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善玉菌って、体の中でどんな働きをする細菌なの?

2022年9月7日

善玉菌ってどんなもの?

腸には小腸と大腸があり、主に小腸は食べ物の消化吸収を、大腸はその消化物から便を作る働きをしています。大腸はもっとも病気の種類が多いといわれますが、その原因の多くは大腸にすむ腸内細菌で、大腸だけでも約500種類、100兆個がすんでいます。

腸内細菌は、大きく「善玉菌」と「悪玉菌」に分けられます。善玉菌にはビフィズス菌や乳酸菌などがあり、食べ物の消化・吸収を促進し、ビタミン合成、腸内運動を促進するほか、腸内を酸性にして病原菌を殺菌したり免疫力を高める働きがあります。

一方、悪玉菌は腸内をアルカリ性にして腸内での腐敗を促進したり、さまざまな有害物質を作り出します。善玉菌と悪玉菌のバランスは常に一定ではなく、悪玉菌の方が増えてしまうと腸の免疫力が低下してさまざまな健康リスクが高まります。

善玉菌が多く腸内環境が良いと、悪玉菌の増殖・定着が抑えられ、有害物質を体外に排出しやすくなっていきまなくてもバナナ状の便を気持ち良く出せます。

善玉菌にはどんな種類があるの?

主な善玉菌としてまず挙げられるのが、大腸にすみつく善玉菌全体の99.9%を占めるといわれる「ビフィズス菌」です。乳酸や酢酸を作り出し、腸内のバランスを整えると同時に、腸管を適度に刺激して腸管運動を促進する働きがあります。

残りの0.1%がいわゆる「乳酸菌」で、こちらは主に小腸にすみつきます。乳酸菌はもともと乳酸を作りだす細菌類の総称で、その意味ではビフィズス菌も広義の乳酸菌に含まれますが、大腸にすみ性質も異なることから、一般の乳酸菌とは分けて考えられています。

腸内細菌である乳酸菌の主なものとして、「フェカリス菌」、「アシドフィルス菌」があります。フェカリス菌は腸内ですばやく増殖してビフィズス菌やアシドフィルス菌の増殖を助け、アシドフィリス菌は乳酸をつくる能力にすぐれ、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。

善玉菌が減ってしまうのはどんなとき?

不規則な生活やバランスの悪い食事、運動不足、ストレス、睡眠不足、過労、老化、抗生物質の服用などは、善玉菌を減らして悪玉菌を増やす原因となります。

たとえば、肉類が中心の偏った食生活を続けると、善玉菌に欠かせない食物繊維やオリゴ糖が不足します。また、運動不足は腹筋を弱めるだけでなく、腸のぜん動運動も低下させるため、便が腸内に溜まりやすくなって善玉菌を減少させてしまいます。悪玉菌が増殖しにくい生活習慣、食習慣を身につけることが大切です。

おわりに:食物の消化・吸収、ビタミン合成、腸内運動を促進し、免疫力を高める働きがあります

善玉菌にはビフィズス菌や乳酸菌などがあります。食物の消化・吸収やビタミン合成、腸内運動を促進するほか、腸内を酸性にして病原菌を殺菌したり免疫力を高める働きがあります。腸内環境を良くして体の健康を守るためにも、悪玉菌が増殖しにくい生活習慣、食習慣を身につけるようにしましょう。

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