子育て
ナイアシンってどんな働きをする栄養素?
2023年1月25日
ナイアシンとは?
ナイアシンは「水溶性ビタミンB群」の一種で、「ニコチンアミド」と「ニコチン酸」の総称でもあります。体内ではアミノ酸のひとつである「トリプトファン」からナイアシンが合成されます。そのため、ナイアシンの量はトリプトファンの含有量も考慮した「ナイアシン当量」で表すことになっています。
ナイアシンとトリプトファンとの間には ナイアシン1mg = トリプトファン60mg という式が成り立つため、ナイアシン当量(mgNE)は以下の計算式で表されます。
- ナイアシン(mg)+1/60 トリプトファン(mg)= ナイアシン当量(mgNE)
ナイアシンは1日あたりの推奨量が定められていますが、その場合の単位はナイアシン当量に用いる「mgNE」です。
ナイアシンで得られる効果は?
ナイアシンは生鮮食品の中に含まれており、加熱調理をすると名称が変わります。植物性食品の場合は「ニコチン酸」、動物性食品の場合は「ニコチンアミド」になります。
「ニコチン酸」と「ニコチンアミド」は小腸から吸収され、体内で「ピリジンヌクレオチド」に生合成されます。そして人間の体内で様々な働きをしてくれています。
ナイアシンの働き
- 脳神経の働きを補助する
- 皮膚の健康を維持する
- アルコールの分解を促す
- 胃腸管の動きを正常にする
- 血行を促進する
- 体内のDNAやステロイドホルモンなどの合成を助ける
- 体内の脂質、糖質、タンパク質の代謝を助ける
1日に必要なナイアシンの摂取量は?
ナイアシンの1日あたりの摂取推奨量は決まっています。生まれた直後はあまり必要ありませんが、歳を重ねるにつれ、徐々に推奨量が増えていきます。男性の場合は15歳から17歳までが一番必要で、1日あたり16mgNE摂取するのが理想的です。一方、女性の場合は12~17歳までが一番摂取を必要とする時期で、1日あたり13mgNE摂るようにします。
男女ともにピークを超えると、徐々に必要量が減ります。やはり、代謝や合成に関わる栄養素ですので、成長期に多くを必要とします。また、全年齢を見ると、女性よりも男性の方が必要量は多いので、男性は女性よりも積極的にナイアシンを摂りましょう。
ナイアシンは、マグロやカツオ、たらこといった魚介類や、レバー、コーヒーやピーナッツなどに多く含まれています。日々の食事の際に、積極的に取り入れましょう。
ナイアシンを多く含む食品
- マグロ
- カツオ
- たらこ
- レバー
- コーヒー
- ピーナッツ など
たとえば、コーヒーとともにピーナッツを食べると効率よくナイアシンを摂取できます。ただ、間食を頻繁にするのは糖尿病などを引き起こす懸念があるため、1日1回、15時だけにするなど、ルールを作っておくとよいでしょう。
おわりに:ナイアシンは体に必要な栄養素!積極的に取りましょう
ナイアシンは「水溶性ビタミンB群」のひとつで、体内の代謝や合成を促したり、アルコールの分解や血行を促進したりして、体内で活躍してくれる栄養素です。主にマグロやカツオ、レバーといった食品から摂取することができます。必要摂取量を摂れるよう、食事に気をつけましょう。