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妊婦が気をつけるべきオウム病の予防法とは?その症状とは?

2020年4月27日

オウム病とは

オウム病とは、Chlamydia psittaciという病原体による全身の感染症です。人にも鳥にもかかる感染症で、主に鳥から人へと感染します。日本では感染源の6割がオウム・インコ類であったことからオウム病という名前になっていますが、基本的には鳥類のほとんどが感染源となる可能性があり、羊の一部も感染源になるとされています。痰の出ない咳から始まり、全身に感染が及ぶと肝臓や腎臓、脳など様々な臓器が障害されます。間違えてはいけないのは、妊娠初期に検査する「クラミジア」とは全くの別物であることです。初期検査でクラミジアが陽性だからといってオウム病にかかっているわけではありませんし、陰性だからといって安心できるわけでもありません。

妊婦が気をつけるべき理由

妊娠中は免疫機能が低下するため、感染症が重症しやすいとされること、そして胎児へ悪影響を及ぼす可能性があることが報告されています。アメリカで流行した際にはオウム病にかかった14人中11人が死亡したとの報告もあり、これは1938年とかなり昔のことであり現在ではほとんどの方が治療可能ですが、未だに死亡例の報告もあり油断はできません。またオウム病の病原体は胎盤に血栓をつくり胎児へ血液や栄養を届けにくくすることもあり、胎児への影響も無視できません。

オウム病の予防法

オウム病の予防法として大事なことは2つ。病原体との接触を避けること、手洗い・うがい・マスクなどの予防策を行うことです。鳥類をペットとして飼わないのはもちろんですが、鳥類の多くいる場所に近づかないことも大切です。オウム病は空気感染します。病原体は鳥類の糞便や尿に排泄され、乾燥すると空気中に漂う性質を持ち、そのまましばらく生き延びているのです。

オウム病の初期症状

オウム病のほとんどは病原体を吸い込むことで感染するため、最も症状が出やすいのは肺です。病原体を体に取り込んでから5-14日して頭痛、咳、筋肉痛などインフルエンザのような症状が出現します。特に、痰の出ない咳には要注意です。医師に相談し、必ず鳥類との接触歴について伝えましょう。

オウム病にかかったかも?と思ったら

必ず医師に相談しましょう。鳥類をペットとして飼っていなくても、近くの公園や動物園に行ったことなど、思いつくことをきちんと伝えましょう。ちょっとした風邪だから…と我慢は禁物です。

オウム病の治療は?

妊娠中でも使用可能な抗生物質(マクロライド系)を使用します。ときに入院が必要なこともあるでしょう。症状がなくなっても自己判断で薬を中止せず、必ず医師に指定された期間内服を続けてください。

おわりに:予防をしっかりしましょう

オウム病が怖い病気だからといって、我々にできることは普段の風邪とそう変わりはありません。鳥や羊の多くいる場所を避け、手洗い・うがい・マスクをしっかりすること。そして何より、体調を万全にしておくことです。必要以上に神経質にならず、赤ちゃんのためにも楽しく健康的な妊娠生活を送りましょう!

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