子育て
思春期の摂食障害の特徴 ~ 家族にできるサポートとは ~
2024年3月6日
摂食障害とは
摂食障害は、食べ物や食事に対して極端な行動、心理的要因のある重篤な障害です。代表的な摂食障害として、過食症や拒食症などが挙げられます。
思春期に発症しやすい
摂食障害は、思春期または成人初期に発症することが多く、少女の発症率が高いとされますが、少年にも起こる可能性があります。 摂食障害は非常にストレスがかかる障害であり、思春期のさまざまな幸せに害を及ぼす危険性があります。 社会的影響としては、自尊心が低くなってしまうことや孤立してしまうことなど挙げられ、生命を脅かす重大な病気を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
摂食障害の徴候
思春期の子供が食生活をころころと変えるのは珍しいことではありません。 一部の若者は、異なる摂食様式(例えば、菜食主義の食事)を試したり、体重を減らす食事をしたり、食事を抜くことがあります。 行動と食生活のパターンを注意深く観察することで、時折試している食事と摂食障害の違いを知ることができるでしょう。
家族にできること
あなたの子供が摂食障害を発症した場合、どのように助けたあげたらいいのか、また、どのように接してあげたらよいか分からないかもしれません。家族にできることを以下にまとめました。
無償の愛によるサポート
何か克服したいこと、達成したいことがあるために摂食障害になっている可能性があります。そのため、摂食障害の人に普通の食事を摂るように促しても、なかなか聞いてはもらえないでしょう。また、サポートされることを嫌がり、避けるようになることもあるかもしれません。しかし、摂食障害から回復したとき、支えてくれた人の愛情を理解してもらえるはずです。
摂食障害から回復するためには、無償の愛によるサポートが必要になります。摂食障害の治療中は、子供本人だけでなくサポートする家族も非常に辛い思いをして過ごすことになると思いますが、乗り越えていきましょう。
摂食障害について話すために
子供が自分に障害があると受け入れることができていない場合、障害の状態について話すことは非常に難しいかもしれません。しかし、回復のためにはコミュニケーションが不可欠です。下記を参考にしながら、できることからでかまわないので、少しずつ会話をするようにしてください。
- 何を伝えるかをよく考えてから話す
- 非難したり、評価しない
- 彼らがどのように感じているかを理解することに集中する
- 落ち着いた状態で会話する
- 参考になる資料を用意しておく
- 否定的な対応に備えて、心の準備をする
- 摂食障害について学ぶ
- どんなことがあっても子供を愛し、常に子供のために側にい続けることを強調する
- たとえそれが褒め言葉としても、見た目についてのことは話さない
- 他人の食事や体重について話さない
- 受けられる専門的な治療について話し、準備が整ったらサポートする
- 趣味などの、食べ物に関係しない活動について積極的に話す
- 彼らがすぐにあなたに心を開かなくても傷つけないようにする
- 彼らのためにできることはないか聞く
- 自分の気持ちに正直になる
- 彼らが何を言おうとしているのか、注意して耳を傾ける。
- あなた自身がバランスの取れた食事をし、健康的な運動をする
- 彼らも不安を抱えていることを十分に心に留めておく
食事の時間の対処の仕方
- 治療中はどのような食事が良いか医師に相談する
- 一緒に買い物をする
- 何時から食事をするかについて家族全員の合意を得る
- 食事の量、カロリー、脂肪含有量について話さない
- 彼らの前で低カロリーやダイエット食品を食べたり、家に置いたりしない
- 食事中は明るい雰囲気作りを心がける
- 食事をコントロールするために、彼らが過剰に自分で調理したがったら、食器洗いをやさしくお願いする
- 食事を楽しみ、会話が弾む努力をする
- 食後に家族でゲームをしたり一緒にテレビを見る
- うまくいかなくても絶望しない
おわりに:思春期の摂食障害に向き合う
あなたの息子や娘の行動は、慣れ親しんでいたものから突然大きく変わることがあります。引きこもったり、神経質になったり、態度が悪くなったりすることもあるでしょう。これは、思春期の子供にとって重要な「コミュニケーション」を阻害することになるかもしれません。家族にとっては非常に辛い時間になるでしょう。しかし、摂食障害の子供も同じように辛い思いをしています。家族の無償の愛をもって、少しずつサポートしてあげてください。