子育て
「困った」を解決!思春期の子どもへの対処法
2024年8月14日
思春期の子どものイライラを防ぐ!?親子の信頼を得るコツ
多感な思春期の子どもと会話するときには、以下のような態度を心がけてください。
思春期ならではのイライラによる関係性悪化を防ぎ、親子の信頼関係を築くヒントを紹介します。
1.勝手に判断しない
子どもが理解不能な行動をしたとしても、何か理由があると考えるようにしてください。また、子どもを尊重し、関心を持っていることを示してください。「バカなの?!」や「あなたは間違っている!」など決めつけるのはやめましょう。子どもが理由を話してくれるのを待ち、大人が勝手に判断しないことが大切です。
2.決めつけない・責めない
子どもの様子がおかしくても、「何かショッキングなことが起きたに違いない」と決めつけないように注意してください。
心配な気持ちが膨らんだとしても「いじめられているの?」や「どうして話さないの?」と責めるのではなく、「心配してるんだよ。いつもと違うから。何が起こっているの?」と耳を傾けるようにしてください。
3.子どもの助けになりたいこと伝える
もし子どもが飲酒や薬物を乱用している疑いがある場合でも、まずは穏やかにコミュニケーションしましょう。子どもの役に立ちたいという親の気持ちをストレートに伝えてください。
4.矛盾することを言わない
大人が法や規則に従わずに、頭ごなしに子どもを注意するのは要注意。子どもは大人のことをよく見ています。「人のことを言えないじゃん!」と非難してくることも。発言には責任が伴うことを忘れずに!
5.自分自身で考えられる子に育てる
子どもの人生を監督するのではなく、自分で考えさせ、自立するよう促すのがポイントです。自分で考えられる子に育てるためには、以下のような方法を実施してください。
まずい行動は自覚を促す
思春期は、少し危ないことやリスクのあることに惹かれる子どもも少なくありません。そうしたことをやってしまった場合、「体調や気持ちはどうだった?」など問いかけ、子ども自身が行動を振り返られるように促してください。
見たり聞いたりしたことを安易に受け入れるのではなく、考えさせる
友人や知人、テレビやインターネット、SNSの情報からの影響も受けやすいのが思春期の子どもです。「○○はこう言うけど、あなた自身はどう思う?」と考える機会を与えるといいでしょう。
困難を乗り越えるための自信を育てる
得意なこと、好きなことを経験させ、楽しかった記憶や成功体験を思い出させるように促しましょう。そうすることで、人生に対しての自信を芽生えさせることにつながります。
信頼できる情報を与える
現代社会はたくさんの情報があふれていますが、正しい情報や子どもの成長のためになる情報のほか、誤った情報、リスクのある情報も多々あります。薬物、性、喫煙の危険性がわかる情報を親子で共有するのもおすすめです。危険性を知った後で、子どもがどんな風に考え、自分自身の行動を決めていけるよにサポートしましょう。
対処法を考えられるようサポートする
親と子どもがリスクを理解していても、事件や事故に巻き込まれないとは限りません。もしものときに備えて、 「リスクのある状況に直面したとき、どうすればいいと思う?」など話し合いを重ね、対処法を考えられる子に育てていきましょう。
6.子どもと正面から向き合う
親からすると理解してほしいことはたくさんありますよね。ところが子どもからすると小言のように聞こえることも。小言ばかり聞かされると感じた思春期の子どもは、親の話を聞かなくなります。
コミュニケーションのポイントは、子どもの行動や意思決定への口出しにメリハリをつけること。服装やメイクについては適度に見逃し、理解を示すことも大切です。麻薬や制問題のような大きな問題に対してはきっちりと話をし、親として毅然とした態度を取りましょう。
7.キツい態度に過剰反応しない
思春期の子どもは、最も愛する人や信頼している人にきつく当たることがあります。親や家族などに対しては特にその傾向が高いでしょう。しかし、決して嫌われているわけではありません。思春期ならではの情緒不安定、怒り、ホルモンバランスの乱れなどが原因です。
