子育て
子供の肥満も健康リスクになる!?正しい食事と運動で解消しよう!
2020年6月15日
子供の肥満度の計算方法と基準は?
子供の肥満は、肥満度で判定されます。
肥満度は、標準体重に対して実測体重が何%上回っているかを示すもので、以下の式で計算されます。
肥満度=(実測体重-標準体重)/ 標準体重×100(%)
幼児では、肥満度15%以上は太りぎみ、20%以上はやや太りすぎ、30%以上は太りすぎとされ、学童では肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満とされています。
子供の肥満の危険性
生活習慣病は大人だけでなく、子供においてもみられます。
子供の肥満は、大人の肥満のもととなり、特に年長児では大人の肥満に移行しやすいことがわかっています。
「小児期メタボリックシンドロームの診断基準」では、
- 腹囲80cm以上
- 中性脂肪120mg/dL以上またはHDLコレステロール40mg/dL未満
- 収縮期血圧125mmHg以上 拡張期血圧70mmHg以上
- 空腹時血糖100mg/dL以上
上記の①に加え②~④のうち2項目以上が該当する場合、メタボリック症候群と診断するとしています。
思春期の時期になると身長が伸びて体格が形成されることから肥満が定着し、もとに戻すことが大変難しくなります。肥満治療はできるだけ早いうちに始めることが重要です。
肥満児対策として家庭でできることはある?
食事時間を決めたり、ゆっくりと食べさせることは肥満解消に役に立ちます。食事の時間は、子供からその日あった出来事を話してもらう機会にもなることを忘れないでください。
食生活は、家庭でできる最も簡単な方法です。食生活を変えるために、まず以下のことからはじめてみましょう。
- 子供の食べる量に気をつかってあげましょう
- バランスのとれた食事とはどういうものか、正しい知識を身につけましょう
- 食品のカロリーをチェックしてください
- 健康的なお弁当づくりを心がけてください
大人と同じく子供も、毎日5種類以上の果物・野菜を食べるのが理想的です。毎日5種類の摂取は、そんなに困難なことではありません。
高カロリーで栄養が少ないので、ケーキやお菓子、スナックや、炭酸飲料は極力遠ざけてください。カロリーの大半は、果物・野菜、炭水化物(パン、ジャガイモ、パスタ、ご飯)から得るようにして、ソフトドリンクよりできるだけ水を飲ませましょう。
子供が好きなおすすめレシピ
子どもの肥満対策は食事から始めましょう。子供が好きなメニューでも工夫すれば低カロリーで仕上げることができます。ここでは、おすすめのダイエットメニューを3つご紹介します。
① 鶏ひき肉の磯辺焼き
鶏肉のうまみと海苔の風味がマッチしたおすすめレシピです。揚げ物ではないので、カロリーを抑えることができます。
木綿豆腐1/2丁はよく水切りをして、手で細かく砕き、鶏ひき肉と玉ねぎ・ごぼうのみじん切りとよく混ぜ合わせます。塩コショウ、おろししょうが、にんにく。味噌などお好きな調味料で味付けし、適度な固さになるまでよくこねます。
固まったら、小判型にして海苔でサンドし、多めに油をいれたフライパンで片面を焼き、蓋をして蒸し焼きにすれば完成です。
② キーマカレー
子供が大好きなカレーも、木綿豆腐を使うことで低カロリーに仕上げることができます。
木綿豆腐1丁はよく水切りしておきます。ひき肉とみじん切りにした玉ねぎ・ニンジンと共によく炒め、市販のカレールーを入れ、適量のお湯で煮込みます。煮込み時間は具が小さいので標準的な煮込み時間の半分でOKです。
③ おからクッキー
おからは低カロリーな上に栄養豊富で、ダイエットの良い味方です。カロリーが多くなりがちなおやつもおからを使用すれば大丈夫。
おからはから炒りし、よく冷まします。適量の薄力粉と砂糖はよく混ぜ合わせて、オリーブオイルを加えます。おからを投入し、よくこねて生地が固まったら冷蔵庫で2~3時間ほど冷やし、手で丸めてクッキーの形を作ります。
できたものを180℃で10~15分焼けば完成です。
肥満児の運動の注意点は?
肥満の解消には運動習慣を身に付けることが重要です。このため、肥満児は積極的に運動を取り入れるようにしましょう。
ただし、肥満の程度によっては膝や足に過度な負担を引き起こすことがあります。特に、子供は足のアーチ構造が未熟なため、ジョギングやジャンプ運動などを繰り返すと足関節に痛みを生じることが多々あります。
また、慣れない運動を無理に行うと思わぬ怪我をすることがあるので注意しましょう。おすすめの運動は四肢関節への負荷が少ない水中トレーニングやサイクリングなどです。
その子の体形や能力に応じた運動を行って肥満の解消を目指しましょう。
おわりに:子供が肥満気味の場合は、早めに対処を始めよう
近年は食文化の欧米化やライフスタイルの変化もあって、子供の肥満が増えています。ひと昔前は、子供はぽっちゃりしているくらいがいいといわれていましたので、ついつい甘く考えがちですが、子供も大人と同じように肥満が進めば健康リスクが伴います。
子供が太ってきたなと感じたときは、早めに食事や運動などの対策をとりましょう。
※肥満度判定曲線:日本小児内分泌学会