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悪寒がしているとき、どんなふうに対処すればいいの?
2025年10月8日
体がゾクゾクする悪寒は、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。そこで今回は悪寒の原因や対処法、病院を受診する目安などをご紹介します。
悪寒の原因として考えられることは?
熱が出始めたときに体がガタガタ震える、ゾクゾク感じるような寒気のことを「悪寒」といい、風邪の初期症状のひとつとです。また悪寒の後には38℃以上の高熱が続くことがあり、筋肉の震えを伴うなど、症状が強くみられる場合を悪寒戦慄といいます。
悪寒がみられる原因には、細菌やウイルスによる感染や免疫機能の活性化が考えられます。また、まれに薬物や放射線、やけどによる刺激などにより悪寒や高熱が出る場合があります。さらに急に起きることはありませんが、膠原病や悪性腫瘍などが悪寒や高熱の原因となることもあります。悪寒は主に以下のようなインフルエンザや肺炎など、高熱が出やすい病気で引き起こされることがあります。
- 風邪
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- 風邪の場合、主症状はのどの痛みや鼻水などのため、寒気や高熱が出ることあまりない
- 咽頭炎が重症の場合には悪寒や高熱、筋肉痛などが起こる
- インフルエンザ
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- のどの痛みや鼻水などの風邪症状のほか、筋肉痛や39~40℃以上の高熱が出る
- 40℃以上の高熱が出ると悪寒を感じやすい
- 肺炎
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- 1週間以上にわたって38℃以上の高熱が続くことが多い
- 呼吸が苦しくなることもある
- 悪寒は高熱が出る前に感じやすい傾向がある
- 風邪を放置していたり、長引かせていると発症する
- 虫垂炎
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- 突然激しい腹痛に襲われる
- 嘔吐や吐き気、微熱とともに悪寒を感じることがある
- 盲腸炎が悪化して腹膜炎を引き起こした場合に高熱が出ることが多く、悪寒が出やすい
- 扁桃炎
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- のどの激しい痛みやのどの周りが腫れ、細菌やウイルスが原因で扁桃に炎症を起こす病気
- ほとんどの場合は高熱が出て、悪寒がみられることもある
- 胆嚢炎
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- 結石ができて胆嚢が詰まり、さらに細菌に感染して炎症を起こす病気
- みぞおちから肋骨付近に強い痛み
- 38℃近い発熱や悪寒、嘔吐や吐き気などが起こる
- 腎盂腎炎
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- 尿路が細菌などに感染して腎や腎盂に広がり、高熱が出て悪寒を引き起こすことがある
- 排尿痛や頻尿、残尿感、また血尿や吐き気などがみられる
- 背中や腰などに痛みが出ることもある
- 食中毒
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- 有害な物質や細菌、ウイルスなどがついている飲食物を摂取することで発症
- 吐き気や腹痛、下痢、発熱や悪寒などの症状が出る
- 黄色ブドウ球菌やカンピロバクターなど、さまざまな細菌が原因になる(サルモネラ菌の感染で高熱が出やすい)
悪寒がしたときの対処法は?
悪寒を感じたときの対処法を以下にご紹介します。
安静にして、ゆっくり休む
悪寒を感じたときは、風邪やインフルエンザのほか、肺炎や扁桃炎などが起こる前触れかもしれません。また発熱が起こる可能性があるため、無理をせずに、ゆっくり休みましょう。温かい飲み物を飲む、室温を上げるなど、体が冷えないようにしましょう。もし発熱がみられたら、解熱鎮痛剤を服用して痛みを和らげましょう。
病院を受診する
高熱が出る、悪寒が長引くなどがある場合、内科を受診することをおすすめします。ただし、意識障害や呼吸困難、全身痙攣など、悪寒や高熱以外でこのような症状がみられたら救急医療機関へ行きましょう。
こんな状態のときは病院へ!
痛みや息苦しさがあるなど、悪寒のほかに激しい症状がみられる、または高熱があるなどの場合は、すぐに医療機関を受診してください。状況によっては救急車を要請してすぐに病院などへ向かい、敗血症が疑われる場合などは休日や夜間でもすぐに受診しましょう。また、のどの痛みや咳など、風邪のような症状があって辛い、発熱や悪寒を繰り返しているなどの場合には翌日以降に受診してください。
通常、ウイルス感染は約1週間以内には改善傾向がみられますが、細菌感染の場合には医療機関を受診した方がいいでしょう。のどに激しい痛みがみられる扁桃炎など、強い痛みが体のどこか1個所にみられるような場合には細菌感染を疑った方がいいかもしれません。受診の際は、どのような症状がいつから続いているのかなど、経過を医師へ伝えると診察がスムーズに進むでしょう。
おわりに:悪寒が出始めたら安静にし、場合によっては医療機関を受診しよう
悪寒は風邪や肺炎など、さまざまな病気などによって引き起こされます。悪寒を感じたらまずは体を休め、痛みや息苦しさがある、高熱があるなどの場合にはすぐに医療機関を受診しましょう。