子育て
赤ちゃんの体温の仕組みは?体温計を選ぶ際のポイントは?
2019年12月16日
赤ちゃんの体温リズムってどうなっているの?
通常、人の体温は1日のうち昼間には高温になり、夜間には低くなるという一定のリズムで変化をしています。しかし、生後1~2年くらいまでの乳幼児期にあたる赤ちゃんの体では、まだ1日のなかでの体温変化のリズムが確立されていません。
たとえば生後4~5日、半年、1~2年の赤ちゃんでは、1日の体温変化にそれぞれ以下のような特徴がみられます。
生後4~5日
- 平均的な体温が36.6~36.8度の間と、高い状態が続く
- 1日のなかでの周期的な体温の変化は、ほとんどみられない
生後半年
- 平均的な体温が、36.5度前後にまで低くなり安定する
- 1日のなかでの体温の変化はまだ明確でなく、あまり見られない
生後1~2年
- 平均的な体温が36.2~36.4度の間と、大人と同じくらいに落ち着く
- 1日の中で、明確な体温の変化が出始める
ただし、1~2歳の赤ちゃんにも、まだ大人と同じような周期的な体温変化が生じているわけではありません。食事(授乳)や泣くことによって体温が上がり、寝るときには下がるというように、生きるための営みにあわせて変化しています。
このように、乳幼児期の赤ちゃんは生活のなかで徐々に体温を変動させる仕組みを作っている最中のため、大人とは違ったリズムで変動するものなのです。
赤ちゃんの体温を測るときのポイントは?
赤ちゃんの体温の測り方としては、わきの下で測る方法と、耳で測る方法の2パターンあります。
わきの下で測る方法
まず、赤ちゃんの片腕を上げて、わきの下にできたくぼみの中央に体温計の先端を当てます。次に、赤ちゃんの上半身に対して、体温計の角度が30度くらいの角度になるようにわきを閉めてください。このとき、赤ちゃんを自分の膝の上に乗せて、後ろから抱きかかえるようにすると、適切な角度でわきを閉じやすくなります。
あとはわきを閉めた状態で、体温測定が終わるのを待つだけです。電子体温計なら測定修了の電子音が鳴るまで、水銀式や実測式なら10分以上経つまで待ちましょう。
耳で測る方法
耳で測るタイプの体温計を使うときは、赤ちゃんの状態にあわせて測りやすい方法を選ぶと良いでしょう。赤ちゃんが寝ているときは、赤ちゃんを膝のうえで横向きに抱えて寝かせ、動かないように片手で頭を押さえて検温します。
子供がじっとしてくれないときは、片手で子どもの頭を押さえて動かないようにし、その反対側の耳に体温計を深く挿入しましょう。また、赤ちゃんの耳の穴が小さいために測定部が入りにくいときは、耳の穴の入り口をぴったりふさぐように測定部を入れて検温してください。
赤ちゃん用の体温計ってどうやって選べばいいの?
近年では従来のわきの下で測る水銀式に加え、耳に測定部を挿入するタイプや、赤ちゃんに触れずおでこなどに向けるだけで体温を測れるものまで、さまざまな体温計があります。このため、赤ちゃんの好き嫌いや状況にあわせ、お母さんが使いやすいものを選ぶとよいでしょう。赤ちゃんが体温計を当てられるのを嫌がるようなら非接触で検温できるものを、赤ちゃんがよく動くようなら、先端が柔らかくケガをするリスクの低いものを選んでください。
おわりに:赤ちゃんの体温変化はまだ不安定。体温計は使いやすさ重視で選ぼう
生後1~2年の間の赤ちゃんは、まだ体温調節機能が十分に発達していません。このため、赤ちゃんの体温を測るときは、赤ちゃん特有の体温変化のリズムを知ったうえで、正しい方法で計測する必要があります。赤ちゃんの好き嫌いや状態にあわせてお母さんが使いやすい体温計を選び、きちんと体温を測ってあげましょう。