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子供の食事:子供のうちから糖質制限をしても良いの?

2021年9月24日

糖質制限をする上でのポイントと注意点

糖質制限とは、近年注目されているダイエット手法のひとつです。
炭水化物から食物繊維を引いたものが糖質で、糖質を摂ると、体内でエネルギー源に変換されますが、糖質を摂り過ぎれば中性脂肪に変換されて蓄積されます。運動不足でエネルギーが使い切れなかった糖質も、同じく中性脂肪として蓄えられます。

ですから、糖質の摂取を抑えることで、中性脂肪が体内に溜まりにくくなるのです。それだけでなく、エネルギー源が足りなくなった分、すでに溜まっていた中性脂肪が燃やされてエネルギーを作り出します。新たな脂肪が付きにくく、古い脂肪が消費されやすい体質になるので、ダイエット効果が期待できることになります。

しかし糖質制限のしすぎは、脂肪だけでなく筋肉量を落としてしまうことになり、体調の悪化にもつながりかねません。このようなトラブルは、本来は糖質制限で減った摂取カロリー分を、たんぱく質や脂質で補う必要があるのですが、十分に補えていない場合に起こります。

子供が糖質制限をすることで、どんなメリットがあると考えられるの?

では、育ち盛りの子供が糖質制限をすることで、何か問題は生じないのでしょうか。
実は、子供の成長に糖質はほとんど必要ないという意見も上がってきています。脳の栄養素はブドウ糖のため糖質は必須栄養素だと思われがちだが、肝臓は脂質からブドウ糖を生成することができます。

このような考え方のもとでは、たんぱく質、脂質、ビタミン、無機質などの必須栄養素をバランスよく摂れば子供の成長には問題なく、白米やパン、砂糖などの糖質が多い食材を摂取する必要はないとされています。糖質制限によって、余分な脂質が消費されやすい体質になって、肥満気味の子どもも痩せやすくなると考えられています。
また、糖質を摂らないことにより、食前と食後で血糖値が大きく変化せず、自律神経も安定しやすく、すぐにキレたりイライラしたりする子供の情緒も安定しやすくなると考えられています。

ただし、安易にマネするのは危険

ただし、上記の説はまだ完全に証明されたわけではありません。
糖質などの炭水化物は、カロリーを効率よく体内に補充するために便利な栄養素だからです。もし、糖質などの炭水化物の摂取をギリギリまで抑えれば、子供が1日に摂取すべきカロリーを下回るおそれがあります。必要なカロリーを摂取できない状態がしばらく続けば、栄養失調にもなりえて、子どもの成育にも悪影響が生じるリスクが伴います。

育ち盛りの子どもが糖質制限をむやみに行うことは慎むべきです。糖質制限を行うときは、メニュー配分などについて医師に相談し、アドバイスをもらいながら行うようにしましょう。

おわりに:自己判断で糖質制限するのは危険。必ず医師の指示を仰ごう

糖質が制限された状態に人体は適応するという考え方もあり、理論上は育ち盛りの子供が糖質制限食を続けても、そのこと自体は問題ないという説もあります。しかし、この説は完全に証明されたわけではありません。糖質制限をするときは、年齢ごとに必要な摂取カロリーを下回らないよう、医師から的確なアドバイスをもらいながら行うようにしましょう。

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