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低温やけどってどんな症状? 水ぶくれやかゆみはやけどのサイン?

2023年12月27日

「低温やけど=軽度のやけど」ではない!

低温やけどとは、体温より少し高い~60℃以下の熱源によって起こるやけどのことです。多くの場合、使い捨てカイロや湯たんぽ、電気毛布などの暖房器具に長時間触れ続けたことが原因で起こります。

「低温」という言葉から、「高温のやけどと比べれば軽い状態だろう」とお思いの方も少なくないですが、決してそんなことはありません。例えば、熱湯や直火といった高温の熱源に触れた場合は、あまりの熱さですぐに熱源から離れるので、皮膚の深部までやけどが及ぶことはそこまで多くなく、浅いやけどで済むことも多いです。

しかし、カイロや湯たんぽは「暖かくて気持ちいい」くらいの温度ではありますが、長時間接触していても熱を感じにくい分、やけどがゆっくり進行してしまい、気づいたときには真皮や皮下組織にまで及んでいるケースが少なくありません。

低温やけどの症状って?

まず、やけどは重症度によって下記の3段階に分けられます。

  • 1度:表皮だけがやけどを起こした状態。
  • 2度:やけどが真皮(表皮の下の皮膚)まで達した状態。どこまで真皮の深くに到達したかによって、さらに「浅達性」と「深達性」に分けられる。
  • 3度:やけどが皮下組織まで達した状態。

そして、上記の進行度によって現れる症状は異なります。重症度別の症状を、以降で紹介していきます。

軽度(1度)の低温やけどの症状

1度、つまり軽度の低温やけどの場合は、ヒリヒリとした痛みやうっすらとした赤みが特徴になります。

中等度(2度)の低温やけどの症状

2度の低温やけどの代表的な症状は、小さめの水ぶくれです。浅達性の低温やけどでは、赤い水ぶくれが出て痛いのが特徴ですが、深達性では蒼白~赤褐色の水ぶくれが生じ、痛みは感じなくなっていきます。そのため、水ぶくれがあっても「痛くないから大したことない」と放置してしまう方も少なくありませんが、痛みを感じないのは神経が損傷しているからであって、むしろ重症化しているサインです。

重度(3度)の低温やけどの症状

3度の低温やけどにまで進行すると、皮膚が壊死し、黒色や褐色、白色に変色します。この段階までくると、水ぶくれはできず、痛みも生じません。

低温やけどの症状はいつから現れる?

低温やけどは、発見の遅れやすいやけどともいわれています。やけどした直後にはほとんど変化がなく、1~2週間ほど経ってから徐々に皮膚が変色し(白っぽくなったり、黄色っぽくなったりします)、痛みを感じるようになることもあります。

おわりに:水ぶくれができたら、低温やけどが進行しているサイン

ヒリヒリ感やかゆみ、小さめの水ぶくれなど、一見軽度に見える低温やけどの症状。ただ、低温の熱源に長時間当たっていた場合、その分皮膚の深くまで損傷が進んでしまい、神経が傷ついたために痛みをほとんど感じなくなっている可能性があります。「痛くないから」と放置していると筋肉が壊死する恐れもあるので、すぐに皮膚科を受診してください。

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