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O157で後遺症が残る!? 死亡する確率は?

2022年9月14日

O157で後遺症が残る!?

O157とは、下痢や血便、腹痛、発熱といった症状をもたらす、腸管出血性大腸菌の一種です。腸管出血性大腸菌とは病原性大腸菌の一種で、強い毒力を持つベロ毒素を産出する危険性の高い菌といわれています。

このO157は、主に菌に汚染された食べ物や水を摂取することで感染し、上述の症状を引き起こすのですが、抵抗力の弱い子供や高齢者が感染すると溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症し、重症化する可能性があります。そしてこの溶血性尿毒症症候群を発症した場合、重篤な後遺症が残る恐れがあります。

溶血性尿毒症症候群(HUS)による後遺症とは

溶血性尿毒症症候群(HUS)とは、溶血性貧血、血小板減少、急性腎不全を特徴とする症候群です。溶血性尿毒症症候群はO157などの腸管出血性大腸菌の感染が原因で起こるもので、血便や下痢などの症状が出た数日~10日ほど後に発症します。

初期段階では顔色不良、尿量の減少、全身の倦怠感、むくみ、意識障害、幻覚、けいれんなどの症状が見られ、その後進行すると死亡したり、あるいは腎機能障害や神経学的障害などの重篤な後遺症が残ったりする可能性があります。

厚生労働省 の情報をもとに編集して作成 】

O157で後遺症が残ったり、死亡する確率はどれくらい?

O157によって後遺症が残る確率は明言できませんが、O157の後に溶血性尿毒症症候群を起こす確率は6~7%程度とされています。そして血便を起こした人の場合はさらに確率が高まり、10%程度になるといわれています。
ただし、O157による消化器症状が強くなくても溶血性尿毒症症候群を起こす恐れはあり、5歳以下の子供は特に発症率が高いとされているので感染時は注意が必要です。

この溶血性尿毒症症候群を発症した場合、急性期(発症し急激に健康が失われ、不健康になった状態)の死亡率は2~3%とされています。

溶血性尿毒症症候群が疑われる場合は?

溶血性尿毒症症候群の発症が疑われる場合は、早急に医療機関で治療を行う必要があります。O157の発症からしばらくして顔色不良やむくみ、意識障害などの症状が見られたら、すぐに病院を受診してください。
なお、病院では点滴や利尿剤の投与、透析療法などの治療が実施されます。

おわりに:子供や高齢者は特に注意!

O157は子供や高齢者などの抵抗力の弱い人が感染すると、溶血性尿毒症症候群(HUS)に移行し、腎機能障害などの後遺症が残る可能性があります。最悪の場合、死亡するリスクもあるので、消化器症状の後で気になる異変が現れたら、すぐに病院を受診してください。

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