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妊娠中の浮腫(むくみ)いつから?今日からできる対策方法とは!?

2019年4月30日

むくみやすいのは妊娠後期に入ってから

妊娠22週から27週頃、妊婦さんの4人に3人が足や顔のむくみを感じるといわれています。人によっては、出産するまで続く場合もあります。
お腹が大きくなると、重力の影響で特に足のむくみを感じます。むくみ具合は、時間や天候によって変わることが多く、夕方はむくみがひどくなり、暖かい環境下でもむくみやすくなるといわれています。

むくみの原因は?

妊娠中は妊婦さん自身と赤ちゃんを守るために血液も体液も増えます。大きくなった子宮が、血流が増えた骨盤静脈や大静脈を圧迫して組織中に体液が溜まることが原因で、むくみが起こります。急激に体重が増加すると、さらにむくみやすくなることも知られています。

妊娠初期にむくむことがある?

妊娠初期にはまだ血液や体液の量は多くは増えていませんが、むくみを感じる人もいます。これは、妊娠によって増加するプロゲステロンというホルモンが体に水分を蓄えようとする働きがあるためです。また、妊娠による急激な体調の変化やひどいつわりで伏せがちになるのも妊娠初期ですが、運動不足になると体内に老廃物が溜まりやすくなってむくみの原因となります。

妊娠中のむくみ対策 ~ すぐに始めよう!

長い時間同じ体勢をとらない

長時間立ちっぱなしの場合は、こまみに座って休憩をとってください。長時間座りっぱなしの場合は、少なくとも1時間に1回5分は立ったり歩いたりするようにしましょう。

足を投げ出す

可能であれば、座っているときに台などに足を上げておいてください。足が下がると、それだけ下方に水分が溜まりやすく、むくみの原因になります。

横向きに寝る

できれば左側を下にして、横向きに寝てみてください。それは下大静脈の圧迫を解除し、むくみを軽減します。赤ちゃんに血液を運ぶ大静脈は、身体の右側にあり、下肢から心臓に血液を戻します。この寝方は特に妊娠後期の安眠にもつながります。

運動する

妊婦向けの運動をしてみてください。ウォーキングは、むくみを防ぎ血液の流れを保ちます。医師の許可があれば、水泳もおすすめです。水圧は、体液を組織から静脈に戻し、腎臓に運び、尿として排出させます。

快適な靴をはく

特に外出するとき、ハイヒールはやめましょう。また、矯正用の靴や中敷も試す価値があります。足は快適になり、足や背中の痛みを軽減することができます。家では、柔らかいスリッパをはきましょう。

血流を改善するためのサポートストッキングを使ってみる

膝下タイプか太もも丈のものを選びましょう。薬局などでも市販されていますが、医療用のものには圧力の種類があります。使用については医師に相談してください
午前中むくみが起こる前にはいて、効率よく活動できるようにしましょう。

たくさん水を飲む

水で体液を押し流そうとするのは違和感があるかもしれませんが、1日に8~10杯の水を飲むと、過剰なナトリウムや他の老廃物を身体の組織から取り除き、むくみを最小限に抑えてくれます。

塩分をとり過ぎない

塩分を制限し過ぎるとむくみがひどくなるので、過剰に制限するのはおすすめできません。しかし、適切な摂取量を守り、好みに合わせて塩分を摂取するようにしましょう。

マッサージをする

マッサージはむくみを改善するのに有効です。特に足のむくみがひどい時には、足首からふくらはぎ、太ももと、下から順に上がっていくような感覚で足を適度な力で撫でるといいでしょう。足にたまった余分な水分を排出する効果が期待できます。
ただし、妊娠によって足に静脈瘤ができた人やマッサージで痛みを感じる人は控えた方がよいです。また、妊娠後期は足のマッサージをするような体勢を取るとお腹が張ることもありますから注意が必要です。

病院へ行くべきむくみはある?

妊娠中のむくみは多くの妊婦さんが経験するものであり、大部分は特に問題はないものです。しかし、中には妊娠糖尿病や妊娠高血圧症などの非常に重篤な病気が隠されている可能性がありますので、むくみが長く続いたり、急にむくみがひどくなった場合には注意しましょう。

足のむくみは放置していても大丈夫?

足のむくみは特に問題とならないことが多いです。しかし、手や顔がむくんでパンパンに腫れた状態が改善しない場合は、必ず医師に相談してください。ひどいむくみは、妊娠高血圧腎症の兆候の可能性があります。

妊娠高血圧腎症は肝臓や腎臓の問題につながる可能性があり、また子宮内胎児発育遅延(IUGR)や胎盤剥離、その他合併症のリスクが増大する可能性があります。この場合、血圧の上昇、急激な体重増加、尿中のタンパク質の増加など、さまざまな他の症状が伴います。しかし、検診時に調べる血圧と尿が正常であれば、心配することはありません。

おわりに:妊娠中のむくみの多くは問題がないもの。ただし検診で数値をチェックしよう

妊娠中はホルモンの影響でどうしても神経質になりがちです。急なむくみが、赤ちゃんへ影響しないかと不安になるかもしれません。しかし、妊娠中のむくみの大半が問題がないものです。きちんとむくみ対策をとりながら、検診をきちんと受けて毎回の数値をチェックしてしましょう。

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