子育て
赤ちゃんの平熱は大人と違うの?発熱かも、と思ったときの対処法は?
2019年11月11日
赤ちゃんの平熱ってどのくらい?
生まれてから間もない赤ちゃんは大人よりも体温が高くなりがちで、体調が良くても平熱が37度以上になることも珍しくありません。これに対し、大人の体温は汗で熱を逃がしたり、皮下脂肪で温存するなどして、36度前後の適温になるよう自律神経が常にコントロールしています。
また以下のような理由も、赤ちゃんの平熱の高さに影響しているといわれています。
- 体温調節を担う自律神経が、十分に発達していないため
- 体の大きさの割に食事量が多く、運動や着衣によっても体に熱がこもりやすいため
もしかして熱が出ている…?そんなときどうする?
前述したように赤ちゃんの平熱は大人よりも高く、さらに外的要因で変動しやすいため、体温だけで発熱しているかどうかを判断するのは難しいです。そこで、赤ちゃんが発熱しているのか、それとも一時的に体温が上がっているだけなのかを見極めるためのポイントを以下にまとめます。
病気の疑いが強い発熱の特徴
- 鼻水や咳、くしゃみなど、熱以外に風邪の症状がみられる
- 耳の付近を触ると痛がる、泣くなど、中耳炎の症状がみられる
- 体に発疹や赤みがあり、麻疹や風疹を疑う症状がある
- 耳の下、ほっぺが大きく赤く腫れていて、おたふくかぜの症状がある
- のどが赤く腫れていて、急性の扁桃炎や咽頭炎、インフルエンザの症状がある
一時的な高体温の可能性が高い発熱の特徴
- 体温が高くなっているが、いつも通り食欲があり本人の機嫌が良い
- 食欲は多少落ちているようだが、母乳やミルクは一応飲めている
- あやすときちんと反応し、よく笑い、顔色も良い
- 活発に動いていて、いつも同じ時間帯に眠れている
なお、病気による発熱が疑われる場合、医療機関を受診すべきタイミングは、赤ちゃんが生後3カ月未満か、4カ月以上かによって変わってきます。
まだまだ体力がなく急変しやすい3カ月未満の赤ちゃんの場合、元気と食欲がなく、ぐったりしているようなら、熱が38度未満でもすぐ病院に連れて行ってください。ただし、本人に元気と食欲があり、熱が38度未満なら、いったん様子と見て通常の診療受付が始まるまで受診を待ってもよいでしょう。
赤ちゃんが生後4カ月以上の場合は、異常に元気がなく、ぐったりしていたり、機嫌が悪かったり、38度以上の高熱でない限りは通常の診療時間内に病院に連れていきましょう。一方で、何をしても機嫌が悪く、元気も食欲もない場合は、熱が38度未満であっても早急に医療機関を受診してください。
熱以外に明らかな症状がなく、元気で食欲がある4カ月以上の赤ちゃんならば、ホームケアのみでいったん様子を見て構いません。
発熱かも…と思ったときのチェックポイントは?
体を触って厚く、発熱の可能性があると感じたら、汗を拭いて赤ちゃんの脇の下で体温を測ってみてください。なお、食後、午後から夜にかけての時間帯は体温が高くなりやすいので、正確な体温を知りたいときは朝の食事前、安静にしているときを選ぶのがおすすめです。あとは本人の様子を見て、熱の上下や他の症状の有無を観察しましょう。
おわりに:赤ちゃんの平熱は大人より高い!他の症状とあわせてチェックを
体温調節機能が未熟で熱がこもりやすい赤ちゃんの平熱は、基本的に大人よりも高い37度前後で、外的要因にも左右されやすいです。このため体温から「熱があるかも」と感じても、一時的な体温が高くなっているだけかもしれません。赤ちゃんに発熱の可能性を感じたら、こまめに熱を測って変動を見るとともに、咳や鼻水、発疹の有無など他の症状を確認します。食欲がなく元気もないようなら、すぐ医療機関に連れて行きましょう。