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下痢のとき、食事はどうすればいい? 子供におすすめの食事も紹介

2024年2月7日

下痢のときの食事はバナナがいいって本当?

「下痢のときの食事はバナナがおすすめ」とよく言われますが、これに関しては専門家によって見解が分かれています。バナナには下痢で失われてしまう電解質のカリウムが含まれているので、栄養補給の面では優れているのですが、南国の果物のため体を冷やす作用があるとも言われています。また、腸内でガスを発生させやすい食べ物でもあるため、腸の刺激となって下痢が悪化する恐れもあります。この点から、食べ過ぎないよう注意が必要です。

下痢のときの食事でパンを食べてもOK?

下痢のときは食パンの白い部分であれば食べても構いませんが、菓子パンや惣菜パンなどのパンには油分が多く含まれているので、種類によって避けることをおすすめします。

下痢のときの食事、ヨーグルトはやめたほうがいい!?

下痢のタイプによっては、ヨーグルトを食べるのはやめた方がいい場合があります。一般的に、下痢は腸内環境のバランスが崩れることで起こるのですが、ヨーグルトは善玉菌である乳酸菌を含んでおり、腸内環境を整える作用があるため、下痢の改善作用は見込めます。

特にストレスによる慢性の下痢は、日頃から腸内環境を整えることが大切なため、ヨーグルトを食べるのは有効です。しかし、食中毒や暴飲暴食による急性の下痢の場合は、ヨーグルトを食べるとかえって腸が刺激され、下痢が起きることがあります。

また、近年ではヨーグルトなどの発酵性の糖質は下痢を引き起こすという研究結果も発表されています。特に過敏性腸症候群の人は、発酵性の糖質を吸収しにくい傾向にあります。そのためヨーグルトなどをたくさん食べてしまうと小腸内での糖質の濃度が上がり、それを薄めるために血管内から小腸へ水分が運ばれることで、腸が過剰に運動し下痢を引き起こすことがあるのです。そしてこれらの糖質はそのまま大腸へと進み、腸内細菌の餌となり、過剰に発酵してガスを発生させ、消化器症状を悪化させると考えられています。

子供の下痢…食事はどうすればいい?

子供は風邪やロタウイルスなどがきっかけで下痢をすることが多いです。一般的に子供が下痢になったら、腸を刺激しないよう消化の良い食事にし、水分をこまめに補給させて脱水症状を防ぐことが大切です。また、乳製品の摂取は控えましょう。

食事の例ですが、「初日は重湯→2日目は5分粥+りんごのすりおろし→3日目は卵入り粥→4日目は煮込みうどん」といった具合に、少しずつ普段の食事に戻していきましょう。基本的にはお粥やうどん、りんごのすりおろし、豆腐などが腸への負担が少ないのでおすすめです。一方、繊維の多い食べ物(ごぼう、れんこん、きのこ、海藻など)や油っこい料理、イカ・タコ、スナック菓子、アイスクリームなどの摂取は腸の刺激となるので避けてください。

下痢のときの正しい食習慣とは

嘔吐しているのでなければ、重湯のような流動食ではなく、基本的に普段の食事でも問題ありません。ただし、野菜や果物を多く取り入れた、栄養バランスのとれた食事を続けてください。下痢を恐れて食べる量を減らしてしまうと、栄養失調になってほかの問題を引き起こす可能性があります。

下痢にかかっているときは、次のことを留意するようにしてください。また、献立の組み立て方について医師や栄養士のアドバイスを受けるとより安心です。

食べ過ぎはNG

食べ方もまた、下痢の原因となり得ます。極端に熱かったり冷たかったりする食べ物は体によくありませんし、食べすぎも胃腸を疲労させてしまうでしょう。

食物繊維の種類に注目

食物繊維は胃腸の活動を活発にさせるはたらきがあり、心臓病やがんの予防効果があると期待され、五大栄養素と並ぶ栄養素として注目されています。

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、下痢のときは整腸作用がある水溶性の食物繊維を含んだ食べ物を摂るようにしましょう。下痢のときに不溶性の食物繊維ばかりを摂ると悪化する可能性があります。

<水溶性食物繊維が多く含まれる食品>
大麦、豆類、にんじん、りんご、みかんなど

<不溶性食物繊維が多く含まれる食品>
じゃがいも、アーモンド、さやいんげん、カリフラワー、切り干し大根など

水分補給

成人が1日に必要とする水分量は、体格などによって個人差はありますが、約2Lといわれています。下痢のときは水分が失われがちですので、よりこまめな水分補給が必要です。ふつうの水よりも、電解質を豊富に含んだスポーツドリンクや経口補水液がよいでしょう。コーヒーや紅茶など、カフェインを含んだ飲み物は腸を刺激してしまいますので控えてください。アルコールや人工甘味料を含んでいる清涼飲料水も、下痢のときは飲まないようにしましょう。

NGな食事は?

揚げ物のような脂っこい食べ物は消化がしづらく、通常以上に腸が活発にはたらこうとします。また、唐辛子、にんにく、タバスコといった香辛料も腸を刺激します。人によっては、牛乳など乳製品に含まれる乳糖を消化できずに下痢をもよおしてしまうことがあります。下痢のときはこれらの食品は控えてください。

おわりに:適切な食事が下痢からの回復を早める!

不適切な食事をとってしまうと、下痢などの消化器症状が長引いてしまうことがあります。下痢のタイプや状態に合わせて、消化にいい食事を心がけてください。また、下痢のときは栄養失調や脱水症状を起こしやすいので、栄養と水分の補給も欠かさず行いましょう。

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