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子供の咳の原因、RSウイルスって何?

2021年1月20日

子供の咳、RSウイルスかも?

子供の咳、鼻水などは、RSウイルス(RSV; Respitatory syncytial virus)のサインかもしれません。RSウイルスとは、通常1週間ほどで自然に消滅する一般的なウイルスです。

RSウイルスは非常に普遍的なウイルスなので、ほぼすべての大人や子供が一度は一時的に感染します。ウイルスとそれに伴う風邪のような症状は、通常1~2週間ほど続いて子供を苦しめますが、幸運なことに大抵の場合、心配することではありません。

しかし、何かしらの慢性的な健康問題を抱えている子供にとっては、RSウイルスが合併症に繋がってしまうおそれがあります。子供を守るために、RSウイルスの予防と対処方法を知っておきましょう。

RSウイルスの症状とは?

RSウイルスは伝染性のウイルスで、鼻や気管支などに影響を及ぼすため、鼻水や微熱、その他の一般的な風邪と似た症状を引き起こします。そして一般的な風邪と同じように、ほとんどの子供は10月から4月の間に、RSウイルスに感染することが多いものです(実際のところ、全体の3分の2ほどの赤ちゃんが、生後1年のどこかの時点でRSウイルスに感染します)。ほとんどが軽度のものです。

しかし、悪化してしまう子供もいます。この危険な状態にある子供達は、肺が発育不全であったり、RSウイルスに接触したときにRSウイルス感染症を撃退するために役立つ抗体を母親から十分に受け取っていない未熟児、あるいは心臓や肺に問題を抱えていたり、免疫不全の状態で生まれてきた子供です。

このような子供は、気管支や肺に炎症を起こす可能性があり、呼吸が困難になるおそれがあります。このような感染は細気管支炎(細気管支とは気管支が枝分かれて細かくなった部分で少し進んだところにあります)と呼ばれており、重度の細気管支炎を抱えている子供は入院することがあります。事実、RSウイルスは1歳以下の子供に起こる重度の細気管支炎の主な原因なのです。

RSウイルスは外気中に4~8時間生きていられるので、簡単に感染してしまいます。感染している人の手を触ったり、感染している子供が使っていたおもちゃを持ったりした後に、その手で自分の口、目、鼻を触ることで感染します。

また、ウイルスを保有している人とコップやタオルなどを一緒に使うことで、感染してしまう可能性があります。咳やくしゃみなどの飛沫感染で広がる可能性もあります。

RSウイルスの治療とは?

一般的には、医者に診てもらう必要はほとんどありません。以下に挙げる風邪を引いたときと同様の方法で治療しましょう。

・冷たいミストの出る加湿器を使う
・頻繁に鼻をかませ、幼児用の吸入器を使って子供の鼻詰まりをなくす

ただし、早産で生まれた子供や、先天的な心疾患のある場合、合併症になる危険性を高める疾患を抱えている子供の場合、食欲不振、発熱、鼻水、咳などに気づいたら、すぐに医者に連絡しましょう。

RSウイルスの予防とは?

子供を含む家族全員が、定期的に手を洗うようにしましょう。生後6か月以上の家族はインフルエンザの予防接種を受けましょう。

洗面台、蛇口、ドアノブなどの家の中にあるものを使い捨ての殺菌タオルで拭くことで、家族や友人が運んでくるおそれのあるウイルスから小さな子供を守ることができます。

また、禁煙することでも子供を守ることができます。喫煙者は、子供に伝染する可能性のある呼吸器系の感染症にかかる危険性が非常に高いのです。

おわりに:子供の咳は重篤になる前に対策を

子供の咳は、ほかにも原因があるので、気になるようであれば、小児科を受診しましょう。まずは、ウィルスを家に入れないように手洗い、うがいなどの予防が大切です。

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