子育て
2回目の熱性痙攣が起こることってあるの?救急車を呼ぶべき?
2020年3月30日
2回目の熱性痙攣(けいれん)が起こることってあるの?
5歳までの乳幼児の7~10%は熱性痙攣(けいれん)の経験があるというほど、熱性痙攣は珍しい病気ではありません。発症する年齢は3歳未満が多く、そのうち痙攣が1回のみだった人が55%、2回の人が20%、3回以上発作があった人は全体の約9%とされています。
また、再発する時期は初回発作から1年以内が70%、2年以内が90%とされ、中でも発症年齢が低い場合(特に1歳以内)や、親や兄弟に熱痙攣の既住歴がある人の再発率が高いと考えられています。
熱性痙攣が起きたら救急車を呼ぶべき?
救急車を呼ぶ必要があるとき
- 1歳未満が発作を起こした場合
- 左右非対称の痙攣がある場合
- 痙攣が5分以上継続する場合
- 身体の一部のみが痙攣する場合
- 痙攣後も意識消失が続き、嘔吐や一部麻痺を伴う場合
- 1日に何度も痙攣が起こる場合
- 初回発作が6歳以上の場合
- 嘔吐物が喉に詰まった場合
上記のような症状が見られる場合は、熱性痙攣が急に止まっても、救急車を呼ぶことをおすすめします。まれに、脳症や髄膜炎が原因となっている場合や、短時間で症状が反復する場合もあるからです。
また、パニック状態のまま運転をすることで事故を起こしてしまうこともあります。熱性痙攣は重篤な病気ではありませんが、痙攣が短時間で何度も繰り返す場合や、5分~10分以上症状が持続する場合は、すぐに救急病院に搬送してもらいましょう。特に20分以上発作が持続する場合は注意が必要です。
病院へ行く場合
痙攣が治まり、ある程度動けるようであれば救急外来を受診する必要はありませんが、問題がないかの確認のため、念のために診察は受けるようにしましょう。夜中に発作が起きた場合は、翌日の診療時間内の受診で問題ないでしょう。
2回目の熱性痙攣が起きたときの対処法は?
慌てない
熱性痙攣の多くは数分間で治まるため、命に関わるようなことはめったにありません。そのため発作が起きた時はまず落ち着いて、起こっている症状が本当に熱性痙攣によるものなのかを考えてみましょう。例えば、睡眠中にピクリとする症状は正常な人でも起こることであり、痙攣ではありません。
やってはいけないこと
熱性痙攣で舌を噛むことは滅多にないといわれています。口の中に指・箸・スプーンなどの物を入れるのはやめましょう。口内を傷つけたり、嘔吐物が喉につまって窒息する恐れがあります。また、身体を激しくゆすったり、大声で呼びかけるなど刺激を与えると、症状が悪化するおそれがあるので、しないようにしてください。
楽な姿勢にする
呼吸がしやすいように身体を寝かせ、首元やウエストの衣服をゆるめましょう。
また、眼鏡やピンなどの危険物は取り外しましょう。また、嘔吐物が詰まらないように、身体と顔を横向きにしましょう。
見守る
痙攣の開始時間、持続時間、前触れの有無、症状、顔色、眼球の動きや異変、発作後の状態などを観察・記録しておきましょう。診察する上で重要な判断材料となることがあります。
病院を受診する
10分以上痙攣が持続する場合は、痙攣が起こっている途中でもすぐに救急車を呼んで搬送してもらいましょう。また、発作の様子がいつもと異なっていた時も、後日医療機関で診てもらいましょう。
おわりに:10分以上痙攣が続く場合は救急車を呼びましょう
熱性痙攣が2回起こる人の割合は全体の20%とされており、特に発症年齢が低い場合(特に1歳以内)や、親や兄弟に熱痙攣の既住歴がある人は再発率が高いと考えられています。
パニック状態のまま運転をすると事故を起こしてしまう可能性があるので、痙攣が短時間で何度も繰り返す場合や5分~10分以上症状が持続する場合は、すぐに救急車を呼びましょう。