出産
陣痛が始まった!どのタイミングで病院に連絡したらいいの?
2020年5月25日
これって陣痛?病院に電話するタイミングは?
陣痛が始まり、お腹の張りや痛みが10分おきに規則的に起こったり、10分間で1回以上陣痛が起こるようになると、もうすぐ出産が近いというサインです。時計などで時間を測り、10分おきで陣痛が来るようになったら病院へ電話して指示をもらいましょう。
安静にしていると治まるようであれば陣痛ではありませんが、安静にしても痛みが強くなったり、間隔が短くなったりすると陣痛だといわれています。ただ、判断が難しい場合もありますので、不安なときは、かかりつけの産婦人科医に相談してください。
陣痛が一定間隔になるまで病院には連絡しない方がいい?
分娩陣痛(本陣痛)かどうかわからないけれど、陣痛がほぼ定期的にきていると感じたら、病院に連絡しましょう。規則的に起こらない陣痛もあります。夜中でも早朝でも、時間帯に関係なく、不安があるときは必ず病院に連絡して指示をもらうようにしてください。医師や看護師は陣痛の間隔と痛みの強さなどをもとに判断しますので、今の状態をなるべく詳しく伝えるようにしましょう。
連絡した結果、本陣痛ではなかったとしても恥ずかしがることはありません。むしろ、陣痛を我慢しすぎることでお産が知らないうちに進行してしまうと、母子ともに危険な状態となることもあります。これは陣痛かもしれない、と思ったら、必ず病院へ連絡しましょう。また、陣痛がこない場合や一定間隔に起こっていない場合でも、破水や出血があった場合はすぐに病院へ電話してください。
すぐに病院へ行ったほうがいいのはどんなとき?
以下のようなときは医師に連絡し、すぐ病院に行きましょう。
- 妊娠37週よりも前にもかかわらず、陣痛がどんどん強くなっている(早産の可能性があります)
- 陣痛が起こる前に水みたいな帯下が出た(破水)
- 破水して、羊水の色が緑がかった茶色になっている
- 異物が子宮頸部や腟管に入ってきたような気がする(臍帯下垂や臍帯脱出の可能性があります)
病院へはタクシーで行ったほうがいい?
陣痛が始まったり、破水が起こったりしても、すぐに出産になるわけではありません。病院での移動は、基本的には自家用車かタクシーでの移動になりますが、陣痛や破水が起きていたら、妊婦さんが自分で運転するようなことは絶対にしないでください。また、バスや電車などの公共機関も移動が遅くなる可能性があるのでおすすめできません。最近では「陣痛タクシー」を提供しているタクシー会社も増えてきているので、近くにあるようなら利用するのもおすすめです。
救急車は、よほどのことがない限りは呼ばなくても間に合います。ただし、何かおかしな症状があるときや、明らかに緊急性が高い場合には救急車を呼ぶ必要があります。救急車を呼ぶべきかどうかについては担当の産婦人科医に相談しましょう。
救急車を呼んだ方がいい状態とは?
動けないほどの痛みが起こっているときや、出血量が多い場合、救急車の要請が必要になる場合があります。病院に連絡して、どのように対応すべきか指示をもらってください。また、すでに生まれそうになってしまっているときも救急車を呼ぶ必要があります。このような緊急事態に備えるために、入院・出産の準備は早めにしておきましょう。
陣痛の段階ごとの時間の周期と痛みの強さ
陣痛はどの段階かによって、陣痛の長さや強さ、間隔が違ってきます。
準備期
陣痛は、約10~20秒程度で弱く、「生理痛のひどい感じ」と表現する方もいます。8~10分程度の間隔で起こり、約8~10時間程度この状態が続きます。
開口期
陣痛は、約30~40秒程度でだんだん強くなり、4~5分程度で起こります。この状態は2~5時間程度続きます。間歇時(陣痛発作がない期間)にも休めなくなる方が増え、睡眠や休息をとるのが難しくなります。
極期(開口期と合わせて活動期と呼ぶ)
陣痛はさらに強くなり、約30~60秒続きます。陣痛は2、3分程度で起こり、1~2時間程度この状態が続きます。腰が痛くなってきた、お尻にくる、と訴えるようになるのもこのあたりです。
分娩第2期
子宮口が全開大してから、赤ちゃんが生まれるまでの期間です。引き続き痛みは強く、陣痛は約1~2 分でくることもあります。赤ちゃんの頭が骨盤にはまって痛いと訴える人が多く、ここまでの長い陣痛のために疲れがきて、陣痛が弱まることもあります。苦しいですが、ここまでくれば出産まであと一息です。
初産婦と経産婦で違いはあるの?
一般的には、陣痛が初産婦は10分間隔、経産婦は15分間隔になったら病院に連絡することが推奨されています。これは経産婦の方が陣痛がきてから分娩になるまでの進行が早いためです。ただし、上記でも説明したように、陣痛が来なかったり一定間隔にならない場合があるので注意してください。また、出産する病院との距離によっても異なりますから、予め医師や看護師と打ち合わせておくとよいでしょう。
予定日を過ぎても陣痛がこないときは?
予定日を過ぎても陣痛がこないとき、陣痛促進剤や子宮口を拡げるようなバルーンを使うことがあります。食事療法や鍼灸治療などで陣痛を自然誘発を目指す場合もありますが、これらの治療法の効果は完全に立証されたわけではありません。必ず医師に相談して、許可をもらってから取り入れましょう。
おわりに:陣痛のことを理解して、適切なタイミングで病院に連絡しよう
- 初産婦は陣痛が10分間隔、経産婦は15分間隔になったタイミングが病院に連絡する目安
- ただし、はっきりとわかる陣痛が起こらなかったり、一定間隔で起こらない場合もある
- 陣痛と思われる痛みが起こったときや、破水や出血が起こったときは医師に連絡を
移動はタクシーを使うのがおすすめです。急に陣痛が始まってしまってもあわてないように、予定日が近づいてきたら忘れずに準備をしておきましょう。