子育て
赤ちゃんの洗濯物って、洗い方や洗剤に気をつけたほうがいいの?
2019年12月2日
赤ちゃんの洗濯物、大人のと一緒に洗わないほうがいいって本当?
赤ちゃんの肌は、大人と比べて薄くデリケートです。すると、大人では全く問題ないようなわずかな刺激にも過敏に反応してしまうことがあります。洗濯物に残る洗剤や柔軟剤の成分もその1つで、大人の洗濯物に使う一般的な洗剤や柔軟剤は、赤ちゃん用のものよりもより強力でさまざまな効果がついているぶん、刺激も強いのです。そうした成分が洗濯物に残っていると、赤ちゃんに着せたり、タオルとして使ったりしたときに肌トラブルを引き起こしてしまう可能性があります。
また、大人用の新品の衣類では、ホルムアルデヒドなどの化学物質が使われていることがあります。ホルムアルデヒドは、衣類の縮みやシワを防ぐために使われる薬品で、販売している衣類の見栄えを良くするためには重要な薬品ですが、肌が敏感な赤ちゃんが触れてしまうと湿疹や炎症を引き起こしてしまうこともあります。ホルムアルデヒドは水に溶けやすく、他の洗濯物にも移りやすいので、赤ちゃんの洗濯物と一緒に洗濯してしまうと、ホルムアルデヒドが赤ちゃんの洗濯物についてしまうかもしれません。
このような理由から、赤ちゃんの洗濯物と大人の洗濯物は分けて洗った方が良いと言えます。では、いつごろまで分けた方が良いのかというと、だいたい新生児期を過ぎたころ、生後2カ月目が1つの目安となります。明確に「いつから一緒にしても良い」という指標があるわけではありませんが、このころから大人の洗濯物と一緒に洗う人が多いようです。
また、前述のように大人の新品の衣類にはホルムアルデヒドがついていることがありますので、赤ちゃんの洗濯物と大人の洗濯物を一緒に洗うようになっても、「大人の新品の衣類を最初に洗うとき」だけは、赤ちゃんの洗濯物と別に洗濯する方が良いでしょう。
赤ちゃんの洗濯物はどんな洗剤で洗うのがおすすめ?
赤ちゃんの洗濯物には、赤ちゃん用の洗濯洗剤を使いましょう。最初にもご紹介したように、赤ちゃんの肌はとてもデリケートです。お肌に直接触れる衣類が赤ちゃんの肌に強い刺激を与えないよう、蛍光剤・漂白剤・着色料が無添加な赤ちゃん用洗濯洗剤を選びましょう。
また、刺激成分は入っていない方が良いですが、毎日元気に食べて遊ぶ赤ちゃんは母乳やミルク、尿や便などでどうしても衣類やタオルなどを汚しやすいものです。汚れはしっかり落として清潔に仕上げられるよう、洗浄力にはこだわりましょう。
こうした赤ちゃん特有の汚れを洗濯で落としやすくするためには、汚れに応じた対処も大切です。以下のように、汚れによって対処方法を変えていきましょう。
母乳やミルク、離乳食の食べ残しなどタンパク汚れ
- 時間が経つと落ちにくくなるため、なるべく早く洗う
- ざっと水洗いした後、早めに洗濯機で洗う
便の汚れ
- シミになりやすいため、かたまりはトイレに流した後、水かぬるま湯で手洗いする
- それでも落ちなければ、赤ちゃん用洗濯洗剤を少量溶かした水につけ置きした後、洗濯機で洗う
感染性胃腸炎などにかかったときの吐瀉物や便の汚れ
- 塩素系漂白剤を薄めた液につけ置きし、まず細菌やウイルスを消毒する
- 大人用だけでなく、他の洗濯物と分けて汚れた洗濯物だけで洗う
柔軟剤は使っても大丈夫?
柔軟剤は、メーカーがアレルギー検査をして安全性を確認しているものがほとんどですから、赤ちゃんの洗濯物に柔軟剤を使っても構いません。柔軟剤で衣類やタオルが柔らかくふんわりと肌触りが良くなるほか、静電気の発生を防いで赤ちゃんの肌への余計な刺激を抑えられるというメリットもあります。とはいえ、必須ということではありませんので、お父さんやお母さんが使いたいときは使っても構わない、という認識で良いでしょう。
大人用の柔軟剤を使うのは心配だという場合、赤ちゃん用の柔軟剤も販売されているので、それを使用するのもおすすめです。しかし、赤ちゃん用の柔軟剤の中には、洗濯物を柔らかく仕上げるため、洗濯洗剤よりも界面活性剤を多く含んでいるものもあります。ですから、赤ちゃん用の柔軟剤を購入するときは、成分表示もきちんと確認しましょう。もちろん、使うときは決められた使用量を守り、入れすぎないように気をつけましょう。
洗濯物を干すときに注意することはある?
赤ちゃんの洗濯物を干すときは、以下の3つのポイントに注意しましょう。
天気がいい日に干す
- 太陽光には殺菌効果があるので、雑菌の繁殖を防げる
- シミなども太陽光によって漂白効果が期待でき、薄くなることもある
- しっかりとシワを伸ばして外干しすると良い
ベビー用ハンガーを使う
- 大人用のハンガーやピンチハンガーでは大きすぎてうまく干せないことも
- 赤ちゃん用品店、ホームセンターなどでベビー用のハンガーを購入する
- ランジェリー用ピンチハンガーなど、大人用でも小さめでサイズが合えばそれを使っても良い
- 赤ちゃん服を買ったとき、ハンガーをもらえたらとっておいて使っても良い
外の環境が悪いときは部屋干しにする
- 春先で、花粉・黄砂・PM2.5などの飛散が多いときは部屋干しする
- 洗濯物につくと赤ちゃんが吸い込んでしまい、アレルギー症状を引き起こしたり、呼吸器などに悪影響を及ぼしたりする可能性がある
- このように、外の環境が悪いときは無理に外干しせず、部屋干しにする
太陽光に洗濯物を当てると、殺菌効果や漂白効果などさまざまなメリットがありますが、花粉や黄砂・PM2.5などが飛びかう春先は注意が必要です。こうしたアレルゲンが赤ちゃんの洗濯物にたくさんついてしまうと、赤ちゃんがアレルギーを起こしてしまったり、呼吸器や循環器などに悪影響を及ぼしてしまったりします。花粉や黄砂の多い日は、晴れていても部屋干しにする方が良いでしょう。
おわりに:赤ちゃんの洗濯物は、生後2ヶ月ごろまでは大人の洗濯物と分けよう
生後まもない赤ちゃんの肌は、とても薄くデリケートです。ですから、ちょっとした刺激にも弱く、大人の衣類用洗剤に含まれる成分などにも敏感に反応してしまいます。だいたい生後2ヶ月目ごろまでは、赤ちゃんの洗濯物と大人の洗濯物を分けて洗うと良いでしょう。
また、洗剤も赤ちゃん用を使うと安心です。干すときは太陽光に当てるのがおすすめですが、花粉や黄砂などのアレルゲンが多く飛んでいる時期は部屋干しが良いでしょう。