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HPVって男性にも感染するの?感染後にリスクが高くなる病気は?
2022年9月28日
HPVは男性も感染するの?
通常、HPV(ヒトパピローマウイルス)は性交渉のような肌や粘膜の密な接触によって、人から人へ感染します。性交渉のなかでも特に異性間の性交によって感染するケースが多く、男性器に付着したウイルスが、女性器や子宮頸部に触れることで感染するといわれています。
このため、例えばHPVに感染した女性と性交渉を行った男性が、HPVに感染してしまう可能性は十分にあるのです。
また、何らかのきっかけでHPVに感染した男性が、別の男性と同性間で性交渉を持った場合にも、肛門や陰茎からHPV感染を拡大させる可能性があります。
ただし、男性のHPV感染では細胞異常が起こらない限り、症状が出にくいのが特徴です。このため本人が感染に気付きにくく、男性のHPV感染の詳しい経路は、まだ明らかになっていません。
男性がHPVに感染すると、どんな病気を発症する?
男性がHPVに感染した場合に発症する可能性の高い病気としては、性器や肛門の周辺に先がとがったようなイボができる「尖圭(せんけい)コンジローマ」が挙げられます。
また、女性に比べると確率はかなり低いものの、以下のようながんを発症するケースも報告されています。
男性のHPV感染で発症することのあるがん
- 陰茎がん
- 肛門がん
- 咽頭がん など
なお、陰茎がんのうち約40%、肛門がんのうち約90%はHPV感染が原因とされます。
男性もHPVワクチンを接種できる?
日本においては2010年ごろから2013年まで、小学6年生~高校1年生までの女児に対し、HPVワクチンの積極的な接種が推奨されていました。
しかし男性に対しては積極的な接種案内は行われておらず、女児への接種を推奨していた厚生労働省も、男性のHPVワクチン接種への影響には言及していません。
HPVワクチンは別名「子宮頸がんワクチン」とも呼ばれるほど、女性のみを対象としたワクチンだと考えられてきたのです。
ただ、日本でも男性のHPVワクチン接種に対応している病院はあります。
尖圭コンジローマや咽頭がん、肛門がんなど、HPV感染による発病が心配な男性は、男性のHPVワクチン接種に対応した病院を探してみると良いでしょう。
おわりに:HPVは男性も感染する!陰茎や肛門周辺の発がんリスクを上げることも
女性特有の疾病である子宮頸がんの一因であり、女性にのみ感染の危険があると思われがちなHPVですが、男性にも感染リスクはあります。男性がHPVに感染した場合、尖圭コンジローマや陰茎がん、肛門がんなどの発病リスクが上昇します。このため、HPVワクチンは男性の感染予防にも効果的なのです。少ないながら日本にも男性のHPVワクチン接種に対応した病院があるので、興味のある方は探してみてください。