子育て
赤ちゃんの離乳食はいつ・どんなふうに始めればいいの?
2019年12月23日
離乳食はいつから始めるのがいいの?
「離乳」とは赤ちゃんの成長に伴ってミルク以外の食事を摂取し始めることをいい、その食事を離乳食と呼んでいます。生後5~6カ月前後に離乳食を始めることが一般的ではありますが、月齢だけでなく発育状況でも判断されます。
離乳食開始に関わる赤ちゃんの発育
- 首がしっかりとすわっている
- 支えがあると赤ちゃんが座ることができる
- よだれが増えた
- スプーンを赤ちゃんの口に当ててみても嫌がらない
- 周囲の人の食事に興味を持つようになった
離乳食はどんなふうに食べてもらうのがいい?
赤ちゃんの成長ごとに離乳食の与え方は異なります。月齢や体の状態をみながら方法を変えて、離乳食を始めます。
離乳初期(生後5~6カ月)
成長段階
- 首がしっかりとすわっている
- 支えがあると赤ちゃんが座ることができる
特徴
「ゴックン期」とも呼ばれる時期で、口の中に入ってきた食べ物を飲み込むことしかできません。
始め方
最初の離乳食は10倍粥(ごはん1:水10の割合で作ったお粥)をすりつぶしたものがおすすめです。まずは1日1回、スプーン1杯を決まった時間にあげます。母乳やミルクをこれまで通りにあげて大丈夫です。
スプーンの感触、さまざまな食べ物の食感、ミルクとは異なる味に少しずつ慣れされましょう。赤ちゃんが離乳食に慣れてきたようなら、茹でてすりつぶした野菜、豆腐、魚などを追加していきましょう。
離乳中期(生後7~8カ月)
成長段階
ひとりで座れる、ハイハイする
特徴
「モグモグ期」と呼ばれる時期です。豆腐程度の固さの固形物を舌でつぶして食べるようになります。
始め方
全粥(ごはん1:水5の割合で作ったお粥)が中心になります。離乳食を1日2回、母乳やミルクは1日3回を目安に食事の時間をとるのが目安です。野菜は細かいみじん切り、魚は細かくほぐして骨をとるなど、食材は柔らかくします。砂糖や塩を少量ずつ使って、味つけをした食事を始める時期でもあります。
離乳初期(生後9~11カ月)
成長段階
ハイハイできる、つかまり立ちをする
特徴
「カミカミ期」と呼ばれる時期で、食べ物を舌でつぶしたり歯茎で噛んだりし始めます。
始め方
全粥のほか、ごはんを柔らかく炊いた軟飯(なんはん)を与えます。茹でた野菜や魚は、モグモグ期と同様に細かくしたり、骨をとったりしてください。 味付けは砂糖と塩のほか、風味付け程度のしょう油を使えます。離乳食を1日3回、母乳やミルクを1日2回にするなど離乳食の割合が増えてくる時期です。
離乳初期(生後12~18カ月)
成長段階
つかまり立ちをする、ひとりで歩く
特徴
「パクパク期」と呼ばれ、離乳完了期に入ってきます。上下に4本の前歯が生えてきて、食べ物を噛みちぎるようになります。
始め方
軟飯を中心にした食事を与えます。きちんと噛むことができているようなら軟飯より少し固めのごはんを少しずつ与え始め、指でつぶせる程度の固さの食べ物をあげてみてください。
口に運ぶときは少しずつ大きくしていきます。ひと口大の大きさの食べ物を口にできることもあります。家族と同じタイミングで、1日3回の食事を与えます。味付けは薄味です。大人と同じ味付けはまだ控えましょう。
体調が悪いときの離乳食は何がおすすめ?
赤ちゃんに体調不良があらわれたら、離乳食の与え方に対応が必要です。
発熱
発熱している間は無理に食べさせようとしなくて大丈夫です。汗をかきますので、水分補給はしっかりします。食欲が回復したら、十分に消化のいい食べ物を柔らかくして少しずつ与えましょう。
OKの食材
りんご、いちご、かぼちゃ、にんじん、うどんなど
NGの食材
脂質が多いもの、消化に悪いものなど
下痢
水分とミネラルなどが不足しがちですので、脱水症状にならないように水分補給をしっかりします。症状が治まったら胃腸に重い負担がかからない食材を選び、食事を与えましょう。
OKの食材
りんご、にんじん、かぶ、豆腐、白見魚など
NGの食材
乳製品、柑橘類、きのこ類、油脂類など
嘔吐
吐き気が治まるまで食事を控えます。症状が落ちついたらまずは白湯や麦茶を飲み、胃腸にやさしいものから食事をしましょう。
OKの食材
りんご、にんじん、じゃがいも、豆腐など
NGの食材
柑橘類、きのこ類、脂質が多いものなど
便秘
水分量や食物繊維を増やした食事をしましょう。食事のタイミングを規則的にすることもおすすめです。
OKの食材
いも類、豆類、海藻類、りんご、ほうれん草、プルーン、ヨーグルト、柑橘類など
口内炎
刺激の少ない食べ物を選びましょう。赤ちゃんは口内炎を避けて食べることができませんので、飲み込みやすくすることも大切です。
OKの食材
クリーム煮、ゼリー状のもの、あんかけなど
NGの食材
熱すぎたり冷たすぎるもの、酸味が強いもの、固いもの、パサパサした食感のものなど
おわりに:離乳食は赤ちゃんそれぞれのペースで少しずつ進めましょう
離乳食の始め方は赤ちゃんの発育状況などに合わせて進めます。赤ちゃんが食事に慣れることができるように、焦らずゆっくり進めましょう。