子育て
赤ちゃんには母乳とミルクどっちがいい?うまく授乳するコツはある?
2019年8月19日
赤ちゃんへの授乳、母乳とミルクどっちがいいの?
母乳とミルクにはそれぞれ次のようなメリット・デメリットがあります。
母乳
メリット
母乳の最大のメリットは、お母さんの免疫が含まれることです。とくに初乳にはたっぷりの免疫が含まれていますので、積極的に授乳することが推奨されています。
また、母と子のスキンシップの機会になるため、お互いの愛着が生じやすくなる、お互いに安心して安らげるなどのメリットもあります。
さらに、母乳で育った赤ちゃんはアレルギーや乳幼児突然死症候群の発症率が低いとの報告もされています。
デメリット
完全に母乳だけで赤ちゃんを育てるとお母さんに大きな負担がかかりやすい、授乳量がわからず不安である、ビタミンKなどの赤ちゃんに必要な栄養素が不足しがちになるなどのデメリットもあります。
ミルク
メリット
ミルクのメリットとして挙げられるのが、お母さん以外の人でも授乳することができるためお母さん1人に負担がかからなくなることです。
また、飲んだ量をしっかり把握できること、赤ちゃんに必要な栄養をすべて含んでいること、外出先でも人目を気にせず授乳できることなどもメリットになります。
デメリット
デメリットとしては、お母さんからの免疫が渡らなくなる、お母さんの子宮復古が遅れる、などが挙げられます。
このように、母乳もミルクもメリット・デメリットがあります。どちらか一方のみがよい、ということはありません。最近では母乳のみで赤ちゃんを育てる「完全母乳育児」を行うべきと考える人も多くなっていますが、無理をせずお母さんの体調や状況に合わせながら適宜使い分けていきましょう。
赤ちゃんにうまく授乳するコツはある?
母乳も哺乳瓶も授乳姿勢は同じで、赤ちゃんを抱いて授乳します。
抱き方が悪いと、赤ちゃんはうまく哺乳することができません。まずは、赤ちゃんもお母さんも落ち着いて授乳できる抱き方を見つけてください。
授乳のときの抱き方には、以下のような方法があります。
横抱き
赤ちゃんの頭が授乳を行うほうの腕のひじが曲がったところにくるように赤ちゃんを抱き、頭から下の身体を支える
交差抱き
授乳を行う胸と逆のほうの手で頭を抱えて、使っていないほうの手で横抱きと同じように抱いてあげる
フットボール抱き
授乳を行うほうの腕で赤ちゃんの脚を挟み、その腕で赤ちゃんを抱く
側臥位
夜中の授乳に向いている授乳姿勢。枕を頭の下において横向きに寝て赤ちゃんと向かい合うようにする
リクライニング法(レイドバック法)
ソファやベッドなどにもたれかかり、背中と首、頭の後ろに枕を入れて支え、赤ちゃんのおなかを自分のほうに向け、胸と垂直になるように横たわる
赤ちゃんへの授乳に必要な時間や頻度は?
個人差がありますが、1回の授乳には20〜30分ほどかかります。ただ、授乳が始めたばかりのころや急成長している時期は長く吸う傾向があるようです。
決まったスケジュールどおりに授乳するというより、赤ちゃんの表情や感情の変化を見ながら、赤ちゃんがおなかが空いたときに授乳するようにしましょう。
赤ちゃんには1日に8~10回の授乳が必要とされているので、ここから考えると2~3時間おきに授乳することになりますが、これも個人差があるので赤ちゃんの様子を見ながら対応してください。
最初のころは昼も夜も関係なく授乳しなければなりませんが、赤ちゃんが大きくなると授乳の間隔はより長くなっていきます。
赤ちゃんのサイン
赤ちゃんがきちんと吸っているときは、吸い込んでは飲み込み、呼吸するリズムは強く、安定しています。赤ちゃんが心地よく抱かれているかは飲み込む音でわかります。チェッチェッと「舌打ち」のような音が聞こえたら、正しく抱けていないかもしれません。
空腹のサイン
赤ちゃんが泣き出すときは、かなり空腹になっている可能性があります。このタイミングでの授乳は、少しだけ遅いかもしれませんね。
赤ちゃんは、以下のようなしぐさでおなかが空いていることを知らせています。
- お母さんの胸に顔をこすりつける
- 自分の指、あるいはお母さんのシャツや腕をしゃぶりはじめる
- 口を開ける
- 口を開けたまま頭を横に向け、食べ物を探す「吸引反射」をする
- しきりと唇や舌をなめる
- 唇を鳴らして音を立てる
おなかが空いて泣くときの泣き声は典型的に短く、低く、起伏があるものになる傾向があるといわれています。ただ、個人差があるので、必ずこのようなサインがあるとは限りません。
赤ちゃんのサインを見つけてあげられるように、様子を見守ってあげましょう。
おわりに:赤ちゃんにも個人差がある。お母さんと赤ちゃんにあう方法を見つけよう
赤ちゃんにもお母さんにも個人差があり、母乳とミルクにもメリット・デメリットがあります。どちらが一方的に優れているというわけではなく、状況に応じて使い分けるようにしましょう。
授乳の仕方や赤ちゃんのリズムも同じです。赤ちゃんの様子をみながら、自分たちにあった方法を見つけてくださいね。