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妊娠中、膀胱(ぼうこう)炎にならないために

2020年8月17日

妊娠中の尿路感染症とは

尿路感染症は、尿路に入る細菌によって引き起こされます。 膀胱および尿道や尿管、腎臓のどの部分も感染しますが、膀胱および尿道への感染症が最も一般的です。妊娠で大きくなった子宮で各部が押しつぶされているため、速く増殖します。そして妊娠ホルモンによる筋弛緩特性により、手や肌についたバクテリア(主に大腸菌)が、尿路に入りやすくなります。女性は男性にくらべて外尿道口が肛門のそばにあり、感染しやすいのです。

尿路感染症の症状とは

・排尿中の焼けるような痛み
・排尿が極端に近い(頻尿)。排尿量が少なく、排尿後にすぐにまた排尿したい強い衝動がある
・尿がにごった、暗い色である。血の混ざった、悪臭の尿である。
※排尿が近いのは、妊娠時にはよくあり害のないことです
・その他
微熱。下腹部の痛みまたは不快感。
・次の場合はすぐ医師に連絡して治療してください
上腹部、背部、背部間の片側の痛み。これは腎臓感染の可能性があります。
寒気、悪心および嘔吐がある。これは腎臓感染の兆候かもしれません。

尿路感染症にならないためには

・水分を常に十分とっておくこと
さらに入浴時間を増やすことでバクテリアを尿道から遠ざます。
・頻繁にトイレに行く
尿をためこまないことが重要です。行きたくなったらすぐに行ってください。尿を完全に出し切るようにしてください。夜寝る前にも膀胱を空っぽにしてください。
バクテリアの繁殖を避けるため、風通しの良い綿の下着を推奨します。また、排尿排便後に、いつも前から後ろに拭く(後ろから前ではなく)ことによって、バクテリアを遠ざけることができます。
・健康的な食生活
健康的な食事をとって免疫力を高めましょう。抗生物質を使用している場合、ヨーグルトを勧める医師もいます。食べていいか相談してみましょう。
・セックス
妊娠中のセックスは健康的なものです。(医者にそうでないといわれない限り)しかし生殖器近くのバクテリアが尿道に入って尿路感染症に繋がる可能性があります。セックスの前後にバクテリアを除くために排尿することが大事です。

特に気をつけることは

100人中約7~8人の人は、何も症状のない尿路感染にかかっているといわれます。感染症が治療されないままでいると、腎臓感染症を含む合併症を引き起こす可能性があり、まれに胎児発育不全や早産のリスクが高まってしまいます。
また、腸管の内に存在するB郡連鎖球菌も、妊娠中の尿路感染を引き起こします。妊娠の後期にこの感染症にかかっていないか検査して、必要であれば抗生物質で治療します。
さらに、以下に該当する場合は、医師に相談してください。
過去に尿路感染症にかかったことがある。
糖尿病、鎌状赤血球症、腎臓病、尿路外科手術を受けたことがある。
尿路感染症は簡単に治療することができますから、検診時の尿検査が重要です。検診は定期的に受けましょう。治療の場合は、必ず妊娠中であることを伝えて薬を処方してもらってください。

おわりに:注意すれば防げる

妊娠中の膀胱炎を軽く考えないでください。リスクにつながらないために、予防と検診は欠かさないでください。

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