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妊娠中に出会う、赤ちゃんの初めての画像

2020年10月23日

妊娠中の超音波検査のリスクは確立されていない

妊婦検診は全14回を推奨回数とする各自治体が多く、健康保険の受給者には診察券を母子手帳とともに発行するといった補助が出ています。妊娠期間中、胎児が元気であることを確認するために、何度も超音波検診を行うプログラムとなっていることが多いようです。

一方で不必要な超音波検査を行わない方針の病院もあるようです。基本的には超音波検査は胎児に対して安全と考えられていますが、一定の回数を超えた場合の胎児に対する安全性は科学的には証明されていないからです。

どのような方針をとっているにせよ、医師は常に母体と胎児の健康のことを考えています。もし検査の際に見られた映像に関して何か懸念がある場合は、医師が何を調べているのかについてたずねましょう。

2Dエコー、ドップラー超音波、3Dエコー、4Dエコーの違い

医師の診察をすでに受けている場合、おそらく2Dエコー検査は経験済みでしょう。この検査では、棒状の検査器具(トランスデューサー)が腹部あるいは腟内に設置され、胎児に対して音波を送ります。音波は内部器官や羊水で跳ね返り、コンピューターがこのエコーを胎児の平面画像(あるいは断面図)に変換してスクリーンに映し出します。

ドップラー超音波検査では、医者は妊婦の腹部に特別なジェルを塗り、その上に手のひらサイズの超音波装置をのせて、胎児の鼓動の音を拡張させます。この2つの検査方法より新しい3Dエコー検査では、複数の平面画像がさまざまな角度から撮られ、その画像を1つにまとめて立体的な画像を作ります。

たとえば、赤ちゃんの横顔だけを見るのではなく、顔をすべての角度から見ることができるようになるのです。4Dエコー検査もこれと同じようなものですが、画像が動きます。つまり、動画のように赤ちゃんが何かをしているのをリアルタイムで見ることができるということです。

医療目的以外にはできるだけ使わない

超音波検査(ultrasound)という言葉と超音波画像(sonogram)という言葉はしばしば混同して用いられますが、超音波画像というのは超音波検査で走査された実際の画像のことで、プリントしてもらい、家に持ち帰ることができます。

これらの静止画像を作成する医療目的は、音波検査者が胎児を正確に測定できるようにすることです。ですから、超音波検診には2つの側面があります。1つは、胎児を医療的に観察して、成長を確認する。発生するリスクを事前に察知する、などです。もう1つは、胎児の画像を手に入れ持ち帰ることです。

もちろん重要なのは前者ですが、後者はお母さんにとっても家族にとってもうれしい画像です。ぜひこの素晴らしい記念品で、赤ちゃんのファーストアルバムの1ページを飾りましょう。

お腹の中の赤ちゃんをあんなにも鮮明に、生まれる前に見ることができるなんて! おじいちゃんやおばあちゃんは驚きを隠せません。しかし、もちろん大事なのは胎児の健康を確かめることです。胎児の画像のために何度も超音波検査を行おうとするのは、気持ちはわかりますが控えた方がよいでしょう。

おわりに:赤ちゃんのためにも、度を過ぎた超音波検査は避けるべきです

赤ちゃんが生まれてくれば、写真を撮ったり、思い出を作ったりする機会は山ほどあります。それまでは、超音波検査を受ける回数は必要な分にとどめ、生まれてくる赤ちゃんと出会う日を楽しみに待っていましょう。

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