子育て
発熱に赤みのある発疹・・・これって水疱瘡?
2021年3月10日
水疱瘡の主な症状
水疱瘡の潜伏期は2~3週間です。始めの頃は、小さな赤い斑点状の発疹ができます。2~3日のうちに水疱となり、その後かさぶたに変わっていきます。
発疹のできる部位は、顔や胴体が多く、手足は少ないことが多く、頭の髪の毛の中や口の中にもできることもあります。発疹ができている時期に発熱し、熱は2~3日続きます。
水疱瘡を発症する原因は?
水疱瘡にかかった患者の唾液や発疹中にある水痘ウィルスが、飛沫感染もしくは接触感染することで起こります。冬から春にかけて発症することが多いです。
水疱瘡の感染力は、麻疹の次に強力です。発疹が出る1~2日前から水疱がかさぶたになるまで感染力が維持されます。
ただし、水疱瘡は1度かかれば免疫がつくので、水疱瘡にかかったことがある人が再び感染することはほとんどありません。
水疱瘡かも・・・と思ったらすぐに病院へ!
水疱瘡は子供がよくかかる感染症です。たいていの場合、軽度なものであり合併症はめったに起こりません。子供の場合も感染後に水疱瘡に対する免疫を獲得するので、一度水疱瘡にかかれば、ほとんどの場合は他からうつることはないでしょう。
成人になって水疱瘡になると
水疱瘡は成人になってかかるとより重症化する可能性があります。
以下の項目に該当する人は、水疱瘡の重度の合併症にかかる危険性が大きくなります。
・HIVなどの病気、化学療法などの治療によって免疫系が弱くなっている人
・妊婦
妊婦が水疱瘡になった場合、お腹の中の赤ちゃんに深刻な影響を与える可能性があります。先天性欠損症が引き起こされたり、赤ちゃんが生まれてくるときに深刻な病気を抱えて生まれてくる可能性もあります。
水疱瘡の重度の合併症を避けるために
成人になって水疱瘡にかからないようにするためには、水痘ワクチンが効果的とされています。水痘ワクチンは、以下のような特定の項目に当てはまる人に推奨されています。
・水疱瘡に対して免疫性がない医師や看護師
・免疫系が弱まっている人と密接な接触をしてしまった人
水痘はワクチンを摂取することで、感染リスクをかなり下げることができます。免疫性を獲得しているかわからない人は受けておいた方がいいでしょう。
水痘ワクチンが水疱瘡を予防する
水痘ワクチンは生ワクチンであり、水疱瘡の原因となるウイルスを少量含んでいます。ワクチンは免疫系を刺激し、水疱瘡を予防する抗体を生成します。
1度予防接種を受けた子どもの10人のうち9人が、水疱瘡に対する免疫を生成します。免疫応答がより強くなるため、2回予防接種を受けることが望ましいです。
予防接種は、幼少期を過ぎると効果がなくなってしまうこともあります。予防接種を受けた10代の若者や成人の4分の3が、水疱瘡に対する免疫があると推定されています。
自宅で過ごすときに気をつけること
口の中の発疹は、食事中にしみることがあります。柔らかく薄味のものを食べるようにしましょう。
発疹がかゆくて我慢ができないときは、石炭酸亜鉛華軟膏を塗るとおさまる場合があるので医師に相談しましょう。
発疹をかき壊してしまったり、細菌感染を起こしたりしたときは、医師に相談して抗菌薬の入った軟膏を処方してもらいましょう。
また、水疱瘡は学校伝染病です。全ての発疹がかさぶたになるまで登校はできません。もちろん、仕事も休むようにしてください。
おわりに:水疱瘡は感染力の強い病気。疑いがあるときは病院での受診を
水疱瘡は子供のうちにかかってしまえば、それほど重症にならずにすみます。もし、子供時代にかかってない人は、水痘ワクチンを打っておきましょう。
特に、これから妊娠を考えている人には、早めにの検査やワクチンをおすすめします。