子育て
子供も腰痛になることがあるって本当?原因と対処法は?
2020年2月16日
子供の腰痛が増えている原因は?
子供の腰痛は、肩こりなどと並び近年悩む人が増えてきている症状です。子供の腰痛は、以下のような理由から姿勢が悪くなったり、ストレスが蓄積することが原因で起こると考えられています。
子供の腰痛が増える原因
- 勉強のために、高時間座ることが増えてきた
- スマホやゲームを長時間行うために、前かがみで過ごす時間が多くなった
- 学校や塾に持っていく荷物が重すぎて、体に過度な負担がかかっている
- 勉強や友人関係などにストレスがあり、背骨がゆがんでしまっている
上記のような原因から子供が腰痛を発症するのを避けるために、以下のチェックポイントを参考に、日ごろから子供の姿勢を観察するようにしてください。
チェックポイント
- 他の子供と比べて見て、変な姿勢で立っていないか
- 座っているとき、日常的に前かがみの姿勢になっていないか
- 首を左右に傾ける、肩をすくめる、腰を左右に捻るなどの動きをしていないか
そのほか、子供に常におなかを引っ込め、背中をまっすぐ伸ばすように伝え、腰痛が起こりにくい姿勢でいるよう伝えましょう。
姿勢の悪さを改善のにおすすめの運動は?
姿勢の悪さから子供に腰痛の症状が現れている場合は、ストレッチが効果的です。以下を参考に、子供に肩・背中・腰・お尻・足のストレッチをさせ、筋肉を柔らかく伸ばして腰痛を緩和しましょう。
腰痛緩和に効く、肩・背中周りのストレッチ
肩幅日足を開いたら状態を前に折り、右手を左ひざに、左手を右ひざに置きます。手をクロスさせた前屈姿勢になったら、この状態を20秒キープしてください。
腰痛緩和に効く、肩・腰周りのストレッチ
仰向けに寝転がり、右足の膝を左足の太ももの上に乗せるようにして捻り、20秒キープします。反対側も同様に20秒キープし、腰回りの筋肉を伸ばしてください。このとき、両手は左右に開き肘を90度に折っておくと、肩・上半身が床から離れず正しいストレッチができます。
腰痛緩和に効く、肩・お尻周りのストレッチ
仰向けに寝転がり、片膝を曲げて両腕で胸に引き寄せるように抱え、20秒間キープします。反対側の足でも、同様に行ってください。
腰痛緩和に効く、お尻周り・足のストレッチ
仰向けに寝た状態で、片足だけを正座させるようにして折りたたみます。この体勢を20秒キープし、反対側も同様に行ってください。なお、寝転んだ状態で足を折りたたむのが難しい場合は、上体を起こした座った姿勢のまま行ってもOKです。
腰痛緩和に効く、足のストレッチ
両足をまっすぐ伸ばした状態で座り、上体を倒して両手でつま先を触ります。限界まで体を倒したら、20秒キープしてください。子供の体が硬さや、ストレッチ中のケガが心配な場合は、お風呂あがりなど、体が温まっているときに実践しましょう。
運動部の子供が腰痛を訴えた場合に考えられる病気は?
ここまでに紹介してきた姿勢の悪さや体への過負荷以外にも、子供が運動部に所属している場合には、腰椎分離症が原因の腰痛を起こすことも考えられます。腰椎分離症とは、第5腰椎を中心に腰の椎弓(ついきゅう)と呼ばれる骨の一部が疲労骨折し、以下のような症状を発するケガの一種です。
腰椎分離症の主な症状
そのときの姿勢にかかわらない腰痛、お尻の痛み、ももの外側のにぶい痛みやだるさ
とくに野球やソフトボール、ハンドボールをはじめ、バレーボールや柔道、サッカー、ラグビーなど上半身を捻る動きが必要な13~14歳の男子が発症しやすいとされています。
悪化してから発見されることが多いですが、早期に発見・治療できれば、きちんと治せる疾患です。ただし、治療するには一定の時間がかかり、その間は運動を休ませなければなりません。子供本人は嫌がり、焦りを感じるかもしれませんが、放っておくと大人になっても度々痛みを起こす原因となるので、子供のうちにきちんと治療を受けさせる必要があります。子供に腰椎分離症による腰痛の疑いを感じたら、すぐ医師に相談して、レントゲンやCTによる検査を受けさせてあげてください。
腰痛がこわい病気のサインのことも…。
腰痛の以外に、他の部分のしこりや病変、痛みやしびれ、動かせないなどの異常や顔の変形、吐き気を伴う頭痛、原因不明の発熱・出血が見られるときは悪性腫瘍の疑いがあります。子供に腰痛以外にも気になる症状が見られる場合は、一度病院で詳しい検査を受けた方が良いでしょう。
おわりに:子供でも腰痛になることはある!原因を見極め適切な対処を
骨や筋肉の疲労により大人がなるもの、というイメージの強い腰痛ですが、子供でも腰痛になることはあります。子供の腰痛は、姿勢の悪さや日ごろ持ち歩く荷物が重すぎることによる体への過負荷、ストレスが原因となっていることが多いです。ただ、運動部の子供の場合は腰椎分離症という疲労骨折を起こしている場合もあります。また、他にも複数の症状がある場合は悪性腫瘍が原因の可能性もあるので、早めに病院で検査を受けさせましょう。