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神経性胃炎を引き起こすのはストレスのせい?どう対処すればいいの?

2023年12月20日

神経性胃炎ってどんな病気?

神経性胃炎は、ストレスや過労などが原因で起こる胃炎です。胃炎には、飲みすぎや食べすぎ、薬の服用などの原因で起こるものもありますが、思い当たるふしがないのに胃痛や胸やけなどがある場合は、ストレスが原因の神経性胃炎の可能性があります。

ストレスを受けると、自律神経のバランスが乱れ、胃酸が過剰に分泌されます。胃の血流も悪くなることで粘膜の修復力なども弱まり、胃炎を発症しやすくなるのです。神経性胃炎になると、胃が痛む、胸やけがする、気分がふさぐ、のどがつかえるなどの症状が出てきます。

神経性胃炎を引き起こす原因は?

胃は自律神経によって動きがコントロールされている臓器で、無意識の間に消化活動を行っています。自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、バランスを保ってはたらいています。しかし、強いストレスを受け続けていると、このバランスが乱れます

ストレスを感じると、まず交感神経が優位になり、胃の血管が収縮して血流が低下します。そうすると、消化のためのぜん動運動が弱くなって胃酸から胃を保護する粘膜が減少します。そして、胃の働きが低下することによる不調が起こります。

さらに、崩れた自律神経のバランスを立て直すため、今度は副交感神経が優位になろうとします。すると、ぜん動運動が活発になり、胃液の分泌量が増えて胃酸過多を招きます。胃酸は酸性で胃の壁を傷つけてしまうため、これも胃を痛める原因になります。ストレスによる知覚過敏によって、さらに胃酸の刺激を増幅されることもあります。

神経性胃炎の対処法は?

神経性胃炎への対処法は、自分でもできることがいくつかあります。自分で手軽にできるセルフケアを紹介します。

生活リズムを整える

ストレスで気持ちが落ち着かず、だらだらと起きて夜更かしをしてしまったり、その結果お昼過ぎまで寝てしまったりすると、睡眠のリズムが乱れるだけでなく、自律神経の働きも乱れてしまいます。朝起きたら日光を浴びて、体内時計をリセットし、決まった時間に就寝・起床する生活習慣をつけましょう。3食規則正しく食べることも大切です。

副交感神経のスイッチをオンにする

ストレスが多い方は交感神経が優位な状態になっていますが、十分な休息をとるためには、副交感神経を優位にする必要があります。このため、学校や仕事から帰った後から眠るまでの間はなるべくリラックスして過ごすことが重要です。

たとえば、寝る2~3時間前にぬるめのお湯(夏は38℃、夜は40℃前後)に入ると、副交感神経のスイッチが入って気持ちよく眠ることができます。夜遅い時間の食事や、寝る直前のスマートフォンやテレビなどの刺激を避け、交感神経を刺激しないようにしましょう。好きな香りや寝具など、リラックスして眠れる環境を整えるのもおすすめです。

お腹を温める

緊張やストレスを感じる、または体が冷えやすい環境にいると、血流が滞ってしまいます。血流の低下は、胃の働きの低下も招くため、お腹を温めることがとても大切です。洋服やひざ掛けなどでお腹を冷やさないように温め、冷たいものではなく温かいものを飲みましょう。血行がよくなることで、痛みが楽になることもあるようです。

体を動かす

神経性胃炎の原因であるストレスを発散するためには、軽い運動も有効です。運動による爽快感、精神の疲れを身体の疲れに置き換えて休息し、リフレッシュできることなどが期待されます。また、胃の不調がある人は運動量が少ないともいわれており、生活習慣病の予防のためにもとてもいい対処法だといえるでしょう。特に、ウォーキングなど、一定のリズムで体を動かす軽い運動は、体内でセロトニンという物質を増やす効果があります。セロトニンが増えることは、心地よい眠りやリラックスにつながるのでおすすめです。

神経性胃炎の痛みを和らげる薬は?

どうしても胃炎の症状がやわらがないとき、市販の胃腸薬に頼る場合もでてくるかもしれません。胃腸薬にはいくつか種類があります。たとえば、胃酸の粘膜を保護する「胃粘膜保護剤」、胃液を中和する「制酸剤」、胃酸分泌を抑制する「H2ブロッカー」、胃の緊張をほぐす「鎮痛鎮痙剤」などがあります。

このように多くの種類があると、自分にはどの薬が合っているのかわからなくなるかもしれません。迷ったら薬剤師や登録販売者などに相談し、症状に合った成分の薬を服用するようにしてください。

おわりに:神経性胃炎の原因はストレスが関係していることもあります

神経性胃炎は、ストレスや過労などが原因で起こる胃炎です。ストレスを受けると、自律神経のバランスが乱れ、胃の血流が悪くなって働きがにぶったり、酸が多く分泌されて胃を傷つけたりしてしまいます。快適な睡眠環境や軽い運動などで、自律神経のバランスを整えるようにしましょう。

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