子育て
栄養失調で起こる体の変化と原因別の予防方法は?
2022年8月3日
栄養失調になると、どんな症状が出るの?
栄養失調の症状は「どの栄養素が不足しているか」によって違ってきますが、総カロリー量が不足している場合には、体重減少、顔色が悪いといった症状がでます。そして特定の栄養素が足りていない場合には、めまいがする、動くとすぐに息切れが起こるといった症状が起こります。
また、栄養失調がひどくなると頭痛や吐き気がしたり、消化能力の低下に伴い下痢を起こしたりすることもあります。こうなると栄養をとっても吸収されにくくなるため、肌荒れを起こしたり、髪が抜けやすくなったり、髪がパサパサになったりといった美容的な悪影響もでるようになります。
風邪を引きやすい、治りにくいという症状が起きることも
栄養失調になると免疫力が下がるので風邪をひきやすくなったり、風邪が治るのに時間がかかったりします。また筋肉量も低下してくるので、普通に歩いているだけでつまずきやすくなり、走るとすぐに疲れてしまうようになります。動いていなくても体のだるさがでてしまうこともあります。
栄養失調の原因はダイエットだけじゃない?
栄養失調になるおもな原因は、食事で必要な栄養をとれていないことです。例えば、ダイエット中にカロリーを気にするあまり、必要な栄養までもとらなくなってしまい、栄養失調になってしまうことなどが挙げられるでしょう。
最近話題の糖質制限ダイエットで、過剰に糖質を制限したり、肉食に偏った食事を摂り続けることも栄養失調の原因になります。
また、気をつけなければいけないのは、高齢者の栄養失調です。高齢者は食欲が落ちてきて消化能力も弱まるので、どうしても食事量が少なくなります。その結果必要な栄養が足りなくなり、栄養失調になってしまうことがあります。
また、使用している薬の影響や、介護を受けている高齢者の場合は介護が行き届いていないことで栄養失調になることもあります。
子供の栄養失調の原因
子供は日々成長していくため、体重当たりの必要エネルギー量は大人よりも大きいものです。近年、栄養不足になりがちな子供も増えているとされており、原因としては次のようなものが考えられます。
- 朝食を抜くなど食生活の乱れ
- 極端な偏食
- 間食が多い
- 低年齢の頃からの体型に対する誤った認識
栄養失調を防ぐためには、どうすればいいの?
栄養失調の予防には「食事内容の見直し」が必須です。忙しい現代人は外食やファーストフードで食事を済ますことが多いですが、外食では糖質や脂質、塩分はしっかりとれても、その他のビタミンやミネラル、タンパク質は不足しがちになってしまいます。
意識して不足している栄養分を補っていかないと、栄養失調が深刻化してしまいます。
また、食事内容の見直しは「1回の食事」だけではなく、長い目で食事のバランスを見ていくことが必要です。一度の食事で栄養バランスがとれていることよりも、1日単位の食事内容、1週間単位の食事内容でバランスをチェックしていきましょう。
また、栄養は一度とってもすぐに消費されてしまうものであり、継続して必要な栄養をとり続ける必要があります。タンパク質、ビタミン、ミネラルはとくに不足しがちなので、継続してとる必要があります。長期的目線で足りない栄養を補えるような食事内容を考えていきましょう。
糖質制限ダイエットで栄養失調にならないようにするには?
糖質制限ダイエットは確かに体重減少効果が高いとされています。しかし、極端に糖質を制限しすぎると栄養失調に陥ることもあるので注意が必要です。糖質制限ダイエットを行うときは次のようなことを心がけましょう。
- 完全に糖質をカットせず、必要最低限の糖質は摂取する
- 大豆製品など良質なタンパク質が含まれる食品を多く摂る
- エネルギーを作るのに必要な鉄分を積極的に摂る
ヴィーガンやベジタリアンの栄養失調は予防できる?
ヴィーガンやベジタリアンの人は、野菜や果物などの特定の食材しか摂らないため、栄養バランスが偏ることがあります。とくにタンパク質は、吸収の悪い植物性タンパク質に摂取源が限られることが多いため不足しがちです。
実際、知識がないままヴィーガンやベジタリアンになった人が、筋力の低下や肌荒れなどの症状を引き起こすことも多く、鉄分や亜鉛などの人は必要元素が不足して深刻な健康被害を被ることもあります。
このような特定の栄養素不足を予防するためにも、毎食ごとにしっかりとタンパク質を摂取するように心がけ、サプリメントなどで菜食メニューでは不足しがちな元素を摂取しましょう。
おわりに:栄養失調を防ぐために、日々の食事を見直そう
体力が低下するだけでなく、肌荒れや抜け毛など見た目にも影響を及ぼす栄養失調。しっかり食事をとっているつもりでも、栄養バランスが偏っているとさまざまな不調が現れるようになってしまいます。外食続きの方はぜひ一度、ご自身の食事内容を振り返ってみてください。
また、糖質制限をしている人、ベジタリアンやヴィーガンの人は、とくに食事に注意が必要です。必要に応じてサプリメントを利用するなどして、対策をしましょう。