへの偏見は少なくなっていますが、まだまだ偏見を持つ人も少なからず存在します。LGBTへの理解がより一般的なものになるには、まだ時間がかかるでしょう。カミングアウトする方もされる方も、互いを尊重する気持ちを大切にしてくださいね。