生理中でも妊娠する？

生理（医学的には月経と言います）について、多くの人は「生理中にセックスしても妊娠しない」と思っているようですが、これは間違いです。確かに生理中は、受精する確率が1ヵ月の中で最も低い期間ではありますが、妊娠する可能性はあります。

生理中でも妊娠するのはなぜ？

そもそも妊娠は、排卵時に卵子が精子に出会い、子宮内膜に着床したときに起こります。これが起こらず、子宮内膜が剥がれ落ちると生理になります。

ほとんどの女性の月経周期（生理の始まる最初の日から次の生理が始まる最初の日まで）は約28日です。そして排卵日は、次の月経周期の初日からおよそ14日前のため、月経周期が28日で生理期間が1週間の場合、生理の最終日から排卵日の間には1週間しかないということになります。

排卵後に卵管の中で卵子が生きられるのは24時間、また子宮内で精子が生きられるのは最大5日間ですが、いつもより数日前に排卵し（28日周期の女性でも毎月排卵日は異なります）、かつ子宮内に生き残っている精子がいる場合は生理中のセックスでも妊娠することがあるのです。

生理不順でも生理中のセックスで妊娠する？

生理不順、つまり月経周期が不安定な場合は、排卵日がいつなのか予測することが難しいです。月経周期が安定している場合に比べると、生理中でも排卵日が近く、妊娠の可能性が高い可能性があります。

月経周期が短い場合（例えば21日周期）、生理が終わってから次の排卵日までの期間が短いです。そして精子は子宮内で最大5日生き残ることがあるため、生理中にセックスをし、その2、3日後に排卵が起きた場合は妊娠する可能性があるのです。

なお、排卵時には少量の出血が起きる場合があります。特に生理が軽い方や生理不順の方は生理がきたのかと勘違いしやすいですが、注意が必要です。

生理直前や直後のセックスでも妊娠する？

どちらの場合も妊娠する可能性があります。まず生理直前のセックスに関してですが、月経が28日周期の女性の場合は妊娠する確率は低いものの、妊娠する可能性はあります。排卵は通常、次の月経周期が始まる19日目までに起きるのですが、特に生理不順の方の場合、生理の後すぐに排卵が起きてしまう可能性があるのです。

また、生理の直後のセックスでも、排卵が起こる時期によっては妊娠する可能性があります。月経が28日周期の場合、通常排卵は生理の約7日後の14日目に始まりますが、排卵が早く起きた場合や月経周期が短いもしくは長い場合、生理直後に排卵が起きてしまい妊娠するケースがあります。

おわりに：生理中でも妊娠する可能性はある！

生理中は妊娠する可能性が低い時期とはいえ、避妊なしのセックスをしていれば妊娠する可能性があります。妊娠を希望していない方の場合は、たとえ生理中であってもセックスの際には必ず避妊をし、望まない妊娠を避けてください。