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妊娠中ってどうしてこんなにお腹がすくの!

2019年5月1日

食欲が増すのは、赤ちゃんが必要としているから

妊娠中期(5カ月、6カ月、7カ月)になるとつわりも落ち着き、体調もよくなってきます。そのせいか、急に食欲が増す人も多いようです。ただ、これにははっきりした理由があります。お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれて、今まで以上に栄養を摂る必要があるためです。

その量、ほんとうに必要ですか

妊娠初期のつわりが重く、思うように食べられなくて体重が増えなかったときや、何らかの理由により体重が減ってしまったときなど、体調が回復したおかげで食べられるようになったことも考えられます。特に妊娠中は、自分だけでなく、赤ちゃんのためにも栄養を摂る必要がありますから、きちんと食べることが大切です。

ただし、赤ちゃんのために必要な食事はそれほど多くありません。妊娠中期に追加してよいカロリーは1日あたり250kcal、白米1膳分(お茶碗1杯分ぐらい[235kcal])です。上限を超えないよう気をつけながら、果物や野菜、豆腐や納豆などのタンパク質をバランスよく食べるよう心がけましょう。

また、鉄欠乏性貧血になりやすい時期でもあります。鉄分が豊富な食べ物(ほうれん草、小松菜、赤身の魚、レバーなど)も意識して食べてください。

妊娠中は食事に工夫が必要!

以下に、妊娠中の健康を保つための食事のコツをご紹介します。食欲をコントロールする際の参考にしてみてください。

水分をしっかり摂る

妊娠中は、赤ちゃんのために水分をたくさん摂る必要があります。目安は妊娠前よりプラス0.5~1リットル(1日あたり2~2.5リットル)です。夏の暑い時期や、たくさん汗をかいたときは、もっと水分を補給しましょう。

栄養価が高い食事を摂る

食事やおやつ、飲み物は、ただお腹を満たすものではなく、栄養価が高いものを選びましょう。たとえば、今まではポテトチップスやチョコレート、アイスクリームなどで小腹を満たしていたなら、妊娠中は果物(キウイフルーツ、グレープフルーツ、いちごなど)や無糖のヨーグルトなどに置き換えてください。また、少量のナッツや小魚は噛みごたえがあり、食べ終えるのに時間がかかるのでおすすめです。

食事の回数を増やす

食べ過ぎを防ぐために、1日の食事を5、6回にわけるなど、食事の回数を増やすのもおすすめです。特に、赤ちゃんが大きくなると胃腸が圧迫され、すぐに満腹になって苦しくなってしまうときは、小分けにして食べることを考えてみてください。

計画的に買い置きする

冷蔵庫の中にあるものを組み合わせて食べられるメニューを考えてみましょう。組み合わせることで、1日に必要なビタミンやミネラル、タンパク質がバランスよく摂れるのが理想的です。また、以下のような保存がきく食材を買い置きしておくのもおすすめです。 高野豆腐 高たんぱく、低脂肪なだけでなく、カルシウムやミネラルも豊富です。そのまま煮るだけでもおいしく食べられます。 魚の缶詰 サバの水煮缶やイワシの缶詰などを常備しておくと、手軽にDHAやEPAを摂ることができます。 焼きのり ビタミンB群やミネラルが豊富に含まれています。チーズに巻いて食べたり、手でちぎっておみそ汁に入れてもおいしく食べられます。

ジャンクフードは買わない

甘いお菓子や揚げ物など、つい食べたくなるものは家に持ち込まないようにしましょう。手の届く範囲にあると、食べたい誘惑を抑えにくくなります。

おやつを持ち歩く

ナッツやレーズン、小魚のおやつなどを持ち歩くようにすると、ファーストフードやスナック菓子といった栄養価の低いものを食べずにすみます。

たまには自分を甘やかす

たまにはカロリーを気にせず、好きな物を食べましょう。一時的に食事制限のストレスを解消することで、改めて食欲をコントロールする気持ちになれます。

体重を管理する

毎日同じ時間に体重を測って、体重を管理しましょう。急激に体重が増えてきたら摂取カロリーが多すぎるサインですし、ほとんど体重が増えていないか、ゆっくりとしたペースで増えている場合は食べる量が少なすぎる可能性があります。一般的に、妊娠前より10kgまでは体重が増えても問題ないといわれていますが、個人差があります。気になるようでしたら、定期検診のときに医師に相談してみてください。

おわりに:妊娠中のダイエットはNG!赤ちゃんのためにしっかり食べよう

妊娠中、太りすぎが気になってダイエットをしたくなるかもしれません。でも、ダイエットは赤ちゃんの健康にダメージを与える恐れがあります。毎日少しずつ臓器が作られて成長し続ける赤ちゃんにとって、お母さんから受け取る栄養素は欠かせません。すこやかに赤ちゃんが育つよう、妊娠中はダイエットは気にせず、バランスのよい食事を摂るようにしましょう。

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