子育て
赤ちゃんの授乳量・授乳時間の目安とサインは?
2019年7月27日
授乳時間はたっぷりとって大丈夫
授乳時間を短くすると、乳首の痛みやひび割れが防げると聞いたことがあるかもしれません。でも、授乳中のこうしたトラブルは授乳時間が長すぎるから起こるのではなく、抱き方が原因であることがほとんどです。
ですから、授乳時間は気にしないで、赤ちゃんがゆっくり授乳できるようにしてあげましょう。 1回の授乳は平均すると20~30分かかるとされていますが、授乳が始めたばかりのときや急成長している時期は、これより長い時間がかかることもあります。
授乳量の目安は?
母乳は完全に出し切るようにしましょう。理想的には、後乳(授乳しているときに最後のほうで出てくる成乳)の方が脂肪やカロリーが豊富なので、1回の授乳につき、少なくとも片方の胸から出る母乳は出し切るとよいでしょう(両方の胸から授乳することよりも重要です)。
そのため、乳首をわざと引っ張るのは避けましょう。代わりに、赤ちゃんが1つの乳房を飲み終えたことを確認するまで待ってから、もう片方の乳房から飲んでもらうようにしましょう。ただし、無理強いしないことが大切です。赤ちゃんが一方の胸から母乳を飲んで、もう欲しがらない場合は、次の授乳はもう一方の乳房から母乳を与えましょう。
母乳を飲み終わったサインは?
赤ちゃんが乳首を離したら母乳を飲み終えたサインです。このタイミングまで待ちましょう。ずっと離さないときは、4回吸って1回飲むくらいペースがゆっくりになったときが飲み終えた目安です。
ときどき、赤ちゃんが母乳を吸い切る頃に寝てしまい、ふたたび母乳を飲み始めたときに目を覚ましたり、次の授乳までずっと寝ていることがあるかもしれません。そんなときは、もう一度赤ちゃんの口元近くに胸を押し付けてみたり、指を清潔にしてから赤ちゃんの口角から差し込んで口を開けたりしてみてください。
授乳の頻度はどのくらい?
時間を計ってスケジュール通りに授乳するよりも、赤ちゃんが空腹になったときに授乳したほうが、母乳育児を成功させるのによいと言われています。最初の数週間はそのような段階まで食欲が追いつかないかもしれませんが、新生児には1日に少なくとも8~10回授乳することが勧められています。おそらく、朝から晩まで、2~3時間ごとに授乳することになると思います。
しかし、授乳パターンは赤ちゃんによって異なります。
食いしん坊でせっかちな赤ちゃんなら、1時間ほどの間隔で授乳することになるかもしれませんし、少量で満足する赤ちゃんだったら3時間半~4時間ほどのペースで授乳すればよいかもしれません。常に授乳しているような気持ちになるかもしれませんが、これは一時的なものなので心配ありません。母乳を与える量が増えるにつれて赤ちゃんが成長すると、授乳の間隔は少しずつ長くなっていきます。
赤ちゃんが十分に母乳を飲んだか見分ける方法は?
授乳を始めたばかりのママの多くは、赤ちゃんが十分に食事していないのではないかと心配になります。じっと見ていたからといって、自分がどのくらいの量の母乳を作り出したのか、また、赤ちゃんがどれくらい母乳を飲んだのかがわからないからです。不安なときは、以下のようないくつかの指標から赤ちゃんが十分母乳を飲んだかどうかをチェックすることができます。
習性
赤ちゃんが授乳後に満足そうな表情をしているなら、おそらく母乳を十分飲んでいるはずです。授乳が終わっても泣いていたり、そわそわしていたり、猛烈な勢いで自分の指をしゃぶっていたら、赤ちゃんはまだお腹が空いている可能性があります(ただし、これはガスや乳児疝痛のサインであることもあります)。
おむつの汚れ
おむつは注意深く観察しましょう。新生児は24時間をかけて、透明から淡黄色の尿を8~12回、やわらかく黄色い大便を少なくとも5回排出します。生後数週間は、授乳の頻度と排出物について記録をつけておくとよいでしょう。この記録を小児科医の診察の度に持参して、確認してもらうのもおすすめです。
体重
赤ちゃんの体重は毎週少しずつ増えていきます。一般的に、新生児であれば週に110~200g体重が増えますが、年齢やその他の要因によって体重の増え方は異なります。赤ちゃんの成長が順調かどうかは、小児科医に尋ねてみましょう。
おわりに:赤ちゃんの授乳を学んで、健康的に育てよう
初めての授乳がすんなりうまくいっても、なかなかうまく飲ませられなくても、学ぶことはたくさんあります。試行錯誤しながら、自分に合った一番の方法を見つけましょう。母乳育児は、あなたと赤ちゃん双方にたくさんのメリットをもたらしてくれます。健康な未来に向かって、幸先のよいスタートになるでしょう。