子育て
赤ちゃんも風邪を引くの?どんな症状が出てくる?
2019年11月11日
赤ちゃんが風邪を引くのはいつから?
赤ちゃんが、お母さんから受け継いだ抗体で病気から身を守ることができるのは生後6カ月ごろまでです。これ以降は、自分でいろいろな病気や感染症を経験しながら少しずつ抗体を獲得していかなければなりません。このため、一般的に赤ちゃんは生後6カ月を過ぎると風邪を引いたり、その他の感染症にかかりやすくなると言われています。
ちなみに、お母さんからの抗体がある間でも、お母さんが経験したことのない細菌やウイルスによる風邪にはかかる可能性があります。
赤ちゃんの風邪ってどんな症状?
赤ちゃんが風邪を引いたときに現れる症状は、基本的に大人と変わりません。くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの鼻炎症状、のどの炎症や腫れ、痛み、咳などのどの症状、そして発熱の他、原因の細菌やウイルスが広がることによる下痢や嘔吐も現れます。
ただ抵抗力の弱い赤ちゃんは、大人に比べて重症化したり、風邪から以下のような合併症にかかりやすいのが大きな特徴です。
風邪の合併症として、赤ちゃんに起こりやすい症状
- 発熱や鼻水とともに、激しい咳や声がれを伴う急性喉頭炎
- 高熱とともにのどの痛み、頭痛などが現れる急性扁桃炎
- 風邪の原因細菌、ウイルスが気道の奥や肺にまで入り込む肺炎、気管支炎
- 風邪の原因細菌、ウイルスが鼻やのどから耳にまで入り込む外耳炎や中耳炎
熱がどんどん上がっていたり、鼻やのどの症状が強くなっていたり、痛がる場所が増えているようなら、風邪とともに合併症の可能性も考慮したほうがよいでしょう。
赤ちゃんの風邪、どんなふうにケアすればいいの?
赤ちゃんに風邪の症状が見られ、以下の条件に当てはまる場合は、悪化する前に早めに小児科の医療機関を受診してください。
- 風邪症状が現れているのが、生後3か月未満である
- 赤ちゃんが3か月未満の場合は38度、4か月以上の場合は40度以上の熱がある
- 咳が長引いていて、呼吸が苦しそうに見える
- 咳以外にも、鼻水や発熱、嘔吐などの症状がある
- 水分も栄養も十分に摂れておらず、元気がない
- おしっこが1日2回以上出ず、脱水症状の兆候が見られる
特に高熱があり、水分を摂れず呼吸に乱れがあるときは、脱水症状や酸欠状態になる危険性もあります。たとえ診療時間外でも、救急外来へ行ってでも医療機関を受診させて、必要に応じた処置や、症状を軽減するための薬の処方を受けましょう。
症状が軽い、または医療機関で処置を受けた後は、以下のポイントに留意しつつ自宅でケアしてあげてください。
風邪を引いている赤ちゃんのおうちケアのポイント
- 赤ちゃんが快適に安静にできるよう、室内の気温・湿度を過ごしやすく整える
- 体に熱がこもらないよう、室内では薄着にして、汗をかいたらこまめに着替えさせる
- 下痢の症状がある場合は特に、着替えとあわせおむつ替えも頻繁に行う
- 汗などを拭くときは、肌を傷つけないよう柔らかいタオルで軽くたたくように吸い取らせる
- 本人が元気で体力があるようなら、シャワーで体を洗ってもOK
- シャワーを浴びさせる体力がなさそうなら、お湯で絞ったタオルで体をやさしく拭く
- 授乳は30~1時間を目安とした短めの間隔で、欲しがるだけ飲ませる
- 離乳食は本人の食欲を見ながら、普段の1/2~1/3くらい食べられるよう与えてみる
おわりに:赤ちゃんも風邪を引くことも!大人と同じ症状が出たら要注意
生まれてからしばらくの間、赤ちゃんは母体から受け継いだ抗体を持っているとされます。抗体が効いている間は体が感染症から守られていますが、抗体が切れる生後6か月以降になると、風邪など感染症にかかりやすくなってしまいます。赤ちゃんが風邪を引いたときに現れる症状は、基本的には大人と同じく咳や鼻水、発熱、下痢や嘔吐などです。あまりに高熱が出たり、呼吸や水分補給が難しいようであれば、早めに小児科を受診させてください。