「感情のコントロールがわかならくなっているんだ」「本音ではない」と自分に言い聞かせ、広い心で接しましょう。
8.安心感を与える
思春期の子どもは悩みを抱えていても、大人に話すと事態が悪くなると思いこむことがあります。そんなときは無理に聞き出そうとせずに、「あなたの助けになりたいと思っている」「あなたが望まないことはしない」ということをしっかりと伝えてください。
いじめの問題の場合は、特に重要です。いじめのことを打ち明けたら、しっかりと子どもの話に耳を傾けましょう。親として子どもに寄り添うこと、いじめられている原因が子どものせいではないこと、一緒に問題に立ち向かうことを伝え、信頼関係をつくってください。
9.答えづらい質問は避ける
質問の仕方ひとつで、子どもとのコミュニケーション野深さがぐっと変わってきます。
たとえば思春期の子どもが摂食障害を抱えている場合、「昼食は何を食べた?」「病気じゃないの?」というような直接的な質問をすると、答えはなかなか返ってきません。「気分はどう?」「最近、体の調子に変わったところはない?」といった間接的で寛容的な質問をするのがおすすめです。追い詰められているような感覚が和らぎ、子どもが自分の気持ちを話しやすくなるでしょう。
10.会話を熱くさせない、目を見つめすぎない
臨床心理学者のリンダ・ブレアは、「親自身の行動が、子どもの攻撃対象になります。言うこととやっていることが違うなら言うことなんて聞きません。そして、子どもの怒りはどうしようもない感情、表現のしようがない感情に基づいていることを忘れないでください」と語っています。
思春期に見られるような不安定さは「子どもにもどうにもできない」ということを念頭におきましょう。親は落ち着くよう努めてください。心を強く保ち、子どもの態度に耐えることも大切です。言葉だけでなく、目や体でも感情は伝わることを忘れないでください。
ただし目をじっと見つめていると、子どもは息苦しさを感じたり窮屈な感覚を抱くことがありますので要注意!
11.ヒートアップたときは、呼吸で怒りをコントロール!
上述のリンダ・ブレアによると、会話がヒートアップした場合には以下のような対処法が有効とのことです。
- 深い深呼吸を5回繰り返し、いら立っている子どもにも深呼吸させると、怒りが多少静まります。
- (怒りがどうしようもない場合)一度場を離れ、「〇分後に話を再開しよう」などコミュニケーションを継続することを伝えます。
- 落ち着く時間を持つことで、理性的な状態にリセットして再開できます。
- 子どもの様子が落ち着かない場合、しばらく好きにさせましょう。
子どもも信頼ゲット!親がとるべき態度
子どもに心を開いてもらうには、保護者としての態度も重要です。
1.子どものお手本となる
親がルールを破っていると、子どもは「自分もやってもいいんだ!」と思ってしまいます。子どもにとって良いお手本になることを目指しましょう。
2.親子で時間を共有する
一緒にいる時間をつくり、必要なときは対話をしましょう。特に、子どもが話すことに耳を傾けてください。
どこかに行きたいと子どもが望んだら、ドライブに連れていくのもおすすめです。ドライブ中の車内は話しやすい場所でもあります。
3.一人の時間をあたえる
いつも親子が一緒でなくてはいけないとは限りません。思春期の子どもは自立の過程にいます。自分だけの場所、プライバシーを尊重しましょう。
4.ボーダーラインをつくる
いつも子どもに対して怒ったり注意したりしてはいませんか? 「ここまでは許す」というボーダーラインを引いてみましょう。ボーダーラインを決めれば、子どもは守るべき一線を認識しやすくなります。
おわりに:思春期の子どもと一緒に親も強く成長していこう♪
思春期の子どもと向き合うときは、保護者自身がどっしり構え、「自分はいつでもあなたの味方だよ」というサインを出し続けることが大切です!子どもの変化に上手に対応し、信頼し合える親子関係を築いていってくださいね。