子育て
赤ちゃんに与える牛乳は低脂肪乳のほうがいい?
2020年3月4日
赤ちゃんが1歳になったら、どんな牛乳を与えればいい?
かつて、海外の研究で牛乳に含まれる脂肪が脳とその神経系の発達に有効と考えられていました。このため、1歳児には普通の牛乳を与え、2歳になったら体が十分発達しているので低脂肪乳でよいと言われていました。
ただ最近は、赤ちゃんの肥満やコレステロールに関心が向いています。ほかの食べ物からも十分な脂質を摂取することができるようになったため、以前ほど牛乳から脂肪を摂ることが重視されていません。その結果、現在では1歳の赤ちゃんに低脂肪乳を飲ませても発達には問題ないことがわかっています。
以下に、赤ちゃんが1歳になったときどちらの牛乳を与えるとよいか、その目安を紹介します。
普通のミルクでよい場合
家族に、肥満や高コレステロール血症、心臓病と診断された人がいない
低脂肪乳
家族に、肥満や高コレステロール血症、心臓病と診断された人がいる
2歳になっても低脂肪乳を飲ませるべきか、普通のミルクに戻したほうがいいかは、かかりつけの医師に相談しましょう。
赤ちゃんが牛乳を飲んでくれないときは?
赤ちゃんが牛乳の味をいやがるときは、以下の方法を試してみましょう。
- 牛乳に母乳や調製粉乳を混ぜ、少しずつ牛乳の割合を増やしていく
- 牛乳の温度を変えてみる(温めると飲んでくれることもあります)
- 赤ちゃんの好きな果物と牛乳をミキサーにかけてみる(食物繊維やビタミンも同時に摂取できるというメリットもあります)
牛乳アレルギーの可能性を忘れずに
厚生労働科学研究班の「食物アレルギー診療の手引き」によると、牛乳は食物アレルギーの発症数が多く、重篤度が高いもののひとつに挙げられています。もし赤ちゃんが牛乳を飲みたがらなくてもイライラしたり、無理に飲ませようとはせず、ほかの食材から必要な脂肪を摂取できるように工夫しましょう。また、牛乳アレルギーが疑われるときは、病院で検査してもらいましょう。
おわりに:1歳を過ぎたら低脂肪乳をあげても大丈夫。ただし、無理強いは禁物
- かつては牛乳から摂取できる脂質が赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素と考えられていたため、1歳までは普通のミルクを与えることが推奨されていた
- ただし、最近は牛乳以外で脂質を摂取できるため、低脂肪乳に変えても問題ないと言われている
- 赤ちゃんが牛乳をいやがる場合、無理に飲ませようとせず、ほかの食品で栄養を摂れるよう調節する
- 牛乳アレルギーは比較的多い食物アレルギー。気になる症状がみられたら、病院で検査を