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LGBTの問題、教育現場ではどんなものがある? 解決するには?

2024年1月31日

LGBTの問題、教育現場で起こりがちなのは?

まず、LGBTとはレズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシャル(両性愛者)、トランスジェンダー(自身の性別への認識(性自認)が、体の性別と異なっている人)の略語です。

日本国内でのLGBTの人の割合は、全体の約8%といわれており、現在学校に通う子供たちにも一定の割合で存在すると考えられています。しかし、日本人は諸外国と比べてLGBTなどセクシャルマイノリティへの知識が不足しており、そのためにLGBTの子供たちがいじめを受けたり、自殺を考えたりすることが、教育現場でも問題視され始めています。

そこで近年では、教職員向けの教育委員会主催の研修や各学校の研修でもLGBTが取り上げられるようになってきています。実際の教育現場でLGBTの子供が困る可能性の高い場面としては、以下のことが挙げられます。

男女別になっているもの

トイレ、着替え、制服、敬称(さん、君)、一人称(私、僕、俺)、健康診断、宿泊行事、持ち物の色など

男女で二分する教育内容や、異性愛がテーマになっているもの

保健体育(性教育)、家庭科、道徳、恋愛の話など

教育現場でのLGBTの問題を解決するには?

教育現場でのこうしたLGBTの問題を解決するには、教育機関や医療機関も含めた社会全体での取り組みが欠かせません。しかし、教員でもLGBTの子供の心の負担を減らすことはできます。具体的には、以下のような取り組みや姿勢が大切です。

  • セクシャリティ(男性は女性を好きになるもの、など)を決めつけない
  • 相談を受けたら、「話してくれてありがとう」と伝える
  • 本人の許可なく第三者に伝えない(誰にこのことを話していいか確認する)
  • 学校生活の中で困っていることと、困っていないことについてヒアリングする
  • 学校側にやってほしいこと、やってほしくないことについてヒアリングする。その上で、今すぐできる対応があれば提案する
  • 支援や相談機関などにつながる情報を教える
  • LGBTに関する本を図書館や学級文庫に置く
  • LGBTについての正しい情報を、すべての生徒に向けて予防的に発信する

おわりに:LGBTの子供への差別をなくすために、まずは大人が知識を身につけよう

2017年に、埼玉県の蕨市立小学校の男性教諭が、LGBTの子供が在籍するクラスでの授業中に差別的な発言をしたことが問題となりました。学校に通うすべての子供のLGBTへの偏見をなくすためには、まずは教職員など周りの大人が、正しい知識と対応の仕方を身につけることが大切です。できる取り組みから始めていきましょう。

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