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サイトメガロウイルスの検査を受けたほうがいいのはどんな人?

2019年10月15日

サイトメガロウイルスの検査を受けたほうがいいのはどんな人?

サイトメガロウイルスは、湿疹などを起こすヘルペスウイルスの一種です。

このウイルスが潜伏している体液(唾液や尿など)に接触することで感染は起こります。子供も大人も感染することがあり、日本では成人の60~90%がサイトメガロウイルスに感染した経験を持ち、体内に抗体ができています。

そのため健康な状態であれば、このウイルスに感染しても体への大きな影響はあらわれません。また空気感染や飛沫感染をしないため、感染者の隔離が必要となるような危険度の高いウイルスではありません。

しかし、現代人が清潔な環境で暮らすようになった結果、サイトメガロウイルスに感染したことがないまま大人になり、抗体を持っていない人が増えているといわれています。
特に気をつけたいのが、妊娠している女性です。妊娠中にサイトメガロウイルスに感染すると、胎盤を伝ってお腹にいる赤ちゃんも感染してしまうことがあります。


サイトメガロウイルスに感染した赤ちゃんは「先天性サイトメガロウイルス感染症」を発症する可能性があります。

先天性サイトメガロウイルス感染症の症状

  • 体出生体重(軽い体重で生まれてきます)
  • 視覚障害、聴覚障害、発達障害
  • 小頭症
  • 皮下出血(出血を抑える血小板の減少がみられます)
  • 肝炎
  • てんかんなどけいれん発作

サイトメガロウイルス感染はどんな検査でわかる?

サイトメガロウイルスは身の周りにありふれているウイルスですが、感染しても目立った症状があらわれないため、感染を自覚することは難しいといえます。抗体の有無を調べる血液検査の結果をもとに診断されるのが一般的です。


妊婦健診時に希望すれば、かかりつけの産婦人科で抗体を持っているかを調べてくれます(血液検査による)ので、医師に検査を依頼してください。ただし、サイトメガロウイルスの検査や感染後の治療は保険の適用外でないものが多く、費用は自己負担となるので事前に確認しましょう(約2000円~4000円が目安)。

検査結果が陽性だったら、赤ちゃんも感染しているの?

では妊娠中の抗体検査の結果が陽性だった場合、赤ちゃんも必ず感染しているのでしょうか。実際のところ、すべての赤ちゃんが感染するわけではありません。50~70%の割合で、感染は母体でとどまります。また、赤ちゃんが感染したとしても、大半は健康な状態で生まれてきます。

しかし、妊娠中のサイトメガロウイルス感染症に対する有効な治療法はまだみつかっていません。赤ちゃんへの感染を防ぐための抗体検査(妊娠前に受診するとなお安心)に加えて、日ごろから感染予防を意識するようにしましょう。

サイトメガロウイルス感染予防法

  • 食べ物の口移し、飲みまわしを避ける
  • 箸やスプーンなどカトラリーの使いまわしはしないようにする
  • 子供の唾液や排泄物をさわったら、石鹸で手を洗う
  • 布団や敷物は清潔を保つ
  • 妊娠中の性行為の際には避妊具を使う

体液に接触しないということはとても難しく、完璧に予防しようとするとプレッシャーやストレスを感じてしまいますよね。まずはできることから予防を実施してみてください。また、特に小さい子供の子育てをしている方は、パートナーや家族とサイトメガロウイルスの注意点を共有し、協力しながら予防しましょう。

おわりに:赤ちゃんの健康のために、予防の第一歩は抗体検査から!

赤ちゃんに元気に生まれてきてもらうためにも、心配は少しでも減らしておきたいものですよね。サイトメガロウイルス感染症の予防は、まずはママが抗体検査を受けることから始まります。そして検査後は家族と一緒に予防をし、妊娠期間を安心して過ごせるようにしてくださいね。

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